I紀伊國屋紀伊國屋弘前店が、今日で30年の歴史に幕を閉じた。僕は、最後の日をこの目で見ようと、午前中、時間を見つけて、自宅から歩いて行ってみた。
 北大通りと、土手町商店街が交わる交差点を、紀伊國屋側に曲がった所に、新しい飲食店が出来ていた。ところが店は閉まっている。見ると、昨日と今日は休業しますというお知らせが貼られていた。
 そこから少しいったお店もシャッターがおりたままだった。ここにも、連休中は休みますの貼り紙が・・・。
 素人目には(まんざら素人でもないのだが)、人通りが増える日曜・祝日は、かき入れ時だと思うのだが、それを休みにするとは、よっぽどの事情があったのかもしれない。特に、飲食店にとっては、観光客も見込めるこの時期の休業は、決してプラスではないはずだ。
 などと、首を傾げながら歩いて、紀伊國屋に着いた。
 やはり、今日が最後と思ったのか、いつもよりお客様の数は多かった。だけど、既に返品を始めているのか、それとも、閉める戸決めてから補充をしていないのか、書架には隙間が目立った。まるまる本が並んでいない段もあった。開店当初の、あの目を見張るような物量作戦を仕掛けられた身としては、一抹の寂しさを感じざるを得なかった。
 別に今さら、恨み辛みを言うつもりは、さらさらない。僕の紀伊國屋さん二対する心情は、3月26日のブログでも少し触れている。全てが遠い過去の話なのだ。今は、文化都市を標榜する弘前市の中心商店街の路面から、書店が消えてしまうことへの喪失感で、胸が塞がれる思いしかない。
 記念と言うわけでもないが、本を買ってきた。司馬遼太郎の「峠」上・中・下。今は忙しくて読んでいる暇はないが、落ち着いたらじっくりと取りかかってみよう。
 帰りは、ちょっとだけ遠回りになるが、代官町を通った。かつて病院があった場所付近が駐車場という名の空き地になっている。向かい側の写真館があったあたりも更地だ。中心商店街が、人の往来巣売る場所では無く、車を駐める場所に変貌しているような気がして、またまた寂寥感が募ってしまった。(10780)

 追伸
 タイトルは、南沙織のヒット曲からパクって、「街角のラブソング」としたかったのだが、書いていて、とても”ラブソング”などという心境ではなくなった。そこで”エレジー”。急に演歌っぽくなった。