2週間ほど、医師から、禁酒を宣告された話は、昨日書いた。辛い食べ物も駄目だということだった。血流がよくなって、手術の痕から出血するのを防ぐためだと聞いた。キムチをつまみに軽く一杯というのは出来ない。
 もう一つ、制限されたことがある。それは運動だ。腹圧がかかるからなのだそうだ。
 「普段、運動はする人なのかね?」
 「全くしません。ただ、糖尿の主治医から言われて、出来るだけ歩くようにしてるんです」
 「しばらくは止めた方がいい」
 「仕事をするのに、片道15分~20分くらいの歩行ではいかがですか?」
 「 それも1週間は控えなさい。出来るだけ車で移動するように」
 と、こんな顛末だ。
 「運動を止めろ」というのは、僕にとっては、天恵に等しい。今までだったら、他の何は守れなくても、その言いつけだけは喜んで守っていた。だけど、ここのところは、ちょっと事情が変わってきている。
 3月末の糖尿教育入院騒ぎから、極力歩くように心掛けてきた。自慢じゃぁないが、4月の平均歩行数は9300歩を超える。お陰で、糖尿では入院しなくても済んだ。
 それに、何よりも嬉しいのは、2ケ月前には入らなかったズボンが、無理をすれば履けるようになったのだ。夏のスーツを新調しなければならないと心配していた矢先だけに、このわずか数センチのスリム化は、経済的に、とても嬉しい。
 ところが、歩行禁止命令が出た。正直言って、今回は困った。それで血糖値が上がれば、今度は糖尿で入院させられるかもしれないし、前のスーツが着られなくなるかもしれない。
 実際に、入院した当日は、大学病院まで歩いて行ったので、それでも4093歩。昨日は、歩くなと言われて、病院からもタクシーで帰ってきたので、たったの1553歩しか歩いていない。
 きょうは、市役所、岩木庁舎、市民会館、図書館、公園緑地課のある緑の相談所、商工部の入る茂森庁舎と、全て車で回った。つい先週までだったら、岩木庁舎を除けば、歩いて行くところばかりだ。それぞれの建物の駐車場に車を停めて、目的の部屋まで歩いて行く。途中で昼食も摂り、買い物もした。そこまでで3000歩は超えた。
 夕方と夜の会合には、バスとタクシーを使って移動した。帰りは仲間の車で送ってもらった。締めて4200歩程度だ。目標としている平均7100歩の6割程度にしかならない。
 それに不思議なもので、歩くとなると、無駄がないように計画的に行動する。出来るだけ一筆書きで回るように心掛ける。市役所の駐車場に車を停めて、市民会館、茂森庁舎、図書館と、歩いて一周する。あるいは、本庁で用を足したあと、公園を横切って公園緑地課まで歩く。先日もそのコースを辿った。
 それが、車で移動となると、とたんに行き当たりばったりになる。きょうは先ず、市役所本庁舎に行った。次に岩木庁舎。帰って来て市民会館、図書館。思い立って緑の相談所。さらに思い出して茂森庁舎という案配だ。一筆書きどころか、同じ道を何度も行ったり来たりしていた。
 それでも、歩き過ぎた(?)のか。心なしか腹が痛い。明日はなるたけ家でゴロゴロしていよう・・・、と、そういう訳にもいかないのが、この仕事の辛いところでもある。
 ところで、今日のタイトル、「歩けない」と書くと、僕はすぐ、ジュリーの名曲「さよならを言う気もない」を思い出す。歌い出しは確か、♬ ハイヒールのかかとが折れて歩けない ああ この先へは 進めない歩けない ♬ というものだった。
 あーあ、思いっきり歌いに行きたい。でも、腹圧がかかりそうだ。医師に聞けば、きっと駄目だって言われるんだろうな。(1533)