今泉昌一の 私事時事

前弘前市議会議員 今泉昌一の  私的なはなし、市的(?)なはなし

2013年03月

雪山でわかったこと


 午前中、弥生スキー場建設予定地、そしてその後に弘前市が大型児童館を建てようとした跡地に行ってきた。一緒に行った生物がご専門のA先生が、樹木の高さから推測して、まだ2メートルくらい雪が積もっているとおっしゃっていた。その一面の雪野原を、かんじきを履いて歩きまわった。
 この季節でなければ、入っていけない場所もある。夏は、低木や薄等が生い茂って、行く手を阻んでいるのだ。
 そのせいで、見晴らしもきかない。今までも、何度も自然観察会と称して、夏にこの近辺には何度も足をはこんでいるが、木を見て森を見ずの喩えどおり、跡地の全体像はなかなか実感として把握できていなかった。
 その点、今日は、よくわかった。樹木は、ゲレンデとして伐採した場所、駐車場を創ろうとして山肌を根こそぎ削り取ってしまった場所、その土を寄せて盛り上げた場所、集水塔等の位置関係がはっきりとした。
 105これまでの自然観察会で、樹木は順調に再生してきていると感じていたが、こうして雪に埋もれた跡地全体を俯瞰すれば、それはまだ一部でしかすぎないこともわかる。下土ごと、完全に自然破壊されつくした部分には、雪原の上に幹を伸ばしている樹木は無い。
 102珍しいものも見つけた。かもしかの足跡だ。又、兎に芽を齧り取られたり、樹皮を丸裸にされた木々も何本も視た。自然が回復しつつあるこの一帯は、野生動物のパラダイスになっているのかもしれない。
 107振り返ると、岩木山の山頂が、すぐ間近に迫っている。雄大でしかも美しい。この岩木山の豊かな自然を、子供たちやその子供たちに残していくことが、今を生きる私たちに課せられた使命なのだと、改めて感じた。
 わずか、2時間足らずの雪中行軍だったが、思いのほか疲れた。慣れないかんじきを履いたせいもあるだろう。でもよく考えてみれば、昨年末のたった一週間の入院以来、ドクターの忠告をいいことに、ろくに運動をしてこなかった。以前は歩いていた距離も車で移動していた。玄関前の雪かきすら他人に頼んでいた始末だ。要は、日頃の鍛錬不足ということだ。
 6月には、又、この場所の自然監察会も行われる予定だし、同じころには地元の観光協会主催の岩木山ゴミ拾いもある。体力をつけておかなければならない。雪も溶けたことだし、せめて少しは歩くように心がけよう。

守備範囲外


 4年ほど前、議員仲間でソフトボールの練習をしようと呼びかけたところ、3人しか集まらなかったことがあった。一人が投げ、一人が打ち、残る一人が、レフトからライトまで一人で守った。僕は投げ専門だったのでそうでもなかったが、守った人はさぞや疲れたことだろう。
 考えてみれば、地方議員の守備範囲も、その時のソフトボールのようなものだ。広いグラウンド(弘前市)の隅々まで走らなければならない。税金のこと保険料のこと、生活保護のこと、学校のこと、側溝のこと、街灯のこと、ゴミのこと・・・。市民からは実に多くの相談や要望を受ける。自分の守備位置は〇〇だけです、なんて悠長なことは言っていられない。どんな打球にも向かっていかなければならない。
 それでも、自分のグラウンド内ならまだいい。今回は、隣のグラウンド(青森市)のボールが飛んできた。青森市のある組織内での人事のことで相談を受けたのだ。
 いかにお調子者の僕でも、さすがにこれは守備範囲外だ。青森市の行政機関に対しては、全く調査権も発言権も持たないからだ。だから、その相談内容も、ここでは詳しく書くわけにはいかない。
 それでも、わざわざ相談してきてくれた人のために、なんとかしてあげたい気持ちはある。そこで、今日は、青森まで行って、友人の青森市議会議員に、相談者を紹介してきた。青森の議員は、熱心に話を聞いてくれて、相談者も安心したようだった。やはり、こういう時、友達とは有り難い。
 その議員とは、今度一緒に勉強会をしよう、という話もまとまった。青森市も弘前市も、今、議会改革に市民の関心が高まっている。それぞれに事情が異なる中で、情報を交換し、互いに参考に出来ればというのだ。他市町村の議員にも声をかけて、是非実現しようと、約束して別れた。
 勉強会はいいが、あまり難いテーマを大上段に振りかざしても、なかなか物事は進まない。最初は一杯飲みながら和気あいあいと始める方が、スムーズに運びそうな気もする。それこそまさに、僕の守備範囲だ。
 

広報紙が変わる


 議会改革と言えば、定数削減とか報酬削減を思い浮かべる方も多いことだろう。確かにそれは、有権者の目に見えやすい改革の側面だが、それが全てではない。外へは見えづらいが大切な、議会内部の改革もある。
 弘前市議会は、昨年来、一歩一歩、変わってきている。インターネット中継、一問一問方式の導入などは、大きな進歩だと思っている。小さな進歩では、例えば、議会制度等調査特別委員会が、委員会の審議過程を本会議で報告する際、議員個人名を上げてその発言内容を紹介し始めたことなども、その一つだ。昨日のブログでも述べたように、常任委員会の積極的な活動も、立派な議会改革だと思う。
 今日また、弘前市議会の新たな改革が一つスタートした。議会広報を変えていこうという動きだ。「市議会だより編集特別委員会」を設置し、見やすい分かりやすい紙面作りに、議員自らが取り組むことになったのだ。
 さる3月21日に、組織会を行い、今日は、いよいよ具体的な編集方針についての話し合いが行なわれた。
 大切なことは、議会での議論の中身を、よりはっきりと、多くの人に知っていただくこと。その方針に沿って、従来の弘前市議会広報には掲載されていなかった、一般質問の質疑の内容や、議員ごとの議案に対する賛否の状況も、これからは紹介していくことになる。各委員会の活動も、行政視察の報告も含め、今まで以上に詳しく掲載することも、今日の編集委員会で確認された。
 勿論、紙数の限りがあるので、あれもこれも全部載せることは不可能だ。一般質問だって、議員一人の持ち時間一時間で交わされた質問と答弁を、もれなく記載することなどできない。今日の委員会でも、一般質問の載せ方について、熱い議論が交わされた。
 各戸に配布されるのは、9月以降になる。取り敢えずは、6月までに、議会内部で検討するための、テスト版を創ってみることになった。こういうことは、頭の中であれこれ考えるよりも、実際にやってみて、その中で問題点を洗い出し、解決策を随時練っていった方がいいようにも思う。まずは、そのテスト版作成に向けて、4月から忙しい言編集活動が始まりそうだ。
 僕はもともと、そういう仕事は嫌いではない。大学卒業時に、もし状況が許していれば、東京スポーツに入社したかったほどだ。残念がら、その年に、東スポは、新卒の採用予定はなく、僕は書店の道に入った。書店の道に入っていなければ、その後の様々な経験もなく、従って、今議員をやっていることもなかったかもしれない。
 そのような万感の思いを込めて、議会だよりの編集に取り組もう。そのうちに、議会広報に、東京スポーツのような、派手な見出しが躍るように・・・なるわけがない。

素晴らしき経済文教常任委員会


 今日、午前中は、いじめ防止条例の行動計画についての、教育委員会との懇談会。午後は、林檎園における今冬の豪雪被害の現地調査。いずれも、弘前市議会経済文教常任委員会としての、公務であった。朝から晩まで、委員会のメンバーと、一緒だった。
 それにしても、この委員会は凄い。これ程までに積極的に活動している委員会は、全国的にも珍しいのではないか(珍しくなかったらごめんなさい)。僕が一期議員を務めていた経験では、常任委員会というものは、本会会期中に、付託された議案を審議するだけのものという印象しかない。弘前市議会の他の常任委員会も、それに近い状態だろう。
 ところが、今の経済文教委員会は違う。これまでも、農協との林檎市況にかんする懇談会、低温や竜巻被害の現地調査、商工会議所青年部との懇談会、農業委員会との懇談会、教育委員会との意見交換会等々、本会議の会期の如何にかかわらず、様々な活動を行ってきた。この冬の豪雪被害の調査も、これで2回目である。体育協会との懇談会は、毎年続けている。
 これらは、一にも二にも、委員長のリーダーシップに他ならない。付託された案件の審査だけにとどまらずに、現場の声を聞き、それを提案する委員会、という方針を強く打ち出したのが、今の委員長なのだ。素直に尊敬する。僕は、副委員長とは名ばかりで、委員長の言うことに、ただただ感服して従ってきたまでだ。
 もう一つ、経済文教常任委員会では、既に、市民の傍聴も受け入れた実績がある。自ら課題を求め行動する、議論の現場を公開する。まさに、議会改革を身を持って示している委員会だと、自負している。
  この素晴らしい常任委員会も、この6月には改選期を迎える。議員の任期は4年だが、委員会の任期は2年となっているのだ。
 僕は、出来ればまた、経済文教常任委員になりたいと思っている。そして、無所属の立場ではおそらく無理なのだろうし、その気もないのだが、もし委員長になるとしたら、今の委員長の方針を受け継ぎたいと思っている。定数や報酬削減ばかりではなく、常任委員会の活性化ということも、立派な議会改革の一つだと確信しているからなのだ。

小布施 まちじゅう図書館


 小布施の「まちじゅう図書館」のことを書く。
 僕が、この事業を知ったのは、1~2ケ月前、地元のT紙で紹介されていたのを読んだからだ。その記事には、「町全てを図書館に身立てようという構想」で、「ご自宅やお店の少しのスペースに本を置いて、街角に”本がある”ということを通じ、人と人とがつながっていくことを目指している」と書かれてあった。現在16の様々な業種のお店が参加していて 各店を図書館と考え、店主を館長としている、ともあった。
 僕はこの記事を読んだ時、小布施の皆さんには申し訳ないが、てっきり、公共図書館の規模が小さいため、それを補完するために始められた事業だと一人合点した。それはそれで、大切なことでだとも思っているからだ。住民と図書館の距離を如何に縮めるのかということも、図書館行政にとっては重大な課題でもある。
 ところが、小布施町に行ってみて、驚いた。人口1万1千人の町には、立派すぎるほど立派な図書館があった。蔵書数約8万冊。内開架スペース蔵書4万。人口18万人の弘前市立図書館の蔵書総数が50万冊で、開花スペースのそれが10万冊だといういことから逆算し、人口一人当たりの蔵書数を算出すれば、小布施の図書館の凄さがわかろうというものだ。
 それに、小布施町は、面積がとても小さい。長野県内で一番狭い町なのだそうだ。住民と図書館の距離も、格段と近い。
 それでは、何故、「まちじゅう図書館」なのか? それは、ずばり、観光事業の一環らしい。
 小布施では、以前から、オープンガーデンと言う事業を実施していた。個人の住宅庭先や店舗の前を花で飾ってもらい、そのガイドブックやマップを作って、町を訪れた人に散策してもらおう、という企画だ。花の種や苗代も、参加する個人が負担する。花の世話も、勿論個人が行なう。役場は、ガイドブックやマップ、それと統一の小さな看板(?)しているくらいだが、観光客には町歩きの道しるべとして好評のようだ。
 その、”本版”を行なおうとしているのが、まちじゅう図書館だ。本も本棚も、参加店の物だ。公立図書館の蔵書を分散しているのではない。役場ではマップと店先に飾るフラッグを作って後押しをしている。
 実際、いくつかの”図書館”を案内していただいた。蔵書数は、多い所で100冊程度だろうか。小さな木製の棚に20冊前後の本を置いているだけというお店もあった。
 でも、その中身は面白い、味噌屋さんでは、醸造の本を置いてあったし、酒屋さんでは勿論お酒に関する本を置いている。ファンタジーノベルとショートショートだけを並べている洋菓子屋さんもあった。あるお店では、長野県や小布施町の歴史や美術について書かれた豪華本も、さりげなく置かれていた。
 大切なのは、蔵書の数ではない。訪れた人と、本を媒介にして会話ができることだとのことだ。一種の”おもてなし”のツールとして、本を活用している。
 弘前市は「まち歩き」を、観光の柱として掲げて、ボランティアガイドの養成などに力を入れている。確かに案内する人も大切だ。同時に、歩いて回る場所の仕掛けも必要だ。小布施の、まちじゅう図書館やオープンガーデンのような取り組みも、参考になるのではないか、と感じて帰ってきた。 
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