今年の春の弘前市長選挙では、国立病院と市立病院を統合して、新中核病院を創る件が、大きな争点の一つとなった。前市長は、県が提案した、国立病院がその主体になるという構想を拒否し、あくまで弘前市が主体になると主張した。その結果、弘前大学附属病院や医師会の信頼を失い、政権は交代した。
 新市長は、就任直後から、県の提案に添った内容で、早期に中核病院を整備すべく、関係機関との協議を進めた。その間の詳しい経緯は、僕ら議員にも、詳らかにはされてこなかった。
 このたび、その協議がまとまり、いよいよ協定を結ぶ段階までこぎつけた。地元紙の夕刊でも大きく報じられているように、今日、議員全員協議会が招集され、その協定についての説明がなされた。 
 掻い摘まんで、その内容を紹介しよう。
 1,新中核病院は450床とし、国立病院がその整備運営の主体となる。
 2,新中核病院の開設と共に、弘前市立病院は廃止する。
 3,整備費は約126億円。内40億円を市が負担する。
 4,運営費については、40年間、市が毎年2.5億円を拠出する。
 5,現市立病院の医療正職員は、原則として新中核病院で採用する。
 6,退職金・賞与等の差額については、市が負担する。
 7,365日24時間受け入れ可能な救急体制を構築する。
 8,従来の両病院に無いものも含めて24診療科を設ける。
 9,平成34年度早期の開設を目指す。
 ・・・等々だ。
 今年4月の就任以来、短い期間で、よくもこれほどの協議をまとめたものだと、新市長の手腕に、素直に敬意を表したい。一部では、何かにつけて新市長の動きが見えないという批判も出始めているが、前市長と違って、派手な自己PRをしないだけで、やることはしっかりやっている、ということを、改めて感じた。
 考えてみれば、本来であれば、昨年の今頃には、こういった案は出来上がっていたはずだ。それが前市長のの選挙対策かパフォーマンスかは知らないが、突然の卓袱台返しで一年間は遅れてしまった。返す返すも残念である。
 今日の全員協議会では、意外なほど質問は出なかった。そもそも、その形はどうであれ、新たな中核病院の整備の必要性を感じていたのだろうと思う。
 その中で、K産党は、3人いる会派の全員が質問した。中には、新中核病院の名称について言及した議員もいた。僕の受けた印象では、あくまで「市立」という形に拘っているようにも感じた。
 僕は、この問題に関しては、これまでも何度もこのブログで自分の考え方を述べてきた。同僚のKu議員と一緒に、「中核病院問題を考える市民ミーティング」を、過去2回に渡り主催もしたりした。基本的には、今回の基本協定に反対する理由は一つもない。
 この後、さっき書いた、市の負担額についての債務負担行為が、今議会最終日に、議題として正式に議会で審議・採決される。どのような議論になるのか、その展開を、皆さんにも是非注目していただきたい。(4889)