朝、何気なくテレビをつけたら、熊狩りの名人という人が出ていた。番組では、その名人に案内されて、森の奥深く、熊の餌場まで分け入っていった。そこで、名人は、熊の気配がするといって銃を構えた。
 ちょっと待てよ。人間の領域に入り込んで被害を与えた熊を撃つのはいい。が、熊の領域に侵入して銃を向けるのは、人間の越権行為ではないか。ロシアがウクライナに一方的に侵攻していったようなものだ。と僕は途中でチャンネルを変えた。
 昼、贈答用リンゴの発注で、先日に引き続いて、市北部の農家を訪ねた。前回行った時は、農作業の最中だったらしく、直接お目にかかれなかったが、今日は会って話をすることができた。
 先日僕がお手伝いをした園地と同様、ここもやはり鳥の被害が甚大だったらしい。加えて熊の被害もだと言う。そこは、幹線道路沿いのバス停もある集落だ。そんな所のすぐ近くまで熊が出ていると聞いて驚いた。
 「予め断っておくけど、そんな理由で収穫量が少なくて、今年は値段が高いよ」と園主に言われた。こちとら江戸っ子(?)だい。高いと言われて注文を取り消すようなみっともない真似はしたくない。「えーいいですよ」と答えておいたが、帰りの車の中では、一箱〇〇円で、それが何箱で、送料はいくらぐらいと、頭の中で繰り返し暗算をしながら運転をしてきた。  
 夜は、近所の居酒屋に行った。そこでも熊の話題になった。月の輪熊の子どもだったら、僕でも勝てるかもしれないと言ったら、言下に否定された。子熊でも力は強いのだそうだ。人間が攻撃をしかけても、怯まず向かってくるという。
 「今年、熊の出没が多いのは、今夏の暑さのせいではない」と、ある先生が言った。なんでも、去年、豪雨の影響でドングリが豊作となり、そのため熊の繁殖が盛んになって、子熊が増えたのだそうだ。熊の生態については全くの素人だが、名のある先生が言うと、信憑性を感じざるを得ない。
 現在、保護猫活動に力を入れている。かといって、決して猫だけがよければいいとは思っていない。熊だって、この地球上に生きている生き物なのだ。
 「三匹の熊」「くまのプーさん」などをはじめ、熊の出てくる子ども向けの絵本や童話はたくさんある。つまり、かつては熊は人間にとっても愛くるしい動物だったのだ。それが敵対するようになったのは何故か。共存共栄の方策はないものだろうか?
 えっ、そんなことは、僕が書くまでもなく、皆、考えているって。それはまた失礼をした。ここらで今日のブログに、クマ、いやマクを降ろすことにしよう。(8245)