臨時議会が開催された。議題は、弘前市地域包括ケアシステム検討のための附属機関を設置する条例改正案と、それに伴う補正予算案であった。早い話が、先日来、何度か書いてきた、市立病院と国立病院の統合問題を検討する委員会に関するものだ。
審議の過程で、いろいろと不思議なことがあった。
例えば、弘前市がこれまで、ライフイノベーション計画などでアドバイスを受けてきたW氏は、かつて収賄容疑で、勤めたいた役所を、懲戒免職になっている。そのことを、市長も知っていた。それなのに、ずっと助言を求めていた。この件でも、昨年5月以来、たびたび氏を訪ねている節がある。
じゃぁ、一体、誰の紹介で そのW氏と繋がったのかと質問しても、「様々な人」とか「官公庁」とかといった、曖昧な答弁しか返ってこない。何か隠したいこと、庇いたい人でもいるんだろうか?
次に、僕ら議員に対しても、情報はきちんと公開されていない。市は、市立病院と国立病院の統合について、国立業院側が、「市の関与を拒否したから」とか、「市立病院の希望する全職員の雇用を拒否したから」と、一方的に自らの立場を訴えてきた。県に対しても、「整役としてのリーダーシップを果たしてこなかった」と批判を浴びせた。12月15日の議員全員協議会の議事録にも、はっきりと記載されている。
ところが、県も、同日付けで、文書を出している。「市立病院、国立病院双方の意向が、最大限反映されるよう、調整に努めてきた」と書いてある。一体どちらが本当なんだろう?
更には、市議会にこの件の議案が示されたのは、1月15日の、議会運営委員会の場であった。ただ、議会運営委員会は、議案審査の機関ではない。正確に言えば、この附属機関設置案が議会に提出されたのは、今日なのだ。議案書にも平成30年1月31日と記されている。
でも、不思議なことに、1月11日には、もうこの件が、周辺市町村には、文書として出回っている。僕らがせつめいを受けた書面より、若干ではあるが、詳しいものが配られている。議会で承認される前に、いや提出される前に、決定事項のようなことを公言するのは、明らかに議会軽視ではないのか?
などなど、「?」が多すぎる。こんな不透明な議案に賛成するわけにはいかない。と思って反対討論を行なった。結果は、僅差で可決されてしまった。
それにしても、いつも思う。市長の提案ならば、何でも賛成という議員がたくさんいる。一度も反対したことが無い議員もいるやに聞く。だったら、議会なんて必要ないのではないか? という「?」が、一番の「?」だ。(5246)