弘前市議会は、会期日程表によると、今日は4つある常任委員会が行われることになっていた。別に傍聴するわけではなく、E議員とTa議員と打ち合わせたいことがあったので、午前9時に議会控室を訪ねた。
打ち合わせ自体は30分で終わった。帰り際、ふと廊下にあるホワイトボードを見ると、今日の会議日程が書かれてある。ん? なんと、経済文教常任委員会(以下;経文委員会)が書かれていない。旧知の議員に聞くと、付託される議案がないからなのだそうだ。
いや、 経文委員会だけではない。初日に提案された議案一覧を見ると、他の3つの委員会に付託された案件だって、予算関係のものを除けば、わずか4件しかない。3月まで、16年間、市議会に籍を置かせていただいたが、おそらく今までで最も少ない議案数だったのではないか。少なくとも僕の記憶にはない。
しかも条例案は2件。それも上位にある国の法律の施行や改正に伴うものだ。つまりこれは、市が独自に、条例を制定あるいは改正までして行おうとする、新しい施策や大幅な改革が無いと思われてもしかたがない。
これは今に始まったことではない。今のS市長になってから、議案数が少なくなったことは、これまでも何度かこのブログで指摘してきた通りだ。そういったことが、今の市政は停滞していると言われている一因になっているのかもしれない。
とにかく、余りの議案の少なさに「渇!」を入れておこう。
議会に対してもだ。付託された議案が無いからといって、委員会を開催しないというのは如何なものか。常任委員会の仕事は議案審査だけではないはずだ。所管する事務・事業について調査することも必要だ。
折角、会期中で集る機会があるのだから、例えば経文であれば、この夏の酷暑の、農作物の成育に対する影響や、商業・サービス業への影響等を、所管課を呼んで、聞き取り調査をすることも出来たはずだ。(もしやっていたならごめんなさい) あるいはコロナが5類に分類されて以降の観光産業の推移や課題等だって気にならないはずがない。他にも教育・文化と経文の間口は広いのだ。
確か、今期の議会が目指す改革の中に、常任委員会の活性化というのがあったはずだ。その方向には大賛成だ。大いに期待をしている故に、今日、経文委員会が開かれ無かったことにも「渇!」を一つ入れよう。
もう議員ではないので、理事者側も議会側もフラットな立場で見ることができる。だから市政に対しても議会に対しても、「渇」の札だけでなく「あっぱれ」の札も勿論持っている。早く「あっぱれ」の札をあげたいものだ。(4415)