弘前市議会、令和5年度一般会計予算審査。僕は、3日目にして初めて質問に立った。僕が大人しくしていると不思議に思う人がいるらしい。「今回は質問しないのか?」と何人かの議員に尋ねられた。そこで満を持してというわけでもないが、今日は、7款商工費、8款土木費、10款教育費の審査でそれぞれ一つずつ、3つの質問を行なった。
 商工費では、販売促進支援事業を採り上げた。今年度は、コロナ経済対策として、国からの交付金を使って、「団体等販売促進活動支援事業費」として、3億5600万円もの予算がついていた。その補助金を使って、昨年夏から今年1月末日あたりまで、市内実に多くの団体が、プレミアムチケット発行、スタンプラリー、抽選会等、実に様々な企画を実施した。多少、飽和状態だった感は否めないが、街の中が賑わったことは間違いがない。
 それが令和5年度は0になる。正確に言えば「商店街等魅力アップ事業」に600万円計上されているが、これはコロナ以前から実施していた事業で、新規ではない。
 僕は、35600万円をいきなり無くしてしまうのは、ハードランディングに過ぎるのではないかと指摘した。だって、コロナで冷え込んでいた商況は完全には回復をしていない。まだまだ支援策を継続する必要があるのではないか。
 特に、小規模小売店・飲食業からは、悲鳴・諦めの声も聞こえてくる。その実態を市では把握しているのかということも訊いた。
 もう一つ、今年度までの「団体等販売促進活動支援事業費」には、高く評価すべき点がある。それは、既存の商店街だけではなく、これまで共同イベントをすることの少なかった同業者や異業種間で、自ら企画し協力して事業を実施をしたという点だ。せっかく芽生えたその気運を、支援事業を打ち切ることで摘んでしまうことは、決して得策ではないように思う。
 国からの交付金をあてにせず、市の単独予算で、事業規模や件数は縮小するにしても、そういった販売促進策に対して、何らかの支援を打ち出して欲しい。当初予算には盛られて無くても、コロナ後の影響をきちんと調査した上で、必要であれば補正予算を組んで欲しいと要望して、その質問を終えた。
 土木費では「立地適正化計画」、教育費では「スクールバス業務委託費」を質した。どちらも納得できる出来ではなかった。我ながら以前のような鋭さに欠けていたような気がする。(えっ? 前から鋭さなんて無かったって・・・)
 予算審査の質問時間は、一人あたり35分が、人数に応じて会派に割りふられる。今日を終えて、僕とTa議員・To議員の会派「さくら未来」に残された時間は約15分だ。
 予算委員会はあと1日。来週の月曜日には、歳入や特別会計・企業会計の審査を行なう。僕にとっては、最後の予算関連質疑になる。
 さて、如何に有効に時間を使おうか。それとも、若いTa議員やTo議員に譲って、「老兵は死なず ただ消え去るのみ」と洒落込もうか・・・?(5465)