長年の念願が叶った。 ”日本一の読書のまち”を推進する、埼玉県三郷市を訪れることができたのだ。
昨日も書いたように、今回の視察は、会派でも委員会でもなく、単独行である。にも係わらず、弘前市の議会事務局から、三郷市の事務局へ連絡を入れていただき、先方では、資料を準備して待っていて下さった。改めて、両事務局に御礼を申し上げたい。
三郷市のことは、全国市議会議長会が発行している「全国都市の特色ある施策集」という本でみつけた。この本は、数年おきに改訂されているのだが、三郷市のこの取り組みは、もう何版も前から続けて掲載されている。よほど力が入っているのだろうと、ずーっと気に掛けていた。
しかし、如何せん、首都圏である。年に何回かは東京に出る機会はある。だったら、何かのついでに行けそうだ。でも、いつでも行けそうだと思ってしまえば、実際は逆になかなか行くことはない。と、そんな感じで、これまで行ったことがなかった次第だ。
いやはや、行ってみて良かった。読書推進という面では、弘前市の数歩先を進んでいる。
例えば、「子どもの読書推進活動基本計画」というものがある。これは、もうだいぶ以前に、文科省が旗を振って、全国の市町村に制定を義務づけたものだったと思う。
弘前市にもある。僕が、12年前の6月に、議員として行なった一般質問で、市に対して、一刻も早い制定を要求したことを、今でも覚えている。
三郷市は、更に進んでいる。子どもだけではなく、乳幼児から高齢者まで、全市民を対象にした「日本一の読書のまち三郷推進計画」を策定している。A4版89ページに及ぶ、しっかりとした計画書だ。その中には、「乳幼児から読書に触れる」「家読推進」「郷土を深く知る」「図書館の活用」「人と本をつなぐネットワーク」といった5項目にわけた46もの具体的施策が盛り込まれている。

読書の成果は、すぐに数字では表わせないことは、僕だって重々承知はしている。が、ひとつだけ、紹介しよう。蔵書回転率(年間貸出し冊数/総蔵書数)である。書店経営であれば、その値は、資金繰りにも影響する重要な指標である。
これが、三郷市は1.6。弘前市は、直近の値はわからないが、数年前までは1.0を切るくらいだった。蔵書数はほぼ同じなのに、貸出し冊数に大きな開きが出ている。
まぁ、人口密度や蔵書の内容によって、一概には比較できるものでもないが、文化都市を標榜する弘前市としても、まだまだ頑張らなきゃと、大いに刺激を受けて帰ってきた。(11189)
岩木図書館や弘前市立図書館に、自由に貸し借りのできる本棚。私も寄贈しましたが、既に小説等の文庫が本棚に入りきらず、大量にある。
たとえば、読書人倶楽部やHLS弘前や弘前市内のあちこちの商店や様々な施設に自由に貸し借りの本棚がたくさんなら、人の出入りも増え、商店なら買い物客が増える可能性。
実際にそれに成功し、まち全体が活性化の地方自治体の実例。
先日、来年の春からオープンするヒロロ2階のツタヤブックストアも、本を買わなくても、飲み物を買い、飲み物を持参のまま、書籍をさがし、座れる。
貸し借りの期限切れは、たとえば(つながる弘前ライブラリ)にある貸し借りカードあれば、弘前市内の全域が可能かも。
先日、弘前市立図書館に(つながる弘前ライブラリ)に協力してくれる事業所や事務所の公募のポスター。
私はすぐに協力事務所に読書人倶楽部やHLS弘前を連想。
職員に質問したら館長さん。
きちんとした詳細情報は今、検討中だそうです。