実は、けっこう短気な方である。幼少の頃は、すぐにカッとして、その度に親から諭され、自分でもそうならないように心掛け、いくらかは更生できたかなぁとは思っていた。
 そりゃあ議員だから、議場では、市の施策や理事者側の姿勢について、時に強い口調で追求することはある。が、怒りの感情に任せて、相手を叱責。罵倒するようなことは、してこなかったつもりではある。
 ついでに書けば、若い頃は、説教好きな性格であった。小学校時代に、散々(ほぼ毎日)、放課後に居残りをさせられて、教師の説教を聞いてきたせいかもしれない。
 でも、説教好きは、女性にもてない。そのことに気がついてからは、極力、自制するように心掛けてきた。
 それが今日は、ついつい感情を爆発させてしまった。「未だ木鶏足りえず」・・・双葉山の心境である。
 あるケーキ屋に行った時のことだ。売り場自体は、10坪あろうかどうかという、小さな小さなお店である。珍しく混んでいて、ショーケースの前に列が出来ていた。
 僕の前には、3組くらいのお客様がいただろうか。その人たちの買い物が終わるのを、並んで待っていた。そうしているうちに、僕の後にも、1人2人と列は延びた。
 ようやくすぐ前の人が、注文を終え、レジカウンターの方へ進んだ。僕の番だと思ったら、店員さんは僕の後の女性に「ご注文はお決まりですか?」と声をかけた。一瞬、怪訝な顔をして振り向いたのを察したのか、彼女は手で「どうぞ」という仕草をした。「いやいや、お先にどうぞ」と、僕はそこは、極めて紳士的に振る舞った。
 彼女は、注文を終え、僕を追い越してレジに向かった。さぁ、いよいよだ。もうかなり待っていたような気がする。
 そしたら、今度は別な店員が、またまた僕の後の、今度は男性客に「お次の方・・・」と声をかけたのだ。そこで僕は、つい声を荒げてしまった。「並んで順番を待っているのに、なんで僕を2回も外すんだ!?」 僕は、それほど目立たない存在だったのか? あるいは営業に来た取引先とでも思われたのであろうか。
 話はそこで終わらない。怒りをおさめ、ショーケースの中のプリンを4個注文して、精算をした。その店員は、「〇〇円のお返しです」と釣り銭を渡し、「こちらお品物です」と商品を差し出した。
 それだけである。今さら「申し訳ありませんでした」は不要にしても、「有り難うございました」もない。いまだに、このような小売店があるのだろうかと情けなくもなった。奥から責任者に出てきてもらい、従業員教育について、蕩蕩とお説教を垂れてしまった。
 説教や叱責は、される側も不愉快だろうが、する方だって、気分がいいものではない。いやはや、何とも後味の悪い買い物だった。プリンは美味しかったけど・・・。(6123)