若い頃は、一晩くらいの徹夜など平気だった。何せ、試験の前夜になって勉強を始める。濃いコーヒーが眠気覚ましになると信じつつ、頭に入るのも入らないのもお構いなしに、ただ教科書の活字を目で追う。それが勉強だった。
 そうなると、もう開き直って、半端に4~5時間寝るよりは、却って眠らない方が頭が冴える、などと自分に言い聞かせて頑張った(これを頑張るというのだろうか?)ものだ。 実際は、試験中に眠くて眠くてたまらなかった。
 僕の最長不倒徹夜は、大学生の頃だ。芸能音楽研究会というサークルで、ラジオの深夜番組「オールナイトニッポン」を借り切ったことがある。主催した「学生音楽大賞」の発表の時だ。都内の相当数の大学に出向いてアンケートを取り、その年の、最も、学生に支持された楽曲を選定しようとした企画だ。当時は、音楽賞流行りで、TBSの日本レコード大賞の他にも、民放各局で、独自の賞番組を、大々的に放送していた。
 その年の、学生音楽大賞は太田裕美の「木綿のハンカチーフ」、新人賞は新沼健治だったように思う。確か太田裕美にその時に会った。華奢だったような印象が残っている。
 その時に、準備から何やらで、二昼夜眠らなかった。番組収録を終えて部屋に帰ってきたのが、まだ早朝のことで、それから布団に入って目覚めたら、その次の朝だった、という記憶がある。勿論、過ぎ去った青春は美しく思えるもので、多分に誇張されて頭に残っているのかもしれない。
 ところが、歳とともに、めっきり夜が苦手となった。たっぷりと8時間は睡眠をとりたい。7時間では寝足りない。夕方になると、一刻も早く、布団に飛び込みたいと思う。それなのに、縄のれんをくぐると、眠気が冷め、時を忘れるのは、どうしようもない。
 そんな僕なのに、今朝は無茶をした。昨夜、ブログを更新した後、日付をまたぐまで、頼まれていた原稿を書いていた。A4版12ポイントで16枚ほどだ。400字詰め原稿用紙だと45枚程度になる計算だ。
 これが、プロレスのこととか、1970年代のアイドル歌謡のこととか、あるいは百歩譲って(?)弘前市議会の課題といったテーマであれば、もっとスラスラと書けたはずだ。だけど、テーマが、全くの僕の専門外のこと。難儀をした。
 で、布団に就いたのが午前0時半。例によってすぐには寝付けない。結局眠りについたのは午前1時だろうか?
 眠ったかと思ったら、すぐに目覚ましが鳴った(ような気がした)。毎週火曜日のモーニングセミナーに出席するために、朝の5時に起床した。睡眠時間は正味4時間。これは、正直きつかった。つくづく、もう若くないことを思い知らされた。
 でも、嬉しいことがあった。昨日のブログに書いたK君も出席していたのだ。こうして会合に出てくるところはさすがである。
 僕は、おずおずと手を差し伸べた。握手をした。そして小さな声で一言、「頑張れよ」とだけ伝えた。(4969)