今泉昌一の 私事時事

前弘前市議会議員 今泉昌一の  私的なはなし、市的(?)なはなし

2012年03月

消費税増税 賛成? 反対?

 
 消費税増税をめぐって、国会が大騒ぎをしているようだ。民主党・自民党共、党内で賛否が分かれているようだし、国民新党にいたっては、完全に分裂したようだ。肝心の国会議員でもそうなのだから、一国民としては、どう判断していいのか、わからないのも仕方がない。いろいろと、聞きたいことも言いたいこともあるだろう。
 今日は、民主党の国会議員を囲んで、税と社会保障一体改革について、ざっくばらんに話し合う、車座ミーティングが開催された。20名近い市民が参加して、忌憚のない意見が交換された。
 消費税増税には、どちらかというと、反対の声が多かった。国会議員の定数や、国家公務員の給与削減、天下りの根絶や無駄使いの排除等、3年前の総選挙で、民主党が約束したことを果たすのが先ではないか。増税はその後だ、という意見が大方であった。企業の経営者からは、今の経済状況での増税は、景気の低迷に拍車をかけるだけだ。中小零細業者は、増税分を価格に添加できず、経営が益々厳しくなる、といった意見も出された。
 そもそも、3%の消費税が導入された時にも、名目は福祉目的税だったはずなのに、いつの間にかうやむやになった。今回も、本当に社会保障にだけ使われるのか?といった疑念もあった。食料品等、生活必需品に対する軽減税率の適用を望む声もあった。
 一方で、増税やむなしという人もいた。将来のために、これ以上国債発行に頼った財政運営ではいけない、という大局的な考え方だ。
 国家公務員の給与や人員削減についても、苦言が呈された。公務員の仕事の内容について調査が不十分だ。国家公務員だけ給与が減らされて、地方公務員を減らさないのはおかしいのでは、という意見だ。あるいは、公務員の給与削減は、取りやすいところから取ろうという感じで納得がいかない。まずは国会議員が身を削る努力をすべきだという、意見も出された。
 どれもこれも、もっともな話だ。
 もとより今日は、結論を出そうという場ではない。市民の素直な考え方や疑問を、直接国会議員にぶつけようという会だ。代議士も、メモをとりながら、真剣に聞いていた。質問されたことにも、誠実に答えていた。是非、今日出た様々な意見を、国会の論戦や、国政の運営に活かしてほしい。
 最後に、今日出た意見の中で、とても印象に残るものがあった。
 一般の民間企業であれば、経営理念というものがある。顧客満足や社会貢献を、その中で謳っている。それじゃあ、行政機関にとっての理念とは何か? 顧客とは誰なのか? そんな問題提起がなされたのだ。
 うーん、深い。顧客とは、「国民」である、「市民」であるというのは簡単だ。でも、答えは、もっと別なところにあるような気がする。

みんな泥縄


 県の選挙管理委員会に、平成23年の、政治団体収支報告書を、ようやく提出してきた。自分の後援会と、僕が事務局を仰せつかっている市民団体の二団体分だ。実は、今日が提出期限だ。ぎりぎり、滑り込みセーフだったのだ。
 控えを見たら、去年も提出は3月29日であった。書類は1月中に手元に届いているというのに・・・。
 僕のような、政治資金パーティーを開催するわけでもなく、企業団体献金をもらうわけでもない、零細政治家の後援会でも、政治団体として届け出ている以上、この収支報告書は、毎年提出しなければならない。今日、改めて確認したら、2年続けて提出しなければ、その団体は、一旦解散させられるのだそうだ。
  締め切り間近にならないと、気持ちが動かない。頭が動かない。身体が動かない。手が動かない。こんな泥縄体質は、なかなか治らない。小学生時代の夏休みの宿題から、議会報告会の資料作りまで、いつも前日になってあわてていた。年に何回か、原稿を頼まれることもあるが、いつだって出来上がりは締切日当日だ。冗談半分で、「原稿依頼は締め切りの3日前でいいよ」とは言っているものの、できれば徹夜などせず、余裕をもって仕上げてみたいものだ。
 ところが、今日は、実は、一安心したのである。
 僕が、県庁3階にある選管事務局に着いたのが、午後3時前。既に3組が、収支報告書のチェックを受けていて、事務局のミーティングテーブルは満席だった。職員のデスクの脇でチェックを受けている人もいた。僕の後にも、ぞくぞくと、同じ目的の人が入ってきた。帰り際にも、廊下で、それらしき人もとすれ違った。
 僕だけじゃない。みんな、泥縄なのだ。特に政治に係わる人達は・・・。(早く出している人がこれを読んだら、ごめんなさい)
 なんて、ほっとしているようだから、これからも、きっと、一夜漬け人生が続くんだろう。いいのかなぁ? こんなんで・・・。

雪害


  いやはや、今年の雪は凄かった。12月にどっと降って以来、ずーっと溶けることなく積り続けた。4月も間近になり、ようやく春の訪れを感じるようになった。さすがに、もう積もることは無かろうとは思うが、今でも、小路に入れば、まだ路上に雪が残っている所もある。
 雪下ろし中の事故や、屋根からの落雪に巻き込まれて死傷した人のニュースが、毎日のように報道された。友人の弟さんも亡くなった。我が家の軒も、雪で広範囲にわたって破損した。
 今日は、ある町会長から話を聞いて、道路の雪害を視に行った。”凍み上がり”というのだろうか、舗装の下の水分が凍って膨張し、アスファルトの表面にひびが入ったり、段差ができたりしているのだ。大人が躓くには十分な段差だ。道路全体が持ち上がっているような所もある。
 もうしばらくすれば、盛り上がったところが下がってくるらしい。段差も、今よりは解消されるそうだ。それにしても、周辺に住んでいる人には、危険極まりない。どうにかしてほしいという町会長さんからの話であった。
 その足で、同じ町会にある小学校を訪問した。その学校では、この冬、屋根から落ちてきた雪で、廊下の窓ガラスが破損したという。それも、二度に渡って。幸いにして、二度とも、児童が下校した後だったので、大事には至らなかったそうだが、もし、休み時間など、児童が廊下にあふれている時間帯だったらと考えると、背筋が寒くなる。
 道路の件は、すぐ、道路維持課に行って、写真を見せてお願いした。とりあえず現地を見に行ってもらうことになった。
 学校の件は、来冬に向けての対策が必要だ。何せ北国だ。量の多寡は別にして、雪は間違いなく毎年降る。今年起こったことは、来年以降も起こりうる。当たり前のことだが、割れたガラスを直せばいいという問題ではない。根本的な再発防止策を、今から考えなければならない。
 先日も、リンゴ園の豪雪被害を、常任委員会で現地調査した。雪融けとともに、道路の被害も、もっともっと表われてくるだろう。今まで報道されなかった、建物や施設の被害も、まだまだありそうだ。春が来たからといって、ほっと息をついている場合ではない。ふーっ・・・。
 いやはや、今年の雪は凄かった・・・。
  
 

趣味は・・・?


 先週の土曜日、弘前市民劇場の総会が行なわれたことは、その日のブログに書いた。今日は、その総会に出席出来なかった会員のために、報告会を開催した。
 一般的には、欠席者に当日の資料を送付するくらいで終わっていると思う。わざわざ会員を集めて報告会を開くというのは珍しい。それだけ、会の方針や事業計画を、全会員にしっかりと伝えたいという、運営する側の想いの表われ何だろうと感心した
 総会の時は、会費の変更(値上げ?)や、運営委員会経費のことなどに質疑が活発に交わされたが、今日の報告会では、そういったことよりも、歯止めがかからない会員減少を心配して、どうやったら会員を増やせるかといった話がなされた。会員増を実現したサークルの成功体験談を聞こう!とか、お試し鑑賞をさせてはどうか?とか、中高校生にも働きかけよう!とか、様々な意見が出された。
 一方で、会員を増やすことが、ノルマととられることは避けなければならない。会員増を果たせなかった人やサークルが、それを重荷に感じて、会を離れてしまえば、元も子もない。
 会員数もさることながら、高齢化も問題となった。資料によれば、現在、会員の平均年齢は68歳。上は91歳から下は16歳まで。10代の会員が二人いるが、20代は一人もいない。アニメやコンピュータグラッフィックで育った世代に、演劇の面白さを伝えるのは難しいのだろうか?
 僕には、男性会員が少ないことも気にかかる。全体の13%しかいない。大道具小道具の撤収を手伝う顔ぶれも、固定化してきている。勿論、女性会員もたくさん手伝ってくれてはいるのだが、もう少し男手が欲しいと思うこともある。要は、自分が楽をしたいという、それだけの理由なのだが・・・。
 とにこかくにも、会を維持するためには、会員を増やすしかない。弘前のお近くにお住まいで、演劇に興味をお持ちの方は、入会をご一考いただきたい。
 午後の報告会から時間をおいて、午後6時からは、運営委員会が行なわれた。なんだかんだ言って、今のところ、週に1回は集まって会議をしている。2時間から3時間は、例会のことや会務のあれこれについて話し合っている。
 僕は、運営委員募集のチラシを見て、自ら買ってでたのだが、ここまで忙しいとは、正直思ってもいなかった。でも、後悔はしていない。乗りかかった船、いや、望んで乗り込んだ船だ。クルーとして精一杯頑張ろう。
 ちょうど良かった。今年の目標の一つとして、”読書”以外の趣味を見つけようということがあった。実際には、”プロレス”とか”競馬”とかもあるのだが、公人として堂々と表面に出すには抵抗がある。例えば、入社試験の面接でも、誰に憚ることなく言えるような趣味を増やしたかったのだ。
 来年の今頃は、「趣味は観劇です」と、照れずに言えるようになっていればいいなぁ、と思う。
 
 

 

議員定数をめぐって


 議会制度等調査特別委員会が開催された。今日のテーマは、議員定数についてであった。
 最初に、委員長が、議員定数について、①増やす ②減らす ③現状のまま の3つの選択肢を示し、委員に挙手を求めた。僕は、③現状もまま に手をあげた。他に、③に挙手したのは、伏見委員と越委員。栗形委員は、結論を急ぐべきではないという立場で、意思を明確にしなかった。他の11人は、定数削減に手を挙げた。
 その後、一人ずつ意見を述べた。ただ手を挙げさせるだけではなく、全員に考えを発表させるという進め方は、賛同できる。
 定数削減を主張する方々の主な理由は、市民の声だという。ただ、何人か、言った本人もいみじくも認めているように、それは漠然としたものである。何故減らさなければならないと市民が望んでいるのか? どれくらいの削減が望ましいのか? 明確な意見は出なかったように思う。
 僕は、以前にも書いたとは思うが、次の2点で、安易な削減には反対だ。
 まず、現状では、あまりにも議会の中身が、市民に知らされていない。議会で誰がどんな発言をしているのか、どの議案に誰が賛成して誰が反対しているのか等々。議員が日頃どんな活動をしているのかも、あまり理解されていない。議会は一体何をしているんだ、議員はどんな仕事をしているんだ、といった疑問や不信が、あんなに数はいらないんじゃないか、という定数削減論に導いているのだろうと思う。だから、今の段階で、市民の声を理由に削減を強行することには、違和感を覚えてしまう。
 ようやく弘前市議会でも、9月から、本会議のインターネット中継が始まる予定だ。又、今後、いろいろな議会改革が議論されていく中で、議会広報の在り方や、議会主催の市政報告会等、議会の情報公開を進めていかなければならない。
 そうやって、議会を市民に丸見えにし、その上で、市民の声を訊いて見ればいい。判断すればいい。それでも、議員の数が多すぎると言われれば、それはそれだけの議会だということだ。その時は、誰よりも強く、定数削減を主張しよう。
 もう一つの理由は、今のように、議会の中身が知らされていない状況で・・・、有体に言うと、議員個々の議案に対する賛否も、議会内における発言や行動なども、有権者に対して知らされていない状況で・・・、つまり、有権者に議員を選択する最も大事な判断材料が与えられていない状況で定数を削減することは、議員の固定化につながりはしないかという懸念があるのだ。議会内での活動の如何とは別に、特定の地盤や組織をもっている議員だけが残っていく状態になりはしないかということを心配している。
 今の、選挙制度にも疑問はある。地方議員の選挙では、政策や公約を書いた印刷物を配布することも許されていない。選挙期間中は、ブログやホームページの更新も認められていない。
 結局、組織や地縁・血縁頼みの選挙が横行してしまう。そこを何ら改善しないまま定数削減を強行すれば、”高い志”を持っていても、組織や地盤を持たない有能(?)な新人の当選を阻んでしまう恐れがある。それは、地域にとっても決して良いことではないと思う。
 議論は次回に持ち越しとなった。それまでに各自が調査をしてくるということで、散会となった。控室に帰ったら、選挙公約で「定数半減」を訴えていたH議員が訪ねてきた。委員会でも削減に挙手をしたいた。でも、僕の言うことも理解できるという。”高い志”と言った時、目と目が合った。互いに、にやっと笑って別れた。心地良い余韻が残った。
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