先日の市議会議員選挙の、当選証書附与式が行われた。
受付で議員バッジを貰い、議場へ移動する。議場では、選挙管理委員長が、一人一人に、当選証書を渡す。何とも仰々しいセレモニーだ。
でも、考えてみれば、これから先4年間、皆様の付託をいただいて、公職として働いていくためのけじめの式典だ。やはり、これくらい形式的なものであっても、いいのかな、とも思う。
バッジは、一期に1個いただく。二期目で2個、三期目で3個と、期数が増える毎に1個ずつ手元に残っていく勘定になる。
僕は、お陰さまで三期目を迎えることができたので、今日いただいたバッジで、3個目になるはずだ。でも、今、机の引き出しには、今期の分も含めて4個のバッジがある。
何のことはない。一期目の途中で、一度、バッジを紛失したのだ。あちこち探したけれども見つからない。そこで、事務局に申し出て、1個購入した。
すると、世の中というものは不思議なもので、購入したとたん、失くしたはずのバッジが出てきた。スーツの内ポケットにひっそりと身を隠していたのだ。今もって、何故そんなところにあったのか、その経緯はわからない。ともかく僕は、一期目からバッジを2個持つことになった。
バッジ以外でも、僕にはそういうことがよくある。眼鏡を失くしたと言って、大騒ぎをしたことがある。その時は数日後、寝室のストーブの陰から出てきた。
つい先日も、財布が無いといって、前の晩にはしごをした飲み屋に、翌日片っ放しから電話をかけた。でも、どこにもない。結局それも、家の中にあった。
だから、そのあと、クレジットカードが見えなくなったときには、さすがに他人には言えなかった。又、何かを探していると、あきれられそうな気がしたからである。
そのカードは、家の中では見つからなかった。一週間後、出入りの洗濯屋さんが届けてくれた。ワイシャツの胸ポケットに入れたまま、洗濯屋に行っていたとのことだった。
本当に、こんな性格は、だらしがないと思う。特に酒が入ると、よけいに始末が悪くなる。そんなことも反省して、このたびの選挙をきっかけに、飲酒を少々控えようとも思う。
今までは、バッジであれ、現金であれ、カードであれ、何となく出てきた。でもそうしているうちに、もっと大切なものを、実は身近にあるにもかかわらず、失くした失くしたといって探しまわるはめにもなりかねない。それがやがて、本当に失くなってしまう・・・。そのことが一番怖い。