昨年の12月25日のブログを読み返してみていただきたい。J堂で見つけた「本を読むだけで脳は若返る」という本を紹介している。
 そのブログにも書いたように、年明けに図書館に行ってみたら、まだ出版されたばかりの本なので、在庫はなかった。そこで、得意のリクエストをした。
 入荷の連絡が入ったのが2月3日。それ以前にリクエストをしていたものと合わせて、一気に5冊の本が手元に渡された。これもその日のブログに書いてある。
 それらを、順繰りに読んでいった。一番最初に読んだのは、例によってアントニオ猪木の本である。その次が競馬小説、その次がミステリー・・・。
 そして今日、件の本を読み終えた。いやぁ、面白かった。我が意を得たりというか、思わず膝を何度も打ち続けた。
 タイトルは、そろそろ脳の老化が気になりはじめる高齢者向きのような感じだ。勿論、前半は、読書をすることで、脳全体が活発に動き、ボケや健忘の防止になるばかりか、認知機能の改善にも繋がることなどが書かれている。
 でも、僕が膝を打ったのは、子どもと読書の話だ。特に後半は、子どもの学力とスマホやタブレットとの相関関係にかなりのページを裂いている。
 例えば、読書時間と睡眠時間と学力の関係を調べたデータが載っていた。仙台市内の小中学生4万人以上について調査した結果だ。
 それによると、読書を全くしないグループでは、家庭学習2時間以上かつ睡眠時間6時間以上の子どもの一部のみが、偏差値50を超えるのに対し、読書を1時間以上する子どもたちは、家庭学習時間が30分未満であっても、同じく睡眠時間が6時間以上であれば、ほぼ全員が平均点を上回っていることがわかったという。
 また、スマホ(タブレット)使用時間と、睡眠・学力の関係はどうだろう? これも仙台市のデータだが、スマホの使用が平日1時間以上のグループでは、1時間以上の家庭学習をしていて、睡眠時間が6時間~9時間の子どもが平均点を超えているのみだが、スマホ使用が1時間未満のグループでは、家庭学習を全くしないこどもたちと、睡眠時間が5時間未満の子どもたちを除くほとんどの子どもたちが平均点を超えている。
 これを、僕が言ったのでは信憑性もなにもありゃしないが、書いているのが東北大の脳科学の教授だ。しかも、実験には東北大の機器やシステムも活用している。大いに信用するに足るデータだと思う。
 要は、読書は子どもの脳の発達に働き、スマホやタブレットは、むしろ逆の効果が懸念されるということだ。併せて著者は、GIGAスクール構想への警鐘も鳴らしている。個別学習でのデジタル機器の使用は、成績を下げる要因になりうるのではという心配だ。
 と、ここまで読んでわかった。僕が先日の教育シンポジウムに出て感じた違和感・危機感の正体は、教育DX化を錦の御旗に掲げている昨今の風潮にあったのだということを。
 僕が教育長だったら、特に小学校低学年のうちは、徹底した国語教育、とりわけ読書教育を進めるんだけどなぁ。(5081)