一日中、冷たい雨。今も屋根を叩く音が聞こえてくる。
 雨が苦手なわけではないが、今日は、ずっとデスクワークに勤しんだ。スーパーに買い物に行ったのと、昼食後、読書人倶楽部に寄った以外は、終日家の中で過ごした。 
 締切りを控えた原稿や書類が溜まっていて、パソコンの前から離れられなかった。時折、電話やLINEが送られてきて、それへの対応に時間を裂くこともあったが、それにしても、ほとんど同じ姿勢でいたような気がする。
 疲れた。肩が。だけど、揉みほぐしてくれる人はいない。
 疲れた。腰が。机の高さが合わないのか、窮屈な前屈みになって作業を続けた。
 でも、何と言っても、一番疲れたのは”眼”である。近眼と老眼が併発しているので、眼鏡を外して、ディスプレイやキーボードに、ぎりぎりまで顔を近づけなければならない。そのうち、文字が重なってくる。霞んでくる。♬涙で文字が滲んできたなら わかって下さい♬ (因幡晃「わかって下さい」)のようなロマンチックなものではない。
 5月に右目の白内障の手術をした直後は、世の中が見違えるほど明るく見えた。でも、じきに、右と左のアンバランスが気になり始めた。それが、今は、更に進行している。こんなことなら、手術をしなかっった方がよかったのではと、思わないこともない。
 でも、ひょんなことから、手術の恩恵に預かれることになりそうだ。
 生命保険会社の新しい担当者が挨拶に来た。僕は、そこの会社へは、ガン保険しか入っていなかったと思っていた。だから5月の手術後も何も請求をしなかった。
 ところが、改めて保険内容を確認したところ、ガン以外でも、入院や手術の給付金が下りるものにも入っていたことがわかった。2泊3日の白内障の手術でも大丈夫なのだそうだ。金額は、僕の腹づもりではン万円。なにかもの凄く得をしたような気分になった。
 となれば、残る左目も、早く手術を受けたくなるのが人情だ。眼を酷使するために、明日もパソコンと睨めっこをしていようかな。
 なんていうのは冗談で、眼がこれ以上悪くなれば、本を読めなくなる。美人も見えなくなる。それが僕の人生にとって、最も辛い。(6108)