弘前市と大鰐町を結ぶ、弘南鉄道大鰐線という私鉄がある。以前は、弘前電鉄という名前だった。だから、僕らの年代以上の人間は、今でもつい「電鉄」と呼んでしまうことが多い。
 この鉄道の経営が苦しくなっている。一旦は、社長自らが、廃止を宣言した。しかし、当時の市長が支援をぶち上げた。存続を求める市民の署名運動も行われた。
 それから5年。赤字は膨らむ一方で、一向に改善の兆しはみえない。詳しくは、3月17日のブログをご参照いただきたい。
 僕は、これまでも議会で、この件について採り上げてきた。「公共の足」という大義名分だけで、公金を無条件に注ぎ込むことへの警鐘を鳴らしていたのだ。なんのかんの言っても、一私企業なのである。限度を超えた税金による延命は、逆に企業自体を苦しめることにもなりかねない。
 しかし、市民が自ら立ち上がって、大鰐線を活性化しようという動きには、反対するなにものもない。ましてや、公金による助成をあてにせず、自分たちで資金調達をしてまで活動しようというのであれば、これには両手を挙げて応援したい。
 今日、「弘南鉄道大鰐線アソビプロジェクト実行委員会」なるものが発足した。顔見知りの議員や、色々なイベントで活躍中の仲間が10数人出席した。
 このプロジェクトは、10月14日の鉄道の日に合わせ、運行中の車両内や、沿線の駅前で、寄席や演劇など、様々なイベントを行うというものである。情緒溢れる温泉街 大鰐の街歩きという催しもある。利用促進とか、経営改善とかいう難しい話ではなく、先ず乗って、一日中楽しもうという企画だ。
 電車で楽しむといえば、東京では、電車プロレスというものもあるらしい。ホームや車両内で格闘を続けるというものだ。僕はそれを提案したのだが、見事に却下された。
 先ほども触れたが、このプロジェクトは、資金調達も自ら行う。現在、クラウドファンディングで、寄付を呼び掛けている。詳細は、こちらのサイトをご覧いただいて、是非、御協力をお願いしたい。
 今回のイベントが、大鰐線の新たな魅力の発見につながれば何よりである。仮にそこまでいかなくても、街の中を走る鉄道で何ができるのかといった議論の端緒になれれば幸いだと思う。
 百の理屈を並べるより、経営改善のためには、僕ら市民が、意識して利用することが大切だと思う。普段、乗りもしないで、声高に存続の必要性を説いている人も中には見受けられるが、説得力には欠ける。
 僕は先月、西弘に新しくオープンしたイタリアンレストランに、車を使わず、電車に揺られて行った。単に、帰りに運転をしなくていいなという。単純に酒飲みの理屈だけだったのではあるが・・・。(3456)