名取裕子が弘前にやってくる。あの「京都地検の女」の主演女優だ。
 定例議会が始まる前に「予算案の概要」をめくっていたら、「名取裕子みちのく巡礼話芸劇場の文字を見つけた。共催負担金として50万円円が予算計上されている。交付先は(仮称)名取裕子みちのく巡礼話芸劇場となっている。それ以来、ずーっとその事業のことが気になっていた。
 何かのイベントを行なう際に、実行委員会を組織することは多い。が、実際には、弘前市がその費用のほとんどを負担するといった場合も少なくない。今回も、その手合いかとも一瞬考えた。
 だけど、もしそうだとしたら、50万円で名取裕子を呼んで来られるだなんて、とても考えられない。僕は以前。ある演劇鑑賞団体の役員をしていたこともあるので、少しはわかっているつりだが、例え一人芝居とはいえ、名のある女優に舞台に上がって演じてもらうとなると、その数倍は楽にかかってしまう。専属の衣装係だメーク係だ、マネージャーだと、引き連れてくるスタッフの宿泊費や食事代も持たなくてはならない。だから、そのカラクリが知りたかった。
 でも、結局、予算委員会の中では質問できなかった。持ち時間が足りなかったのだ。いや、それよりも、僕は3月11日のブログで「木を見て森を見ず」といった審査では駄目だと、大見得を切ってしまった。いまさら、「名取裕子のことなんですけどぉ・・・?」と切り出すわけにもいかなかった。
 一昨日、予算審査が終了しても、ずーっと気にかかっていた。そこで今日、思い余って、休会中にもかかわらず、担当課を訪ねて、単刀直入に聞いてみた。そうしたら、疑問は氷解した。
 それによると、大本の主催者は、T社の文化事業部なのだそうだ。市は、これからT社が組織する実行委員会に加わり、その費用の一部を負担するだけでいい。それが予算案に載っていた50万円とのことだった。
 たった、それだけのことである。今まで、あれこれ難しく考えていたのは、あれは何だったんだろう?
 それにしても、そういう形で地元企業の企画に乗っかれば、大物女優と言えど、格安に弘前に連れてくることができるのだ。これはいい方法だ。
 そこでお願いである。今度は是非、「科捜研の女」を連れてきて欲しい。徹夜して並んででもチケットを手に入れたいと思う。(10140)