天桜ときたま行くカラオケスナックがある。そこの常連さんたちが、ホテルで、日頃鍛えた喉を御披露する会があった。題して「今宵ホテルで唄いまショー」。
 僕は、4年前からお招きをいただいている。2年前からは、恥ずかしげもなく、ステージで歌い始めた。一昨年は「勝手にしやがれ」。去年は「涙のリクエスト」。そして今年は、西城秀樹の「傷だらけのローラ」を歌った。
 一週間前、リハーサルと称して、別のカラオケスナックで歌ったら、機械採点は87点であった。僕にしてはまずまずである。そんな自信を胸に、精一杯熱唱した。
 ステージの上で歌っている時はチョー気持ちがいい。聞いている皆さんは、取りあえず義理でも拍手をしてくれる。「よかったよ」なんて言われれば、もう有頂天になる。
 しかし、毎年毎年、歌い終わった後は、後悔に苛まれる。「もっと練習しておけばよかった」ではない。「止めておけばよかった」である。「こんなことをしていていいのだろうか」という思いも湧いてくる。自分の時間、自分の人生などなど考え、深く落ち込んでしまう。
 今日は特にその落差が大きかった。最近はどうも人間関係が上手くいっていないせいかもしれない。仕事上も躓くことが多い。心に余裕がない。棘棘しているのが、自分でもわかる。
 Netも含め、あちこちで、しなくてもいい議論をしては、結局、嫌な思いをするのは自分自身なのである。それがわかっていても、つい口調が激しくなっている自分がいる。
 ある人から昔、言われたことがある。「お前の言うことは正論だ。理屈が通っている。でも、相手は逆に、正論であればあるほど、理に適っていればいるほど、素直に聞けなくなるものだ」と。
 そんなものなのだろうか。つくづく人付き合いは難しい。64歳も2ヶ月あまり過ぎて、今さら、そんなことで悩んでいる。嗚呼、傷だらけの僕・・・。(11667)

 追伸
 だけど、繰り返すが、歌っている時の高揚感は最高である。今はもう、来年、何を歌おうか思いを巡らせている。どこが傷ついているんだか。