一日中、打ち合わせや挨拶周り、頼み事やら頼まれ事で、市内を車で走っていた。幹線道路はともかく、一歩脇道にそれると、状況は一気に悪化する。
 先月下旬来の豪雪の影響だ。本来2車線のはずの道が、両側の寄せ雪で、一台が通行するのでさえやっとという感じだ。すれ違う時は、寄せ雪の山と山の間を見つけて車を停車させ、向こうの車が通り過ぎるのを待たなければならない。譲り合いの精神が養われる。 
 幹線道路でも、時に除雪車が前を走っていると、いきおいスピードを落とさざるを獲ない。同じ時間で10軒回れるところ、今の季節だと、6~7軒程度しか訪問することができない。
 これも、雪国の宿命だ。とは言え、60年以上暮らしてきても、一向に慣れるものでもない。 
 さて今日は、雪国の学校について書こう。敷地内の除雪のことである。
 郊外や農村部の学校と違い、街中の学校は、住宅地と隣接しているところが多い。校庭の柵のすぐ脇に民家が建ち並んでいるケースは普通にある。
 先日、そんな市街地の学校の除雪について、苦情というか要望というか懇願を受けた。敷地内の除雪が午後10時から始まって、騒音で寝付けない、というものだ。その方は、高齢で、以前大きな病気をしたことがある。本当に困っておられるようだった。
 そのことを、先週の金曜日に、教育委員会に伝えた。敷地内の除雪は、昇降口や給食の搬入口までは道路維持課の担当で、それ以外のスペースは学校独自に行なっているとのことだった。その学校の除雪が、どっちに該当するのかはわからない。でも、そうやって困っている人がいるので、適切に対処して欲しいとお願いをした。
 今日、その返事が来た。それによると、その地域の除雪を請け負っている事業者が、学校の敷地内に除雪車を置かせてもらっている、それで、まず午後の10時から学校内での作業をしてから、周辺の公道の除雪に出かけている。それが一番効率的なんだとのことだ。
 はぁ? それって一方的に業者の都合だけではないか。隣接する人の懇願や健康に対する配慮が全く無い。大体にして、夜の10時に騒音を発するなんて、非常識も極まりない。選挙カーでの名前の連呼だって、午後8時までだ。  
 などと、余計な一言まで付け加えて、再度対応をお願いした。除雪業者の方も、この豪雪でさぞご苦労をされていることとは思うが、自分の効率だけではなく、住民の声にも耳を傾けてもらいたい。はてさて、どういう答えが返ってくるやら。ともかく、この大雪が、早く止んでくれるのが一番である。(7033)