弘前市民劇場創立50周年記念事業、奈良岡朋子朗読会「黒い雨」が、弘前文化センターで開催された。約550ある客席は、満杯になった。凄い凄い。さすがは、弘前とも縁が深い奈良岡朋子さんである。
実は、2年半前、弘前市民劇場例会で、奈良岡さん主演の「カミサマの恋」というお芝居の公演を行った。僕らは、「生きている奈良岡朋子を観られるのは、もうこれが最後かもしれない!?」「奈良岡朋子最後の弘前公演か!?」と吹いてまわって、会員の拡大を図った。今思えば、奈良岡さんには大変失礼な話だった(失礼どころの話ではない!)とは思うが、でも、お蔭様で、たくさんの新入会があって、弘前市民劇場は、息を吹き返した感もあった。
何せ、これまでもこのブログで紹介してきたように、弘前市民劇場は、会員制で、会員からの会費のみで運営されている。会員数が一定のラインを割ると、一気に採算が合わなくなってしまう。「カミサマの恋」の頃は、そのボーダーの付近を彷徨っていた。だから、奈良岡さんには、感謝してもしきれない。
そして、また、今回である。550人ということは、会員以外の方も、大勢いらして下さったということだ。そういう方々が、生の舞台を観て、映像とは違う魅力を感じていただいて、市民劇場に入会となれば、言うことなしなのである。
さて、今日は、スタッフは午後1時集合だった。大ホール2回ホワイエで行うポスター展の準備などを行なった。
僕にとっては、久しぶりの肉体労働であった。たかだか、パネルを運んで、ポスターの4隅を画鋲で留めただけなのだが、喉の調子が万全ではないせいか、それなりにしんどかった。なんというひ弱な人間になってしまったんだ?
ポスター展は、でも、観ていれば面白い。今は超ベテランと言われるような俳優さんの、若かりし頃のご尊顔を拝見できた。
肝心の朗読は?って言うと、残念ながら僕は、奈良岡さんの朗読を聞くことはできなかった。場内整理をして、「前の方からお座り下さい」「はい、こちら、3人分空いてまーす」と声の限りに叫んでいるうちに、喉が完全にショートしてしまったのだ。
しかたがない。後で、ゆっくり原作でも再読してみようか。