午前中に、黒石市の市街地を車で通った。黑石も、弘前以上に道幅が狭く入りくんでいる街なのに、心なしか、道路が広い、つまり除雪が行き届いているように感じた。
 実際、弘前の今年の除雪に関しては、いい話をほとんど聞かない。「まるでわざとのように玄関先や車庫の前に雪を置いて行く」「車道の中央だけ除雪して、両端は雪の傾斜になっている。危なくて歩けない」「除雪が粗末なので、雪の凹凸が路面に出来て、運転していてもガタガタ揺れる」等々。昨年の大晦日も、桜ヶ丘の方から苦情の電話をいただき、現地を見に走った。
 確かに、年末から年明けにかけて、短期間にもの凄い量の雪が集中して降り積もった。作業が追いつかないといった事情もあるのだろう。S市長にとっては、昨年4月に就任して初めての冬が、このような状態で、気の毒な面もある。今年度の予算の9割は、前市長が決めていってしまっていた。なかなか思うようにいかないジレンマもあろう。
 だけど、同情ばかりもしていられない。早急な手を打たなければ、昨年4月の期待も、一気に失望に変わることだってある。
 そう言えば、12月議会で、今年度の除排雪態勢について質問したときの、部長の答弁も心もとなかった。昨年度までとの違いは何か? と聞いても、正面から答えていただけなかった。
 市長は、「市民力」を、方針の基本に置いている。行政に頼るだけではなく、市民が自ら考え行動することで、様々な課題を解決しようというものだ。雪国弘前においては、その課題の最たるものが”雪対策”であることは間違いない。
 ところが、市の除排雪計画を見ると、「玄関先への寄せ雪は自分で片付けましょう」とか、「家の中の雪は道路に出さないで下さい」といった、市民へのお願いが目につく。流雪溝の蓋の閉め方でも、これをしては駄目、あれをしては駄目といった注意事項が、イラスト付で説明されている。それらは、皆、もっともなことで、市民は当然守らなければならない。
 だけど、市民に協力をお願いすることだけでは、”市民力”の発揮には繋がらない。「市では除排雪予算を大幅に増額して、排雪や拡幅除雪をこれまで以上に頻繁に行ないます」「中長期計画を立てて流雪溝や融雪システムの整備を推進します」と市の姿勢をまず表明して、その上で「だから、市民の皆様、ご協力お願いします」と言うのが本筋のような気もする。僕が市長ならそうする。(あっ、言っちゃった)
 「雪対策マスタープラン」も来年度から新しいものに更新されるそうだ。3月議会に向けて、予算編成も今進められている。とにかく市長の思いきった施策に期待したい。(15958)