火曜日の朝はモーニングセミナー。お盆だろうが国民の祝日だろうが開催されている。恐ろしい団体だ。
 倫理今朝の講話者は、造形家のS先生。弘前芸術観賞会の副理事長である。
 S先生とは、僕が弘前市民劇場の運営委員になった時からだから、かれこれ10年来のお付き合いだ。僕が初めて出席した運営委員会で、会長に推挙されていたように憶えて憶えている。
 そんな古い仲なのに、生い立ちについては、今日、初めて聞いた。様々な辛い経験の後、祈るこことを通して”無”の境地に辿り着いた。その過程をお話しして下さった。長く封印してきたのだともおっしゃっていた。その生々しい実体験のことは、僕の筆力では、とてもここに再現できない。
 常日頃接しているS先生は、そのようなことなどおくびにも出さない。決して、自己主張をしない方だ。
 そのような大人しい人にも、封印しなければならないほどの辛い過去がある。悲しみと苦しみに満ちた記憶がある。そのことに、ショックを受けた。
 先生の作品のことは、以前、このブログでも紹介したことがある。既成概念に囚われない独創性に溢れている。固定した概念に対するアンチテーゼを感じさせる。その作風の原点が、そういった過去の体験によるものだということを、改めて知らされたような想いだ。 
 翻って、僕は脳天気そのものだ。会社を倒産させたことや、女房を失ったことでも、あっけらかんと、あちこちでペラペラ喋っている。このブログでも、幾度となく書いてきた。内面の深くに閉じ込めたままにしているような記憶や情念などない。
 だから、何一つ、創作できない。間違っても芸術家なんぞになれっこない。まぁ、今さらなろうたって手遅れだろうけど。(8828)