お金をかけない選挙を、前回もやった。
今回もやろうとしている。
正確に言えば、お金をかけられないのだ。乏しいのだから。

冷静に考えれば、市議会議員の選挙に、そんなにお金がかかるはずはない。
ポスターや選挙カーの費用は公費で賄える。(はずだ・・・)
あとは、事務所を借りればその家賃、討議資料のコピー・印刷代、法律の範囲内での弁当代等々、どう考えてもン百万単位もかかるはずがない。

『国会議員に立候補する』(若林亜紀 著 文春新書)を読んだ。
行革ジャーナリストとして活躍する著者が、昨年の参議院議員選挙(比例区)に みんなの党から立候補した時の体験ルポだ。
それによると、著者の場合500万強の支出(供託金、公費負担分は除く)で済ませている。
それでも著者は、想定外にお金を使ったと愚痴っている。

日本全国の有権者を相手にする比例区の選挙ですらその程度なのだ。
弘前市内の十五万人を対象とした市議会議員の選挙であれば、その10分の1だって、本来必要ないはずだ。

それでも、「選挙にお金がかかる」 と言っている候補者は
一体何にお金を使っているのだろう?

僕も、今まで何度かスタッフとして国政選挙のお手伝いをしたことがある。
だから、選挙の仕組みや実態については、ある程度は知っているつもりだ。
でも、この本に描かれているような、公認を得るための党本部とのやりとりなど、国政選挙ならではの裏事情は、大いに参考になった。(参考にしてどうするんだ?!)

300ページ足らずの新書版だ。
政治を志す人は、パラパラとめくってみてはいかがかな。