「弥生スキー場跡地問題を考える市民ネットワーク(通称弥生ネット)」というグループがある。
 このブログでも何度も紹介をしてきているが、第三セクターがやりかけた、岩木山の弥生山麓 にスキー場を建設する計画が頓挫したあとの土地を、弘前市が総額約6億円で買い上げた。そのこと自体、既に、三セクとは言え一企業の赤字補填ではないかという批判があったのに加え、そこに大型児童館を建設するという計画が持ち上がった。いや、逆か? 土地購入という赤字補填の大義名分のために、大型児童館計画をぶち上げたとも勘ぐられても仕方がないような唐突な話であった。
 そういった二重の税金の無駄遣いに対して、疑問の声を挙げた市民団体が連絡を取り合い、強調して反対運動に取り組もうと結成されたのが、弥生ネットである。  
 市長選挙も含めた紆余曲折があって、大型児童館計画は白紙に戻った。残ったのは、山肌を削がれた広大な土地と、建設途中の建物の一部や、ロープトウの滑車・集水塔等だけであった。
 弥生ネットでは、児童館建設には反対した。でも、せっかく買い取った土地を遊ばせておくのも、やはり税金の無駄遣いに等しいような気もする。そこで、削り取られた山肌に樹木や植物が再び成育を始め、多くの昆虫やほ乳類が棲息するこの土地を、市民の森として活用したらいいのではないかと提案をし続けている。
 今日は、この件について、弥生ネットの幹事三人で、市に対して要望書を提出してきた。都市計画部長に応対していただいた。
 要望事項は次の4項目。  
 1,(前略)弥生スキー場跡地の整備について、地域住民、市民、専門家を集めた検討チームを早急に起ち上げること。
 2,残されている集水塔の除去を行ない、安全を確保すること。
 3,弥生スキー場跡地の持つ教育機能を来訪者に伝えていくための体制確保とガイド養着手着手すること。
 4,これまで市が実施してきている観察会エリア部分については、刈払い等の整備を行ない、一般に公開すること。
 手前味噌だが、どれも至極もっともな要望だと思う。さほど予算を必要とすることでもない。特に4項目目については、やろうと思えば、来春からでも可能なようにも思う。是非実現させてもらいたい。
 自然と親しむ場所、森林浴を楽しむ場所、植物や動物の命の営みを学ぶ場所として、所有する有休資産を活用してもらうよう、このブログでも、改めてお願いする次第だ。もっとも、市の担当部署の人たちが、このブログを読んでいてくれているかどうかは不明だ。(6764)