朝一番で、市南部のM地区に行ってきた。側溝が壊れていると、ある人から連絡があったからだ。
行ってみると、確かに、一ヶ所だけだが、側面が崩落して、構内をふさぐような格好になっている。危険ということはないが、これでは、水が流れない。雨でもふれば大変だ。すぐにスマホのカメラに収め、道路維持課に掛け合うことを約束して帰ってきた。
ここの町会では、以前も、側溝の改修を要望され、町会長さんと一緒に、実現に結びつけたこともある。街灯や、道路の舗装のことでも相談を受けた。比較的古い住宅地なので、インフラの老朽化が随所に目立つ地区だ。地元近くに議員もいることだろうに、こうして何かあると、僕に声をかけていただけるのは有難い。
・・・と、こんな仕事も議員にはある。暮らしの御用聞きみたいなものだ。
今年の統一地方選挙で、落選したある候補が、「議員は市民の道具です」というキャッチコピーを掲げて戦っていた。上手いこというなぁと思う反面、ちょっとした違和感も覚えた。だって、それは、議員の一面でしかない。
さっきも書いたように、「こんな仕事もある」といっただけで、御用聞きが仕事の全てではないからだ。誰からも要望されなくても、自分で課題をみつけ、解決に取り組んでいく。むしろそっちの面の方が、本来大きくあるべきではないかと思う。
今日だって、午後は、教育委員会会議を傍聴した。誰かから要請されたわけではない。市立図書館の指定管理制度導入について話し合われると聞いたからだ。これが、おそらく今の僕にとって、一番のテーマになっている。
会議には、他にも3人の議員が来ていた。弘前大学の学生さんの一団も傍聴していた。それだけ、図書館の問題は関心が高いということなのだろう。
その割に、会議は淡々と進んだ。以前聞こえてきた話では、教育委員の中にも、図書館の指定管理には慎重論があったとのことだが、今日の会議を傍聴する限りでは、全員が既に了承済みと見受けられた。
ここに至るまで、充分な議論と、次善の説明がなされていたからなのだろう。今度は僕が、議会の場で、充分な説明を求めて質問することにする。
まぁ、こんな具合に、御用聞きもあれば、訪問販売(押し売り)のような真似もする。勿論、デスクワークもある。
だから、議員は決して道具であるだけではない。
だいたいにして、僕が道具だったら、こんなに使い物にならない道具はないだろう。釘を打てば曲がる。線を引けばはみ出す。水を汲もうとしても穴が空いている。そんな僕でよかったら、どうぞ皆さん、使ってみて下さい。