今泉昌一の 私事時事

前弘前市議会議員 今泉昌一の  私的なはなし、市的(?)なはなし

2021年07月

神仏相容れず


 神社にも縄張りというか、氏子の領域があるらしい。例えば、かつて住んでいた土手町は、八幡様の氏子町会だったが、現在住んでいる徳田町は熊野様のそれである。実際は、土手町→徳田町→熊野神社→八幡宮の順に、ほぼ一直線上にある。どういう理由でどこに境界線を引いたのかは、僕はわからない。ただ、色々話を聞けば、小学校の学区よりも、込み入っているようにも感じる。
 さて、さっきも書いたように、我が町会は熊野神社の氏子となっている。が、僕は、ここに住み始めてから、まったくそれを気にせずに生きてきた。ところが、町会長になったとたん、「慣例で徳田町の町会長は 敬神会の監事を務めることになっている」と誘われた。敬神会とは、お寺でいう護持会みたいなものなのだろうか? それすらわからないまま、言われるままに引き受けてしまった。
 後で聞いたら、この会は、あくまで任意のものなのだそうだ。町会として神社に納めている負担金とは別に、個人会員からの会費で賄われている。年々会員が減って困っているという話も聞いた。
 今日は、その敬神会の年会費の集金のため、猛暑の中、町内を一周した。狭い町会のほんの数軒とは言え、汗だくになってしまった。なんとか全部、集金を終えた。
 だけど、集めたのはいいが、ここから先が大変だ。
 というのは、今年1月に母を亡くした際に、一年間は神社に行ってはいけないと、葬儀屋さんから注意を受けたのだ。所謂、年賀状を出してはいけないとか、結婚式に出席してはいけないと同じような、ある種のマナーの一つなんだろう。
 それを忠実に守るとすれば、僕は集めたお金を持って、神社の鳥居をくぐることはできない。第一、神社関係のお金を集めたこと自体が、許されることだったんだろうかと心配にもなってくる。
 そおれよりも、大きな問題がある。8月15日に、護国神社で行われている戦没者慰霊祭のことだ。僕は、これまで毎年参列してきた。国を守るために尊い命を亡くされた先人に、哀悼の意を捧げるのは、当然のことだと思うからだ。
 が、葬儀屋さんの言いつけを守れば、それすらも叶わなくなる。僕の信念に反してしまう。
 しかし、なんでこんな面倒な決まりがあるのだろう。ネットによれば、「神社のような神聖な場所に、穢れを持ち込むことを避けるため」となっている。ということは、死者やその家人は穢れているってことか。今一つ、よく理解ができない。
 ひょっとして、神と仏は仲がわるいのかもしれない。お盆やお彼岸には墓参りをし、クリスマスを祝い、その1週間後には初詣に行く。日本人は、普段は、神とか仏には、鷹揚で寛容なはずなんだけどなぁ。(3493)
 

口入屋


 昨日ご紹介した、市の新たなコロナ対策経済支援制度は、あくまで”飲食業”を対象としたものである。書類には「食堂、レストラン」「専門料理店」「そば・うどん店」「すし店」「酒場、ビアホール」「バー、キャバレー、ナイトクラブ」「喫茶店」「その他飲食店」とある。まぁ、たいがいは、「その他飲食店」で網羅されるのだろう。注意書きとして「業種については日本標準産業分類の区分による」と付け加えられている。
 ところが、コロナ禍で苦境に立たされているのは、上記に該当するような飲食店ばかりではない。早速、複数の人から、「何故、飲食店だけなのか?」「片手落ちではないか」といった不満の声が寄せられている。
 酒や食材の納入業者のことが、真っ先に頭に浮かぶ。他にも、昨年秋、弘前市内で大規模クラスターが発生した際に、主として飲食店にプロパンガスを納品している事業者から、厳しい状況を訴えられたこともある。乾物やおつまみ品を、一軒一軒売り歩いている業者もいる。彼らだって、もろに影響を被っているに違いない。
 コロナの影響は、事業経営ばかりに及んでいるのではない。職を失った人、働く場所を見つけられないでいる人も、少なくはないだろう。今日は、そのような人の相談を受けた。
 その人は、コロナで失職したわけではない。経営していた事業に失敗して、その後、農作業の手伝いをしながら、農閑期には短期のアルバイトをして生計を立てていた。そのアルバイトが、昨年のコロナ騒ぎ以来、見つからないという。
 話を聞いていて、意外と同様のケースは多いのではないかと思った。市では、「休職者等農業マッチング緊急支援事業」を行っていて、6月18日の段階では234人が、それを利用して農業に従事している。が、農業の場合、農繁期と農閑期の、人手需要の差が大きく、安定雇用には繋がっていないという側面もあるのではないか。
 さりとて僕も、就労となれば、議員として力になれることはない。個人として知り合いの事業者に声をかけることはできるが、それとても、以前に、ある人から頼まれて就職を仲介したまではよかったが、あっと言う間に退職して、しかも、僕にはしばらくの間、なんの連絡もなかったという辛い過去もある。口入屋稼業も楽なもんではない。
 あっ、”稼業”って、決して謝礼を貰ったりしてるわけではありませんよ。念のため。
 結局、今回も、雇用者に迷惑が掛からない程度に、心当たりを紹介してみようとは思う。このブログの読者の皆様でも、働き手を必要とされている方がいれば、是非名乗りを挙げていただければと思う。(8724)

 追伸
 今日のタイトル「口入屋」は、いつもの歌謡曲からではなく、古典落語から頂戴した。リンクを貼っておいたので、お時間のある方は、是非お聴き下さい。

飲みに出る理由 今日の議会運営委員会から


 涙が止まらなかった。鼻水も垂れ流しだ。何度も何度もはき出しそうになった。今日の胃カメラ体験記である。 
 本当は、その実況中継で、一篇いや三篇くらいのブログを書けそうだ。でも、この全くデタラメに近いブログにも、一応の不文律がある。「議会の仕事があった時は、それを優先する」というものだ。だから今日は、胃カメラ終了後駆けつけた、議会運営委員会のことを書く。
 8月5日に、臨時議会が開かれる。主な議案は、コロナ感染症対策を盛り込んだ補正予算案だ。今日の議会運営委員会では、その議案概要の説明を受け、臨時議会の会期日程を決めた。
 補正予算案は、大きく2つに分けられる。ワクチン接種事業と、観光も含めた経済対策だ。
 補助この内、経済対策の目玉(?)は、「飲食事業者継続支援金」である。コロナで影響を受けている飲食事業者に、1店舗あたり20万円の支援金(ただし1事業者3店舗まで)を給付しようというものだ。商工会議所からも要望があがったと、昨日今日の新聞にも載っていた。
 予算規模は、1億4000万円。つまり700店舗分だ。それで足りるのか、といったことが気になったので、早速その足で、担当課を訪ねた。  
 まず700店の根拠である。昨年秋の休業協力金には、1200店の申込みがあったという。まぁ、それくらいの数の飲食店が、弘前にはあるということだ。
 それに対する市の見解はこうだ。今回の対象要件は、1月~6月までの間のいずれか2ヶ月間で、事業収入が30%以上減少した店舗、となっている。飲食店の中には、そこまで売上が落ち込んでいない所もあるだろう。また、休業協力金対象には、物販店舗内のイートインも含んでいたが、今回は一般的な飲食業に限定する。それで700という数を設定した。・・・とのことだ。因みに、国の一時支援金の申請は、約400件くらいだったらしい。
 「それでも」と僕は食い下がった。「申請が殺到して、予算を上回ったらどうする? 足切りをすうるのか?」と。
 そしたら、追加補正も考えているのだそうだ。それを聞いて安心した。  
 あとは、出来るだけ早く要項を作成し、申請受付を始めてほしい。小さな飲食店の多くは、日銭商売だ。その日の売上で、バイト代を払い、翌日の仕入れをする。一日一日が勝負なのだ。給付が遅くなればなるほど、追い詰められていく。
 さて僕は、要項が出来上がったら、それを持ってまた飲食店行脚だ。別に、情報を持って行ったって安くなるわけではないが、なんだかんだ言って、飲みに出る口実を待っているのかもしれない。  
 胃カメラの結果、異常無しでもあったことだし・・・。(7156)

拷問前夜


 まだ夜の8時前である。 いつもより、ブログにとりかかる時間が異様に早い。  
 勿論、これには理由がある。明日、胃カメラを飲むことになって、21時以降は、水以外絶食としなければならないのだ。
 起きていれば腹が減る。下手にオリンピック中継をみてたりすれば、つい一杯呑りたくなる。日本人が勝ったと言って祝杯を一杯。負ければ負けたでやけ酒を一杯。それを我慢するのは辛い。いや、無意識のうちにビールを口に運んでしまうかもしれない。
 だったら、いっそのこと、眠ってしまった方がいい。このブログを更新し終えたら、布団に直行するつもりだ。
 胃カメラは初めてではない。25年近く前、一度だけ飲んだことがある。胆石の手術をした時だ。とてつもなく苦しかった。今まで生きてきた中での、一番の拷問だった。
 今回、医師から打診された時も、「もう2度とやりたくありませんと思ってました」と正直に答えたら、笑われた。しかしまぁ、検査のため、ひいては自分の健康のためとあれば、拒否するわけにもいかない。
 「でも、先生。最近は鼻から管を入れるのもあるんですってね。そっちはあまり苦しくないってきいてるんですけど・・・」と僕。そこに一縷の望みを託したのだ。
 が、返ってきた答えはつれなかった。
 「うちの病院では、それはやってないんですよ・・・」
 ということで、もう今から恐怖に震えている。これから布団に入っても、心配で心配で眠られないかもしれない。やっぱり寝酒を呑まなければならなくなりそうだ。(8508)

壁に落書き?


 今日も、昨日の続き。同じ会派を組むTa議員と、無所属のNa議員の3人で、”持続可能な”弘前市のビジョンづくりについて話し合った。
 昨日は、大きな柱を4本立てた。持続可能な都市計画、持続可能な子育て&教育、持続可能な産業経済、そしてそれらを包括するICTの活用の4つだ。今日は、それらについて、もう少し突っ込んだ話をした。
 例えば子育て&教育。この子育てに関しては、兵庫県明石市が参考になると、Na議員が言った。Na
議員は、明石市長の講演を聴いたのだそうだ。
 あるいは、産業・経済の分野における創業・起業支援。この件に関しては、僕が以前視察に行った、浜松市のスタートアップ事業が参考になる。また、昨年3人で行った酒田市の創業支援センターからも、大いに学ぶところがありそうだ。
 などと、ついどこかの成功事例に目がいってしまう。それをベースに話をしてしまう。
 ところが、先日読んだ「まちづくり幻想」という本の中では、成功事例(先進事例)を踏襲することが、多くの地方都市で失敗事例を産んでいると書かれてあった。
 確かに、都市の面積も人口も、財政状況も産業構造も、それぞれに異なる中で、成功事例をそっくりそのまま模倣しても、それが上手くいくとは限らない。臓器の移植手術と同じように、拒絶反応を起すことだってありそうだ。それは僕らも肝に銘じなければならない。
 ボードところで、左の写真を見て欲しい。決して、落書きをしているわけではない。
 実は、議員控室の壁が、ホワイトボード状になっているということを、先日初めて知った。同じ会派を組むTa議員が、今行っているような政策議論をするために、ホワイトボードの購入を議会事務局に求めたからわかったようなものである。
 庁舎の耐震化工事に伴い、議会フロアの改修をしたのは、おそらく前回の改選期前だったと思う。でも、今まで、まさか壁がホワイトボードだなんて、一度も教えてもらったころがなかった(ような気がする)。
 今回のような、政策を積み上げていくような会議の時は、とにかく便利だ。思いついたことを、Ta議員が、パパッと書いてくれる。目の前に文字として示されることで、意識を共有することができる。それをもとに議論をしているうちに、あっと言う間に壁面が文字で一杯になる。
 僕らはまた、誰かに読まれて恥じ入るようなことは書いていない。だから、一回一回、消さないで帰る。廊下からは、高速道路の高架下のように見えるかもしれない。
 そのうち、会派さくら未来の控室に、裂羅魅雷参上! なんて、赤々と書かれたりして・・・。いや、そんな馬鹿な発想をするのは僕しかいない。(4587)
 
 
  
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