ランチ・・・いやそんな洒落たもんじゃない。昼飯のことを書こうと思う。
議員時代は、ほぼ毎日外食だった。それも大半が麺類。秋・冬・春はラーメン、たまにうどん。夏はざる蕎麦か中華ザルが基本だ。冷やし中華は、酢が入っているのであまり頼まない。
急ぐ時は、回転寿司に飛び込んだ。レーンの上を回っている寿司を順番に7~8皿取っていけば、ものの10分かそこらで、けっこう満腹になる。
が、今日日、ラーメンだって、一部の大衆食堂を除けば、普通に800円とか900円は取られる。回転寿司も100円の皿だけ選んでも、8皿で消費税を加えれば864円だ。今思えば、決して安くはない。
議員を辞めてからは、もっぱら家で食べるようになった。時間もあるし、経済的な理由もある。
あれこれ試した結果、食パンが一番安上がりではないかという結論に達した。6枚切りで120円程度のものを買ってくると、1食あたり20円で済む。それに、適当に卵でも焼いて食べても、カップヌードルやインスタントラーメンより遙かに安い。
家で、新聞やテレビを見ながら、ゆっくりと昼食を摂る。食べてる物は質素でも、なんとなく豊かな時間を過ごしているような気がしないでもない。
と、そんな慎ましやかな生活を送っていたのだが、ここ2週間ほどは、どうも勝手が違ってきた。コンビニでおにぎりを買うことが増えた。
例えば、3日ほど行ったリンゴ園の手伝いである。近くに食堂などはないから、途中のコンビニでおにぎりとお茶を買って出勤する。昼休みには、リンゴをもいだその手も洗わずに、冷たくなったおにぎりを頬張る。そんな感じだった。
太宰治まなびの家でも、おにぎりとお茶で済ます。何せここは、まとまった昼休みがない。来館者の合間をみて、あたふたと食べなければならない。となるとやっぱり、究極のファストフード・おにぎりが最適なのである。
さて、今日の昼飯は最悪だった。10時半から12時半までは弘前文学学校の講師を務め、13時からは太宰治まなびの家の臨時解説員というダブルヘッダ-。移動時間もあるので、30分のインターバルでは食事にありつけないことも考えられる。その上、まなびの家では14時から「太宰治文学講座」の予定だ。早いお客様だと、13時過ぎからお見えになる方もいるので、着いてからゆっくり食事というわけにもいかない。
そこで、文学学校の授業の休み時間10分を利用して、食べることにした。失敗したのは、”おにぎり”ではなく、おかずも入っている”おにぎり弁当”にしたことだ。今日に限って栄養の偏りを気にしたのだ。
教室ではなく、陰の控室のようなところで、1人でコンビニの袋を空けた。しまった、箸が入っていない! 10分しかない休み時間ではどうすることもできない。仕方がないから、おにぎりは勿論、唐揚げもウィンナーソーセージも漬け物も、指で摘まんで食べた。
ちょっと前までの、貧しくとも豊かだったランチタイムは、不潔な手で早食いをするという、見るも悲惨な時間に変わり果ててしまった。(5339)
パンからおにぎりに変えたとのこと、大正解です。
小麦に含まれるグルテンは体に悪いと言われています。父は晩年潰瘍性大腸炎に苦しみましたが、パン食のせいだと思っています。
なるべく、小麦を食べない方が健康に生きられると思いますよ。