「北奥氣圏」という、年一回発行されている同人誌がある。このブログでも、以前、紹介したことがある。僕も、数年前から、同人の隅っこに加えていただいている。
 かなり、グレードの高い同人誌だ。僕以外の執筆者は、正真正銘の文化人である。皆、文才に優れ、教養に溢れている。はっきり言って、僕一人が、レベルを下げている。そんな自覚は持っている。
 その「北奥氣圏」、今年の特集は、「代官町」ということになった。近年、オシャレな店舗が相次いでオープンし、俄に脚光を浴びている街だ。これまでは、「片隅の弘前」あるいは「北の作法」など、極めて抽象的な特集が多かったのだが、今年は、具体的かつ一般的なテーマとなった。
 かといって、名だたる文化人(僕以外は)の創る同人誌である。単なる、街のガイドぶっくにするつもりはないらしい。現在の街の姿や店舗にスポットを浴びせながら、そこに潜む、街の思想を掘り起こそうという狙いのようだ。
 前回の編集会議では、それぞれに担当する店が割り振られた。僕は、「カフェ&バー代官町」を担当することになった。
 そこで、今日、予め、共同経営者の一人にアポをとった上で、夜の6時半にお店を訪ねた。僕としては、取材と称して、一杯呑りながら、旧知の経営者から、ざっくばらんに話を聞ければといったつもりでいた。
 ところが、お店に入って驚いた。普段は東京にお住まいの、オーナーという方が、僕を待っていてくれたのだ。”わざわざ”なのか”たまたま”なのかはわからない。どっちにしても、想定外の出来事ではあった。緊張した。
 その店のセールスポイントは、ワインとシードルなのだそうだが、結局、どちらも呑まず、小一時間ほどで店を出た。(その後、別の店で喉を潤した) 呑まなかった分、オーナーと共同経営者からは、とても面白い、「北奥氣圏」に相応しい含蓄に富んだ話を、たっぷりとお聞かせいただいた。
 内容は、ここで書くわけにはいかない。年末に発行されるであろう「北奥氣圏」最新号を待っていただきたい。
 が、しかし、困った問題が起きた。家に帰って、オーナーの話を書き取ったノートを見返したが、自分で書いておいて、判読不明の部分が、早くも数カ所ある。これは、あと1週間経てば、さらに増え、1ヶ月も経てば、ほとんど全部読めなくなるかもしれない。
 今までは、自分で書いた字が、あとから読めなくなるのは、酔って書いたせいとだばかり思っていた。どうやらそれは違うらしい。酔っていても素面でも、僕の悪筆には変わりがない。字の下手さ加減においては、人後に落ちない自信がある。・・・って、そんなことを自慢してどうするつもりだ!?(4470)