今泉昌一の 私事時事

前弘前市議会議員 今泉昌一の  私的なはなし、市的(?)なはなし

2019年08月

空飛ぶ初体験


 今日のこの気分を、いつもの通りに歌謡曲で表わすとしたら、どんな歌がいいだろう?
 例えば、沢田研二の「TOKIO」。♬空を飛ぶ 街が飛ぶ 雲を突き抜け星になる♬ はいかにも大袈裟だ。続くフレーズの♬火をふいて 闇を裂き スーパーシティーが舞い上がる♬ とまでなると、いかに郷土愛が強い僕でも、さすがに弘前をスーパーシティーと呼ぶほど、鉄面皮ではない。
 五つの赤い風船の「遠い世界に」の中の、♬雲に隠れた 小さな星は これが日本だ わたしの国だ♬ という歌詞は大好きなのだが、今日の体験を表わすには、さらに桁が違いすぎる。
 ん、いきなり話が飛躍した。実は生まれてヘリコプターに乗ったのである。感動した。空からの我が町弘前は美しかった。
 そもそも僕は、超のつく文科系である。非科学人間なのだ。大体にして鉄の塊が空を浮くはずがないと、今までは遠ざけてきた。
 飛行機は、若い頃から、仕事上、数え切れないくらいに乗ってきた。だがあれは、鉄塊の落下速度以上の推進力を与えることで飛ぶのだろうと、勝手に出鱈目な解釈して身を委ねてきた。
 今回、紹介してくれる方がいて、勢いで搭乗することになった。「面白そうだな」「晴れればいいな」「もし落ちたらどうしよう」・・・、昨夜から期待と不安が交互に脳裏をかすめていた。
 やっぱり、かなり動揺していたのだろう。直前に安全についての講習を受けている時に、初めて気がついた。右の靴と左の靴とが別々のものなのである。右がレジャー用のボロ靴。左が仕事用のビジネスシューズ・・・。笑い話のようだ。恥ずかしいったらありゃしない。でも、誰も足下を見るような人がいなくて助かった。
 空いよいよ離陸だ。もの凄いプロペラ音とともに、心の準備をする間もなく、空に舞い上がった。
 岩木川も、弘前公園も、禅林街も。町田の清掃工場も、樋の口の浄水場も、郊外のショッピングセンターも、あっという間に眼下を通り過ぎて行く。夢中でスマホのシャッターを切った。
 それにしても弘前は広い。東そして南には、延々と街区が連なっている。北の方へは、山沿いの農村地帯の中を道路が延びているのが見える。
 それにしても弘前は狭い。離陸から着陸まで、実際は10分強くらいの短いフライトなのに、それで弘前市の市街地を約半周した。2~30分もあれば、東西南北の境界線まで、ぐるっと一周できたであろう。選挙の時は1週間がかりで回ったのに・・・。
 今回の体験で、益々弘前が好きになった。城趾公園を中心に、雑然と、しかし美しく広がる我がふるさと弘前。500メートル上空にまで、街が醸し出す雰囲気が伝わってくるような気がした。
 昨夜までは怖がっていたのに、お調子者の僕は、すっかり強気になった。また乗りたい。何度でも乗りたい。今度は土手町や駅前、そして自宅のあたりを空からみてみたい。
 口ずさんでいた歌が、いつの間にか「TOKIO」から「翼をください」に替っていた。(11482)

哀愁のバスストップ


 僕の手帳の今日の欄には、「 13:30、北地区市政懇談会 宮園第三団地集会所」と、ミミズが這ったような字ながら、確かにそう書いてあった。当初、市役所から、今年度の日程が発表になったときに、間違いなく転記したものだ。
 市政懇談会というのは、市内を26の地区にわけ、3年サイクルで巡回し、その地区の課題や要望について、行政トップが直接話し合うために行なわれているものだ。議員には出席義務はないのだが、地域の声を聞く絶好の機会だと思って、僕は、自分の居住地以外のものにも、スケジュールが合う限り出るようにしている。
 今日も、張り切って会場に出掛けた。市の郊外なので、家族に車で送ってもらった。近くのクリニックの前で降ろしてもらい、終わる頃に同じ場所まで迎えに来るよう頼んで車を見送った。
 ところが、そこから数十メートルほどの会場前に行ってみても、それらしき表示が無い。窓越しに見える中は真っ暗で、玄関には鍵がかかっている。
 しまった! 場所を間違えた。と思い、直ぐに、市の担当課に電話をかけた。そうしたらなんと、今日の予定が、9月の27日に延期になったという。えー、そんなぁ。聞いてないよ~。
 電話口に出た職員は、「ホームページや広報紙に掲載したんですが・・・」という。済まなさそうな声にも聞こえたが、あるいは、そんなのも確認していないのかと呆れていたのかもしれない。まぁ、確かに、それを見なかった僕が一番悪い。
 でも、言い訳がある。早速、市のホームページを開いてみた。トップページ → 市政情報 → 広報 → 市政懇談会ときて、ようやく赤字で書かれた日程変更のお知らせに辿り着いた。一体、これを、何人の人が見たのであろうか?
 ひょっとしたら、変更が決まった当初は、トップページにデカデカと記載されていたのかもしれない。それにしたって、そもそも市のホームページを、一体どれくらいの割合の市民が定期的にチェックしているのだろう。情報発信をホームページに頼りすぎるのは、時期尚早のような気もする。
 家に帰ってから、市の広報紙も、今号と前号とをチェックした。僕には、日程変更のお知らせを見つけられなかった。
 職員に変更の理由を尋ねた。市長の公務日程と重なったからだという。年度当初、公式に発表した、市民との対話の機会を変更するくらいだから、よっぽど重要な公務だったのだろう。それ以上は聞かなかった。
 繰り返していう。確認しなかった僕がもっとも悪い。これまで言ったことは弁解にすぎない。それはよくわかっている。
 頭の中に、平浩二の「バスストップ」のメロディーが浮かんできた。♬何をとり上げても わたしが悪い 過ちつぐなうその前に 別れがきたのね♬
 空振りのショックで、迎えを断って思わずタクシーで帰ってきてしまった。今思えば、会場近くにはバス停があったはずだ。小一時間も待てば、駅行きの一台くらいは来たのだろう。
 なんか、ものすごく損した気分だ。まぁ自業自得か。(10666)

 追伸
 思い起こせば、去年の10月1日にも、若干事情は違うが、同じような経験をしていたので、今日が、市政懇談会に関しては2度目の空振りとなる。あと1回で、ストラックアウトになる。うーむ。今年はもう行くのを止めようかな?
 
 

現代社会の病理


 先ずは、お詫びを申し上げなければならない。
 昨日のブログで、今議会の一般質問の登壇順について、 てっきり写真を貼り付けていたものと思っていた。本文にも”ご覧のとおり”だなんて書いてしまった。
 だけど、今日見たら、それが為されていなかった。操作を誤ったのであろう。やっぱり僕は根本的にアナログ人間なのだ。ただただ陳謝するのみである。ごめんなさい。
 慌てて、昨日のブログに、改めて登壇順の写真を貼っておいた。それこそ、是非ご覧いただいて、お時間があれば傍聴にお越しいただきたい。
 さて、今日の話である。あるホテルでのことだ。敢えて名前は書かない。
 レストランで食事中に行儀が悪いとは思いつつ、我慢できなくてお手洗いに立った。トイレットルームの前まで来ると、キャハハハハと笑い声が聞こえてくる。小さいお子様でもいるのだろうと思った。
 ところが、中に入ってみると、一人前のビジネスマンらしき男性が、スマホ右手に小用をたしていた。何もこんな所でまでと、少々不快に思った。
 が、更に驚くべきことに、一旦その通話が終わったと思ったら、今後は左手に持ち替えて、また別の通話を始めた。別に盗み聞きをしたわけではない。隣に立っているので、自然と聞こえてくる。どうやら、友達との他愛もない会話のようだ。話しぶり、言葉遣いから察するに、さしせまった用件とは思えなかった。
 小用中にまで、スマホを手放せない。こちらから掛けたのか、向こうから掛かってきたのかはわからない。掛けたのなら尚更だが、掛かってきたにせよ、せめて用を足し終えるまで待てないものか。トイレから出たあとで掛け直すということは出来なかったのであろうか。
 この例に限らず、ルールもマナーも関係なく、常にスマホで誰かと繋がっていなければ済まないといった人が増えているようにも思う。通話だけではない。SNSにおいても、しょっちゅう開いてみて、たくさんの人に”いいね”を送り続ける。あるいは、一日に同じ内容のことを、幾度となく投稿をし続ける。常に自分の存在を訴え続けなければ不安を感じる。といったような人も中にはいるとのことだ。
 これは、文明の利器がもたらした、一種の現代病なのかもしれない。そう考えれば、僕は、アナログ人間で、つくづく良かったと思わないでもない。
 トイレの話に戻る。更に更に驚いた。用を終え、手を洗うときも、その男性は、スマホを左手に持って通話を続けていた。空いている右手にチョチョッと水をかけただっけで、ろくに拭かず外に出て行った。
 少し遅れて僕も外に出たら、その男性が、同じホテル内の居酒屋に入っていくのが見えた。はてさて彼は、洗わなかった、さっきまで一物を支えていた手で、盃を持つのだろうか? あるいは、枝豆を摘まむのであろうか? 他人事ながら、気になるところではある。(4063)

ハードボイルドの反対なのだ

 
      令和元年、第2回弘前市議会定例会が開会した。
      毎度毎度書いてきていることだが、初日いうのは、ほとんどセレモニーである。今日も、議案の説明があり、会期日程を決め、ほんの10分ほどで終了した。それでも緊張はする。
      しつもんその後、9日から始まる一般質問の登壇順を決める抽選が行われた。ご覧の通り、僕は2日目の朝の一番手。午前10時ジャストの登壇となる。お時間のある方は、ぜひ傍聴に来てみていただきたい。
       思えば、写真のような登壇順を、以前は、キーボードで打ち込んでいた。今は写真を貼り付けるだけで済ませている。"手抜き"だなんて言わないで欲しい。超スローペースながら、徐々にIT化(?)してきているのだ。
       本会議終了後は、りんご産業振興特別委員会が開催された。これまでもお伝えしてきたとおり、りんご黒星病対策に絞って取り組んできた。そのことも踏まえた上で、抜本的な委員会の在り方というものが、議論となった。
       部屋に戻ったら午前11時過ぎ。例によって、一般質問の詳細について、役所の担当職員が待っていた。今回は、5項目について通告をしてある。
      ①ねぷた祭りの総括
      ②会計年度任用職員制度について
      ③消費税増税対策事業について
      ④学校図書館のデータベー化について
      ⑤文化財保護課行政について
       中に、複数課に跨る項目もあるので、全部で7つの課の担当職員とお話をした。それでも50分足らず。僕の場合、至ってシンプルなのだ。これでも、初当選当時に比べれば、随分と丸くなった。
      午後は、中心商店街対策のことで、副市長と面談した。根本の部分では、理解をいただけたと思っている。
      と、バタバタと、議会初日を過ごした。明日からは議案熟考期間。一般質問の内容を練り上げて、決算資料にも目を通し・・・。勿論、その間も、行事やら会議やら飲み会が目白押しである。一体、どれくらい熟考できるのやら?   
      毎回毎回、半熟のまま一般質問に臨んでいるような後悔してきているような気もする。今度こそは。(11228)

門外漢の恍惚


 認定農業者制度というものがある。農業基盤強化促進法に基づき、自ら5年間の経営経営計画を立てた農業者を市が認定し、支援しようという制度である。具体的には、有利な融資、利子補給、税制措置の特例等の優遇が受けられるとのことだ。
 認定今日は、弘前市議会経済文教常任委員会で、その認定農業者の連絡協議会役員の皆様との意見交換会が行なわれた。
 そもそもは、先方から、経済部門を担当する議員達が、農業に対して、どんな意見を持っているかを聴きたいという趣旨で、申し入れがあった。僕は、常任委員長に就任したときに、その就任挨拶でも、様々な関係団体と、積極的に交流したいと述べたくらいだ。そこに向こうからこの話を持ちかけられたので、一も二もなくOKをした。
 ただ、せっかく一堂に会するのであれば、むしろ、農業現場の第一線で活躍する人達の、課題や要望を聞きたいと提案した。議員の意見を聞くのが主か、農業者の意見を聞くのが主なのか、その辺りが曖昧なまま、今日の懇談会は始まった。
 何せ、今さら言うまでもなく、僕は農業に関しては、全くの門外漢だ。生粋の街中うまれの街中育ちだ。幼少時でも土に触れた記憶は少ない。だから、農業についての意見を求められても、相手の満足のいくような回答はできないかもしれない。という不安もあった。
 まぁ、しかし、案ずるより生むが易し。先方から「放任園対策」の話題が提供され、それについて議員側がそれぞれの考えを述べた。農業者側からは、リンゴ産業の将来像に対する懸念も聞かれた。こちらからは、後継者問題について現状を尋ねた。そうこうしているうちに、あっという間に予定していた時間をオーバーした。
 話が噛み合ったのかどうかはわからない。でも、終わったあと、お世辞でも有意義だったと言われれば、根が単純な僕は、すぐ有頂天になってしまう。その場で、認定農業者連絡協議会の会長に、来年以降も、継続して行ないましょうと持ちかけた。快くお引き受けいただいた。
 調子に乗って、この後も、教育関係や商工・観光関係の方々とも、こういった場を設けたいと思う。現場の声を聞くところから課題が見つかり、課題の解決方法を考えるところから、施策に対する提案が生まれる。今日をスタートとして、活発な委員会活動を目指したい。
 と、偉そうに言ってはみたが、今日の会合も、I副委員長の力添えで実現できた。次回予定している教育関係者との懇談会も、副委員長に下駄を預けている。I君、有り難う。(8108)
 
 
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