今泉昌一の 私事時事

弘前市議会議員 今泉昌一の  私的なはなし、市的(?)なはなし

2016年10月

走れメロス音楽祭 その後


 走れメロス音楽祭という企画が、秘かに(?)進行している。世の中にたくさんある、しかもあまり知られていない、「走れメロス」というタイトルの曲を一堂に集めて、一大音楽イベントを開催しようというものだ。
 既に、実行委員会を立ち上げた。市の音楽界のトップリーダーの方や、ペンクラブの会長、全国に名を知られたエッセイスト等、錚々たるメンバーが名を連ねている。事務局長は、弘前を代表するマルチ文化人のKa先生だ。僕も、ペンクラブの一員として、末席を汚している。
 プログラムもほぼ決まった。コーラスグループ、吹奏楽団等には出演依頼を終えており、内諾を頂戴している。このように、着々と準備は進行している。 
 ところが、肝心の、事業予算の財源が不確定だ。そこで、今日、青森市にある「むつ小川原財団」を訪ね、産業振興プロジェクト助成支援金の申請をしてきた。
 先月来、あーでもない、こーでもないと議論しながら作成した申請書類は、無事受理していただいた。その場で、ヒアリングの日程を決めましょうということになり、係りの方がスケジュール表を持ってきた。いやぁ、驚いたのなんのって。ものすごい数の申し込みがあるのである。 
 ヒアリングは、午前9時から午後5時まで、 1時間刻みで行われる。つまり、昼休み1時間を除いて、1日に7コマあるのだが、それが、もう2週間先まで、ほぼ一杯なのだ。週5日として、1週間35団体、2週間で70団体近くが、既に申し込んでいるということだ。係りの方は、「今日が締切日だから、このあとも駆け込み申請があるでしょう」と言っていた。
 なんとか隙間を見つけて、 そこに僕らのヒアリングを組み込んでもらったが、あまりの競争相手の多さに、すっかりおじょんでしまった。あっ、”おじょむ”は津軽弁か。標準語だと、おじけづいてしまった。
 しかし、立場を変えれば、それだけ数多くの団体が、自主財源が少ない中でも、独自に様々な事業を企画し、助成を申請してきているということは、喜ばしいことでもある。地域に活力がある証左とも言えよう。
 そしてまた、調べてみると、これまた様々な助成制度があるようだ。弘前市の「市民参加型まちづくり1%システム」もその一つであるが、大きいものでは、文化庁の文化芸術振興費補助金というものも見つけた。もっとも、こちらは、対象が地方公共団体等ということなので、僕らは使えない。
 まぁ、こうした助成制度の中で、使えるものをうまく選択して、積極的に活用することには、大いに賛成である。ただ、先日の弘前市議会では、特定の営利事業者に市からの補助が偏っているのでは、という疑念が示された。その事実関係は不明だが、そこに不公正感をいだかせるようなことがあっては、絶対に良くないと思う。

 さて、問題は、僕の存在かもしれない。書類を届けに行った際、当面の連絡先をということで、議員の名刺を渡してしまった。それがプラスになろうはずもないが、逆にそのことがマイナスに働く心配がある。
 ご承知のように、僕は、脱原発映画祭の呼び掛け人の一人でもである。このブログでも、原発に対する考え方は以前書いたことがある。そんな僕がいることが、審査になにか影響が出るものなのだろうか。影響が出るとすれば、それもまた。おかしな話ではあるが・・・。
 夜は、「No Nuke Cafe」に参加してきた。(5043)
  

殿様とわたし


 長勝寺の落慶法要に参列してきた。
 長勝寺は、三門や本堂等、境内に国指定重要文化財が9つもあるという、弘前随一の名刹だ。三門に続く道路の両脇には、同じ曹洞宗の寺院が建ち並び、市の観光スポットの一つにもなっている。
 その重要文化財の修復工事が始まったのが、平成10年。以来18年の時を経て、ようやく全ての修復が終わり、今日の式を迎えた。以前は、ご住職家族は、庫裡に住んでいたそうだが、今回の修復工事に際し、重要文化財を住まいとするのはどうかと文化庁から指導が入り、新たに住宅も建てたれたと、司会の方が紹介してくれた。  
 僕は1度、工事中の現場を見学させていただいたことがある。ちょうど庫裡の屋根の茅葺きを葺き替えていた時だ。工事用の足場を登って、すぐ目の前で、作業を見せていただいた。街中育ちの僕は、茅葺き屋根そのものが珍しく、それだけでいたく感動したものだ。
 さて、今日の法要、それはもう圧巻だった。和尚様の数が、なんと60人。市内曹洞宗の和尚様全員が来ているのではないかと思うくらいだ。
 普通、60人もの人数が一斉に動くときには、何らかの歩調の乱れ等が目に付くものだ。ところが、今日は、最初の入場の時から、誰一人まごつくこともなく、スムーズにそれぞれの持ち場に進み着席した。読経の息もぴったりと合っていた。
 あまりの素晴らしさに、式終了後、知り合いの若住職に、リハーサルでもやったのか? と聞いた。そうしたら、新人は多生練習はしたが、あとは特段リハなど行っていないという(思えば、随分と失礼な質問をしたものだ)。
 凄い。和尚様おそるべし。つまり、全員の常日頃の所作が、いわば習い性となって、大舞台であっても、大人数であっても、一糸乱れぬ行動をすることができるということなんだろう。仏門の修行の奥深さを思い知らされた感じだ。
 今日の法要には、津軽家ご当主も参列された。昨日の夜には、少人数ではあるが、津軽様歓迎の夕食会も開催された。僕も末席を汚させていただいた。
 まだお若い。そして、とても気さくな方である。僕の顔を見るなり、プロレスの話題を振ってこられた。僕のことを、ただのプロレスファンと誤解されているのかもしれない。いや、全くその通りなのだが。
 津軽家のことは、3年前にもこのブログに書いた。言うまでも無く、弘前というまちの歴史は、津軽家の築城に始まる。お城を中心に街は開かれ、その後もお城を中心に発展し、築城以来400余年が経った今でも、観光都市弘前のシンボルとしてお城は存在し、僕らはその恩恵の上に暮らしている。そのことを、僕ら弘前市民は、片時も忘れてはならないと思う。
 昨夜といい、今日の正午から行われた祝賀会といい、津軽様や長勝寺様のお陰で、食べ切れないだけの料理をいただくことができた。有り難いことだ。・・・だけど、お陰で、また一層、腹が出た。(8978)
 

覚悟が問われる時


 弘前市民劇場の臨時総会が行われた。議題は、臨時会費の徴収と、2017年度の例会運営方針についてだった。
 弘前市民劇場は、これまでも何度かこのブログでご紹介してきたように、弘前にいながらにして、お芝居を見続けることを目的に活動している団体である。年に6回例会を開催し、俳優座や民藝をはじめ、中央の一流の劇団のお芝居を鑑賞している。今年で。創立50周年を迎えた。
 その費用は、ほぼ100%、会員からの会費で賄われる。利潤を追求するような団体ではない。
 ところが、その会員が、年々減り続けている。多いときには1000人を超していたといわれる会員数も、今は500人を割り込んだ。今年度に入ってからも、30人強が減っている。
 理由は、会員の高齢化が一番だ。そう言われれば、どこの団体でも同じ悩みを抱えていると思う。
 だからといって、仕方がないねぇでは、組織は生き残れない。実際には、これでは、年度当初に立てた予算が成り立たないのだ。
 そこで、今日の臨時総会では、今年度に限り、一人1000円の臨時会費を徴収することを諮った。加えて、来年度以降は、極端な会員増加を見込まず、現在の会員数をベースに、入ってくるであろう会費の中で、例会を運営することも提案した。
 かなり紛糾することも予想されたが、意外にすんなりと承認いただいた。この会を無くしたくないという会員の意識の表れだと思う。
 ただ、臨時会費を徴収しようが、例会の内容を変えようが、それは、あくまで対処療法でしかない。根本的には、会員数を維持する、増やすという方法しか、存続の道はない。
 そこで、このブログの読者の皆様にもお願いする。弘前の演劇文化の灯を守るためにも、弘前市民劇場にご協力をいただけないだろうか。
 具体的には、会員になっていただければ有り難い。でも、自分では会員にはなれなくても、演劇の好きな人等が身近にいたら、是非ご紹介をいただきたい。すぐに飛んでいって詳しく説明し、勧誘する。
 先日来、入会案内書を持って、いくつかの企業・団体訪問を行っている。すぐには成果が出るものではないが、それなりの手応えも感じている。
 とはいえ、僕も、ペンクラブ、読書人倶楽部、つがるプロレス、走れメロス音楽祭、そして議員(なんでこれが最後に出てくるんだろう?)等々、いくつもの仕事を抱え、市民劇場の会員拡大に専念することができない。本来は、市民劇場会員一人一人に、もっと、仲間を増やすという意識を持ってもらうことが、今最も必要なことだと思う。
 そんな気持ちから、今日は会員拡大の目標数も提案した。拍手で承認をいただいたのだが、決してパチパチパチという大きな拍手ではなかった。パチパチパチ程度だったように思う。
 本当にそれでいいのだろうか。これからの半年は、僕ら役員も含め、会の存続に対する会員の覚悟が試されるときだと思う。(9439)

おかしなこともあるもんだ 今日の市政懇談会から


 時敏地区の市政懇談会を傍聴してきた。
 僕は、この地区とは、直接の接点は無い。勿論、知っている人や、古くからの友人も住んでいるけど、それ以上の関わりはない。
 ただ、以前にも書いたが、この市政懇談会には、どこの地区であれ、日程さえあえば、出来るだけ出席したいと考えている。いろいろな地区住民の生の声を聞きたいと思うからだ。
 今日、司会者は、「この地区の市議会議員です」と言って、K産党のI議員だけを紹介した。別に僕は紹介されたいと思っているわけではない。でも、市議会議員は、本来、自分の住んでいる町会の代表ではないはずだ。だって、選挙区はない。市全体の有権者から選んでいただいているのだから。市全体のことを考え、発言し、行動するのが、あるべき姿だと思う。だから僕は、複数の地区の市政懇談会に顔を出すようにしている。
 今日のように、議員を、特定の地区の利益代弁者のように扱うこと、あるいは議員が扱われることが、そもそも間違いではないかと思う。繰り返すが、僕が紹介されなかったからといって、僻んでいるのではない。
 もう一つ、おかしなことがあった。
 市長が、開始時間ぎりぎりに会場に到着した。そうしたら、司会者でもない、会場を整理していたIさんが、「市長が到着されました、皆様、ご起立下さい」と、会場にいた参加者に起立して迎えるように促した。会場にいた人のほとんどが、言われるままに立ち上がって、拍手で市長を迎えた。
 こんなことは、これまでの市政懇談会ではなかった。僕は、もの凄く違和感を覚え、起立しなかった。いつから、弘前市民は、いや、この地区の住民は、市長の臣下になったのだろう? 住民と行政トップが、対等の立場で忌憚なく意見を交わす場であって、恭しくかしこまって市長を迎える場ではないはずだ。
 市の職員が立つのはいい。自分たちの組織の上司だからだ。ただ、主権者である市民を立たせるのは、明らかに行き過ぎである。
 そう思っていたら、すぐに、参加者の一人から、そのことに対して苦言が呈された。僕もよく知っているいるKaさんだった。まさしく正論だった。もし、あの場でKaさんが言ってくれなければ、僕が何かの時に、きっと指摘して糾弾していただろう。
 市長も、それに対し、自ら挙手をして、自分の本意ではないと弁明した。起立を促したIさんも、市長に命じられてやったことではないと言い訳をした。だけど、市長に迷惑をかけたことは謝ったけど、参加者の皆様を起立させて申し訳なかったと言ったかどうかは、印象に残っていない。
 Iさんは、元、市の職員である。部長にまで昇進して、定年を迎え、今も、様々な場面で活躍をされている。僕も、議員になる前から、お付き合いさせていただいてきた。
 だけど、今日の一件で、がっかりしてしまった。あぁ、この人は、こうやって、上に阿って生きてきたんだろうなぁと、なんとなく人物の底を見たような気がしたのである。
 肝心の、懇談会の内容を書かなければならない。先に出席した文京地区の市政懇談会では、建設部所管の道路に関することが多かったが、時敏地区では、さすがに、弘前公園堀端や、伝統的建築物保存地区を区域内に持つだけに、文化財課や観光政策課所管の質問が、全部で8項目中3項目もあった。やっぱり、地域によって、住民の意識や要望は全く違う。そんなことを改めて強く感じた会議であった。(8883)

世界糖尿病デーって知ってますか


 まったく、大学病院というところは、とにかく時間がかかる。
 今日僕は、9時半に第一内科、11時から第三内科と、ダブルヘッダーで予約をいれていた。病院へは9時に入り、受付をした。先に、三内で使う採血と採尿を済ませ、9時半前には一内の待合ロビーに腰を下ろした。
 ところが、なかなか名前を呼ばれない。そうしているうちに、10時半を回った。多少待たされることは覚悟の上で、読む本を持って行っていたので、退屈することはない。ただ、11時から次の予約が入っているので、そっちの方が気がかりだ。
 そこで、受付窓口に行って事情を話した。そうしたら、まだまだかかるので、先に三内を受診してくれとのことだった。それはそれでいい。でも、だったら、9時半という最初の予約時間は、いったい何だったのだろう。
 まぁ、しかたがない。ここで声を荒げるわけにもいかない。「暴言(大声)はやめましょう」という内容のポスターも貼られている。
 それに、こちらは、診ていただく立場だ。ある意味、命を預けているに等しい。苦情や非難を並べ立てるのも、決して得策ではない。
 冷静に考えれば、医師だって大変なんだろう。急患もいるだろうし、予定外に長引く患者もいるかもしれない。
 結局、11時半過ぎに一内の診察室に呼ばれ入っていったら、医師からも丁寧にお詫びを言われた。あるいは。「小難しそうなオヤジだから」と、受付から伝言が入っていたのかもしれないが、対応がとても紳士的だったので、それ以上僕は何も言えなかった。
 それまでの間、時間があったので、待合ロビーや廊下に貼ってあるポスターに自然と目がいった。そしたら、面白いものを発見した。11月14日は、「世界糖尿病デー」なんだそうだ。世界中で糖尿患者を労わってくれる日であればいいのだが、どうもそうではないらしい。
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 調べてみたら、今年で制定10周年とのことだ。10年前と言えば、もう僕はすでに、薬を飲んでいた。でも、今日初めて知った。
 ポスターをよく見れば、糖尿病デーのイベントとして、青森のアスパムを青色にライトアップする点灯式と懇親会があると書いてある。ライトアップはともかく、気になるのは懇親会だ。会費2000円。糖尿病患者が集う懇親会って、いったいどんな食べ物や飲み物が出るんだろう。料理は海藻や山菜、飲み物は蕃爽麗茶ばっかりなんだろうか?
 最後に一つ、今日、医師から言われたことを書いておこう。たった一言「痩せなさい」。(8566) 

  
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