弘前市立第一中学校の生徒総会を傍聴させていただいた。何でそんな酔狂なことと思われるかもしれない。順を追って話せば、先月の13日、このブログでも紹介したように、一中の生徒会役員選挙を見学させていただいたところから始まる。
 その際に、校長先生から、選挙後の流れについても、お話しを伺った。新しく選ばれた2年生を中心とした執行部が、これから活動目標や活動計画を策定し、一ヶ月後の生徒総会に諮るということだった。
 校長先生はこうも続けた。「うちの生徒総会は面白いですよ。以前は、予め質問内容を通告させて、それに対し執行部側は答弁書を作って読み上げていたんですが、今は無通告で、その場で適宜答弁できるようになってます。勿論、その前に、想定問答を何度も繰り返してるのでしょうけど」と。
 それは凄い! それが本当なら、どこかの、いや日本全国の、事前通告制に胡座をかき、質問する方も答弁する方も原稿を読み合っているような地方議会よりも、よっぽど優秀だ。是非それは見てみたい。ということで、無理矢理お願いをして傍聴をさせて頂いた次第である。
 確かに、大したもんだ。質問する側も、答える側も、議案書やコピー用紙のようなものを持ってマイクの前に立つのだが、決して棒読みにはなっていない。答弁する側に至っては、一人で複数の(多ければ5人以上の)質問に答えるケースもある。とても手元にある1枚の紙には書ききれないであろう内容を、言い淀むことなく答えていた。
 そしてまた、受け答えも巧い。「自転車置き場の照明を増やして欲しい」といった要望に対し、「それは、生徒会でできる問題ではありません」と、はっきり出来ないことは出来ないと断言する。「放送で、リクエスト以外の番組もやって欲しい」という質問には、「ではどんな番組を望みますか?」と、しっかり反問権を行使する。その場で返答出来ない案件には、即座に、「貴重なご意見有り難うございます。委員会に持ち帰って話し合います」と応じる。大人顔負けの見事な答弁脳力だった。うーん、一中恐るべし。
 最後に、今後一年間の生徒会テーマを決めた。これは、各クラスの代表者達が、会場中央に円形に椅子を並べ、全校生徒の見守る中、意見を出し合うという形で進められる。進行役が「何か意見はありませんか?」と問いかけると、輪の中のあちこちで手が上がる。そして、全員が臆すること無く、自分たちのクラスで話し合ってきたことを発表する。積極的に発言を求める姿勢、そして短く的確に自分の考えを発表できる力に感動した。
 そのようにして決った一年間のテーマは、「Ordinary つくろう居心地のよい学校」というものだ(耳で聞いただけなので、スペルや漢字に違いはあるかもしれない)。英語の力も、コピーライターとしての才能も感じる。
 教頭先生によると、こういうことも、決して上からのトップダウンではなく、生徒からのボトムアップで話し合われているという。いやいや本当に恐れ入ってしまった。
 総会終了後、教頭先生が講評を述べられた。「これからの社会では、益々、自分の意見を堂々と述べる力が必要になる」と。全く、その通りだ。今日、僕は、四周りも年下の中学生に、改めてそのことを教えられた。(7794)