娘の嫁ぎ先の法事(一周忌)で、埼玉県にいる。北本という、大宮から電車で20分ほど北西にある小都市だ。
 高校時代からの友人が、大学に入った当初、この町にいる親戚の家に住んでいた。1〜2度遊びに行ったことがある。その当時は、駅から延びるまっすぐな道路の両脇が田んぼで、左右からカエルの鳴き声が聞こえていたように記憶をしている。今は勿論、そんな面影は全く残っておらず、どこにもありそうな首都圏のベッドタウンといった街並みが広がっている。
 昨年の今頃もここにいた。ちょうど統一地方選挙後半の市町村議会議員選挙の真っ最中だった。昨年のブログにも書いたが、僕はそこで目を疑うような光景を見た。10指にも届きそうな大勢の候補者が、駅の構内に入り込んで、幟を立て、手を振って、チラシを配っていた。極端な候補者になると、改札口の正面に立ち塞がるように陣取り、出てくる通勤帰りの客に声をかけていた。
 確かに、選挙は勝たなければならない。勝つ為に最善をつくす。でも、かと言って、何をしてもいいわではない。駅の構内での営業活動は確か禁じられていたはずである。ひょっとしたら選挙は営業活動にあたらないというのかもしれない。が、改札口で待ち構えて、家路を急ぐ人の足を止めさせるのは、やっていいこととは思えない。現職であればなおさら、堂々とこれまでの実績を訴え、これから目指す市政方向を示すことで闘ってもらいたいものだと思う。
 僕がなんで一年前と同じようことを繰り返して書いたかというと、最近、面白い記事を目にしたせいかもしれない。何でも、東京のターミナル駅の構内で、新人研修と称して、名刺交換を求めてくる若者がいるのだそうだ。ついそれに応じてしまうと、後日、今度は営業の電話がかかってくることもあるとのことだ。
 それにしても、駅の構内が、選挙、新入社員研修、営業の舞台になるなんて、さすがに首都圏である。弘前の駅では考えられない。「なんぼ、はんかくさいんだば」と思われて終わるのが関の山だろう。(5168)