市の職員研修に乱入した。
 なんて、自分で言っておきながら、人聞きの悪い。乱入ではなく、ちゃんと許可を得てから、傍聴させていただいた。
 僕は、以前から、職員の研修には関心を持っていた。一般質問でも、予算や決算の委員会でも、内容や効果について質問をしたことがある。自分で勉強するのは苦手なのだが、他人がそんな勉強をしているかってことには興味がある。という困った性格なのだ。
 談合今日の研修は、官製談合防止について。まことに時宜を得たテーマだ。
 弘前市では、先日のブログにも書いたように、まさに官製談合が疑われかねない事態が起きている。最低制限価格とピッタリ同額で、一社が7つもの物件を落札していたという事件だ。令和元年第一回定例議会でも、複数の議員が、この問題を採り上げた。
 その際の、理事者側の答弁で、今日の研修会のことを知った。全議員がその答弁を聴いているはずだ。
 僕は、当選1期目から、入札制度については、質問をし続けてきた。だから、どんな研修をするのか、是非、見てみたいと思った。そこで、担当課に打診したところ、傍聴してもいいということだ。有り難く、同じ会派を組むTa君と一緒に参加した次第だ。
 内容は、どんな行為が”談合”や”官製談合”に当たるのか。発覚した場合には、どういう処置がされるのか。どんな責任を負わされるのか、といったことが中心だったように思う。公正取引委員会の職員が仙台から出張してきて、約1時間半の講演を行った。
 気になったことは、談合防止法には違法性阻却事由がないということだ。如何なる理由や事情があっても、違反は違反だという。
 「しかし」と、20年前まで、納入業者の立場にいた僕は思う。まともに中央資本と、入札の名の下で価格競争をさせられれば、地元の中小零細事業者は、ほぼ勝ち目がない。
 書店経営者だった頃、ある県立施設の、図書納入の入札に参加した。僕ら普通の書店の場合、本の定価に対する粗利益率は、20%強である。だから、人件費や、納入コスト等を考えれば、如何に入札といえども、割引額にはおのずと限界がある。20%前後の値引きで応札できる筈はない。
 ところが、K國屋やM善は、平気で、僕らの仕入れ価格よりも安い価格を出してきた。それに対抗しようとすれば、最初から赤字を覚悟しなければならない。それほど、彼我の仕入力、企業体力に差があるのだ。
 だから、以前から僕は、単純な価格競争には異を唱えてきた。地元優先という姿勢を訴えてきた。それも、できるだけ多くの事業者の経営が成り立つように制度設計をして欲しいと。
 裏でこそこそ行うから悪いのであって、きちんと公開して、発注する側(市役所)にも、納入する側(事業者)にも適正な価格を取り決めればいいのではないか、とすら考えている。何せ、地域で事業を営んでいる経営者も、そこで働いている従業員も、市民であり納税者なのだ。
 今日の公取の研修のように、四角四面で規制してしまえば、やがて寡占が始まり、地元資本の生き残りは、益々難しくなっていくだろうなぁ、と素直に感じた。
 と書いたからと言って、不正を容認するのではない。地元事業者に対する配慮は、絶対に欠かせないと強調したいだけなのである。(10114)