「青森県の未来を語る講演会」を開催した。当初は、県知事選に立候補を表明しているMさんに来て頂いて行なうつもりであった。それが、連絡の行き違いもあって、二転三転して、結局、僕一人の講演会になった。
 来場したほとんどの人は、Mさんの話を聞きにきたのだろうと思う。それが僕の講演だなんて、まるで「美空ひばりが来る」と聞いて公会堂に行ったら、出てきたのが”美空すずめ”だったなんて、昔の笑い話のようなことになってしまった。男ぶりでは大した差はないが、若さと講演の内容では、雲泥の差だ。 来場した皆様には、本当に申し訳ないことをした。
 それでも、精一杯誠意を示そうと思った。入り口に立って、「ごめんなさい。今日はMさんが来られなくなって」と一人一人に謝った。「僕の話でいいなら、どうぞお聴き下さい」と中に案内しようとしたが、「だったらいい」と帰って行った人も10指に余るくらいいた。
 正直言って、ピンチだった。暴動が起きても仕方が無いとさえ思った。そんな僕の窮状を察してか、Ki代議士が急遽激励に駆けつけてくれた。そればかりか、僕を実物以上に持ち上げてくれた。恩人とまで言ってくれた。僕は決してJ民党員でもないが、その心配りには、素直に感謝したい。
 お陰で、大きな混乱もなくスムーズに進行した。僕の思いを存分に話すことができた。
 後半は、僕も、檀上からフロアへ降りて、来場した人と対話する時間も設けた。挙手してくれた人のところまで、僕自身がマイクを持って行き、真正面で話を聞くスタイルをとった。教育のこと、障がい者福祉のこと、原発のこと、議員の見識のこと等々、けっこう色々な意見を聞かせてもらうことができた。 
 我ながら、この形式は良かったんじゃないかなと感じた。とにかく、特定の政党や団体の広告党ではなく、より多くの人の意見を聞き、それを議会という場で反映していけるような議員を目指したい。あくまで立ち位置は「是々非々」。というところまでは、今日、話せたような気がする。が、その是か非かを判断する基準は、損得ではなく善悪で行なうというべきところは、言い忘れてしまった。
 終了後に、「今日の会合は良かった。もっともっとこういう機会を開いて欲しい」と言ってくれた人がいた。もしまた行なうことになったら、次は必ず言おう。「損得ではなく善悪で判断し行動する」というのが、市議初当選来の僕の主張だったのだ。
 その割りに、馬券を買うときは”損得勘定”でオッズを最優先する。飲み屋で勘定を値切ったりする・・・。うーん、どうしようもないなぁ。(8758)