我が家では今、母猫とその子猫たち5匹、計6匹を保護している。もう2年になる。どれも皆可愛くて、一生懸命世話をしているのだが、なかなか懐いてくれない。かろうじて頭を撫でられるのは、親猫と、もう一匹だけ。あとの4匹は、餌やおやつの時は近寄ってくるが、それ以外だと、僕が傍に行くと逃げ出して行ってしまう。
中でも、一番臆病で警戒心が強いのは、”コサバ”と名づけた雄猫だ。一定の距離以内には決して近づかない。逃げ場を失うと、「シャーッ」と口を開けて威嚇をする。
”コサバ”と名づけたのは、まだ猫の知識がほとんどなかった頃、毛色を「サバトラ」と勘違いしたからだ。もう一匹同系の毛色の猫がいて、そいつより小さかったから、小さいサバトラ→コサバとなった次第だ。
後々、調べてみたら、どうやら毛色は「キジトラ」というのが正しいらしい。でも、今さら”コキジ”と名称変更するのも億劫だ。だから、コサバで通している。
我が家の猫は、どれもみな可愛いが(親ばか?)、コサバが最も一般受けする容姿ではないかと思っている。猫雑誌の表紙を飾ることもできそうだ(親ばかの最たるものだ)。そういうこともあって、早く仲良しになりたいものだと、日々名前を呼んではおやつを与えている。
もう一人のコサバのことも書こう。
今日、太宰治まなびの家では、弘前大学落語研究会による「わらはんど寄席」が開催された。僕も、まなびの家の管理に携わる一人として観に行ってきた。
というのは建前で、実はお目当ての落語家がいるのである。弘林亭小鯖さんだ。現在の落語研究会を起ち上げた、謂わば創始者だと聞いている。
彼女とは、あるイベントの打ち上げか何かで、たまたま向いの席に座ることになった。名前を聞くと「小鯖」だという。「へー、うちの猫と同じだ」・・・というのが最初の会話だったと記憶している。
それ以来、彼女の落語は、何回か聴いた。落研の他のメンバーには悪いが、抜きん出て上手い。何より、喋っている時の表情が豊かだ。
実は選挙の時も手伝ってもらった。落語以外のイベントでも何度か顔を合せている。でも、高座に上がって噺をしている時が、一番活き活きと輝いている。
そんな小鯖さんも来春は卒業なのだそうだ。進路はわからない。弘前に残って落語家として生きる、てなことはさすがに難しそうだ。
今日の「わらはんど寄席」には、初めて見る落研部員も出ていた。日々研鑽を積んで、創始者が卒業したあとも、弘前大学から落語の火を消さないで欲しいものだと思う。僕も、出来るだけ協力をしていきたい。(4979)