いまきしょうじ(今城昭二)の書道・篆刻ブログ

書道・篆刻歴50年余り。書の指導と篆刻を職業としています。陝西師範大学兼職教授、西安培華学院(大学)客座教授、西安中国書法芸術博物館顧問等。海外も含め個展開催30余度。海外旅行60余度。2016年9月より西安の大学で書・篆刻・刻字・日本語を指導。書道・篆刻を中心にほぼ毎日書いています。

臨書の功罪

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  書の学習は臨書に始まり臨書に終わる。これは書の学習は古典の名品をマネして書くことにより、造形、線質、運筆などを学ぶことをいう。そしてそれを生涯続けろということである。

  一見良いことずくめのように見えるが、一部の人達には、マイナス面もありそうである。大学時代の書道部は部員が180人いた。将来高校の書道教員志望者も多く、皆よく臨書学習をしていた。

  みな実に上手な字を書いていた。ところが臨書(モノマネ)ではなく、自分で字を書くとヘタクソな人が結構いた。しかし臨書ばかりしていると、自分が上手いと勘違いしてしまう。

  臨書した書と自運の書が近ければ、臨書学習が役に立っているということである。臨書すると上手い字を書くのに、自運になるとヘタクソな人は、臨書学習の効果がなかったということである。もっとも臨書をまともにやらないと、初めから終わりまでヘタクソということもある。

  臨書は本来古典を直接自身で鑑賞・観察して学ぶべきである。ところが臨書学習が、書道の先生の主流業務になっている。書家という職業は手本書きではないはずだが、書道の先生も手本書きは1-2割にした方がよいだろう。

  自分の書を手本として弟子に習わせることの是非をここでは触れないが、ここまで来た人はそれまでの自身がやった臨書学習が役に立った結果であろう。臨書と自運(創作)はたえず繰り返してやるのがよい。

  いくつかのブログに臨書したものがアップされていることがある。臨書や先生の手本をもとに書いたものは、絵画などでいえばモノマネか盗作と同じである。

  手本を見て書いたのに、自分のうまさと勘違いしている人なのだろうと私は見ている。臨書や手本をマネして書いたものを私は発表しない。野球で言えばキャッチボールやバッティング練習のようなもので、試合のように観客(他人)に見せるものではないからである。

 近所に咲いていた花

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 朝の連ドラのなかで、雑誌社がいろいろな生活用品をテストしている。この出版社は内容に口を出されないようにどこの会社の広告も掲載しない。実際にこんなことは成立しないだろう。今の雑誌やテレビは広告収入がかなりのウエイトを占め、広告主が困る内容は自粛するか見送っているのだろう。

 書道関係の新聞にとっては、展覧会広告を出してくれる書家(団体)がヨイショする対象である。大新聞社にとっては、自分の新聞社が主催する書道展に参加している書家が実力ある書家てある。

 評論家にとっては、見に行った時にお車代をくれる人(団体)、推薦文などの原稿料をくれる人が褒めるべき対象である。良心に従って思う通りに書いたら生活できないだろう。(お金が入らない)

 マスコミも、下手だか若くてキレイ(イケメン)の自称書家と、上手い中年シケメンの書家なら、100%前者を選ぶだろう。マスコミの選ぶ尺度は腕ではなく、見た目のような気がする。

 世の中の評価で学歴や肩書が重く見られるように、書道界も師匠や公募展の経歴が物をいう。しかしどちらも相応の実力のない人はけっこういるものである・・・

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特別頒布

 今まで50年間いろいろな資料を集めたり、自分で作成したりしてきた。あと数日後からはしばらく西安住まいである。冬休みや夏休みには帰ってくるが、年間10ヵ月位は留守になる。

 東梨房収蔵品の一部を、このブログの読者に販売することにしました。受け付けは8月31日(水曜日)21時まで。翌日に発送します。代金は品物到着後指定銀行口座に振り込んでください。


 柞 廬 印 存  15万円  原鈐本 クリックで写真拡大

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保多孝三生誕百年記念出版の原鈐印譜。2008年4月19日発行。日展・毎日展・日書展などに出品した代表作50点を直接捺した印譜。限定50部発行。ほとんど宣伝しなかったが1カ月で完売した。(発売時1部10万5千円) 50部にはすべて番号があるので、発行者の東梨房では誰が何号を買ったか掌握しているが、3部買った東京の古書店が2009年に一度15万円で売り出した以外、まだ古書としてはほとんど市場に出ていないと思う。今回頒布するのは、50部外に予備として東梨房にストックしてあった2部である。

 保多孝三篆刻作品原鈐印影  1枚 1万円  クリックで写真拡大

  ①              ②               ③
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保多孝三は日展などの展覧会に出した印影を、搬入・搬出した門人にあげていた。私も2点持っている。だから保多家に残っているものはほとんどない。保多孝三がなくなって数年後、居所の多摩市で遺作展を開催した。(私が一人ですべて仕切った) そのとき展示用に私が詩箋に印を捺して作ったもの。作品と落款印は原鈐、落款(署名)は残っているものから版をとって印刷。1点2-3枚しか作っていないので、今回の販売は各1点のみ。薄い裏打ちをしてあるのでそのまま額に入れて飾ることも可。


 二世中村蘭台原鈐印箋  各 1万円   クリックで写真拡大
   
     ①               ②             ③
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二世中村蘭台の代表作である 『老子五十種印譜』 の印箋に捺したもの。(印譜作成時の残り) 裏打ちをしてあるので左マスの中に何か書き額に入れて飾ることも可。 各1枚のみ。

   1枚  5千円  印影のみ  (原鈐)  クリックで写真拡大

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 秦漢瓦當   原拓  1枚  5千円  クリックで写真拡大

   ①              ②               ③
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   ④
変換~IMG_0677変換~IMG_0674  表装済み。左側に白紙が貼って
  あるのでここに文章を書いて展示
  することもできる。
  
  西安の隣の咸陽で発見された
  瓦當の拓。





申し込みは8月31日(水曜日)21時まで。

注文番号、住所、氏名、携帯電話番号明記のうえ、下記メールにご連絡下さい。

donglifang@hotmail.co.jp    パソコン

imaki817@docomo.ne.jp     携帯電話

携帯電話で注文確認の上、翌日に発送します。到着後、指定銀行に代金を振り込んでください。

売買価格

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  日本人は自分が気に入れば、市場価格を無視しても買う人もいる。現代書家の作品を百万で買っても売る時は・・・。明治の第一人者の書も、芸術院会員の書も市場価格は10数万で買えるので、日展審査員くらいの作品価格は・・・

  中国人は売る時のことを考えて買うという。お金に困ったとき売れるものを買うということを聞いたことがある。今中国では書・画・文物を収蔵鑑賞するというよりは、転売目的に購入する人がけっこういるらしい。

  私は今まで転売を目的に買ったことはない。しかしあと何年出来るかと考えたとき、次の人の役に立つならと一部を売りに出している。私が売りに出したものはみな購入価格の数倍の市場価格になっている。

  若いころの自分の眼がどれくらいのものだったかを知るには、業者に持ち込んで市場価格を聞くか、実際に売りに出してみるとよい。購入価格で売れれば、みる眼はマアマアだったということになるカモ・・・

 近所に咲いていた花

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収 蔵 品

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  整理しているといろいろなものが出てくる。忙しいのにどうでもよいことについ時間を費やしてしまう。下の印箋も当時の交友関係がわかって面白い資料である。

  この印はいろいろな本に載っている。藤井善助は多くの文物を収蔵していた。現在も京都の藤井有憐館で見ることが出来る。その買い付けの顧問格が、当時関西を代表する篆刻家であった園田湖城である。

  藤井善助の入手した印を園田湖城が捺し、高田忠周に贈ったもの。高田忠周(号竹山)は「五体字類」や「朝陽字鑑」 などの字書を編集したりした文字学の大家である。

  私は保多先生の子息からこの印箋をもらった。保多先生は高田忠周からもらった。高田忠周の養子になって高田家を継いだのは、保多孝三夫人の実弟である。

  こうして貴重な資料は次々にいろいろな人の収蔵品(鑑賞品)になっていく。
    
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 近所に咲いていた花

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 以前、中国に駐在員として何年か滞在したことのある人に篆刻を教えていたことがある。その人は中国の運転免許証を持っていた。中国はジュネーブ条約を批准していないので、国際運転免許証では運転できない。

 中国で車の免許証をとる時、通訳の同席が認められていたという。試験問題を訳してもらうためである。免許を持っている通訳を連れて行って、ついでに答えを聞いても黙認してくれたという。

 今もこれが続いていれば、私も車の免許をとりたいと思う。35年間、9車種を運転していたので車の運転技能に問題はない。ただ車は運転者の意志通りに動くので・・・ (中国人の行動と同じ)

 免許が取れなくても、125cc相当の電動オートバイも自転車扱いで免許がいらない。西安にもいっぱい走っている。宿舎から書院門街の書法用具店まで5kmくらいである。タクシーで行くと300円くらいだが、タクシーを拾うのは大変である。

 ママチャリのような小型オートバイに子どもを乗せて走っている人がたくさんいる。私もこれを買いたいと思っている。ヘルメットをかぶっている人はほとんどいない。ということは売っていないことも考えられるので、日本で買って持っていこうと思い、ヘルメットを買いに行った。メイドインチャイナだったのでやめた。転倒して死ぬのはたいてい頭を打つからである。

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集 中 力

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  やり直しがきく、何回もチャンスがあることは人生には稀である。高校や大学の入学試験も1回きりである。公募展も年1回の出品で評価が決まる。

  ただ公募展の甘いのは、入学試験のようにその場で書かせないことである。先生に手助けしてもらい、何枚も書きなおしてもOKだという点である。これでは実力はまったくわからない。

  練習というのは、作品を書く前にすることで、作品を書き始めたらそれは1枚で書く集中力を持たなければならない。何枚も書くのは 『書き直し』 である。

    『書き込む』 とか 『練習する』 いう人もいる。こうしてできた作品を評価する人もいるだろう。しかし私は100枚200枚も 『書き直し』 をした作品をまったく評価しない。平素の基礎練習、集中力を磨かないから、100枚200枚書くことになるのである。

  絵画は1点描くのに数日かかるが、書は2-3分で出来るから楽だと考える人もいる。30年やっている画家は1点描くのに30年と3日かかるとしたら、書家は1点書くのに30年と2分かかる。それほど制作時間に差はない。

  それまでに100万枚書いていれば、1枚書いたら1000001枚、100枚書いたら1000100枚。制作時間も出来上がる書にもそれほど大差はないはずである。

  むしろそれまで学んできた(練習してきた)全てを集中して1枚で書いたもののほうが優れていることが多いのは、歴史が証明している。古典として1000年1500年残っている書作品はほとんど1枚しか書かれていない。

 近所に咲いていた花

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  オリンピックの競技をテレビでよく見ている。相手と戦う競技を見ていると、実は戦っているのは自分自身のような気がする。自分に克った人が勝負に勝っているような気がする。

 西安では行くたびに席上揮毫する機会が数回ある。すべてその場で画仙紙全紙(が多い)に向かって書く内容や紙面構成を考える。時間は1-2分である。書くのは1作1枚。5-6作書くことが多い。

 オリンピックのように4年に1回の勝負ですべて決まるような重圧は微塵もない。その場で思いつくままに書けばよいだけである。書くところを見ている人達は3-4人の時もあれば100人以上の時もある。カメラで録画されることもある。

 自分自身が集中していれば、無心になれれば、何人見ていようが、そこがどんな場所であろうが関係ない。あがるとか緊張するのは、周囲に心を惑わされているからである。弟子の前では書けるが、自分より格上の人達100人が見ていたら書けないのでは情けない。

 高校1年生の一学期は柔道部に所属していた。先輩で「練習横綱」と呼ばれている人がいた。普段の練習(稽古)中はほとんど負けないのに、対外試合になるとなかなか勝てないのである。

 展覧会出品の都度、同じ作を100枚200枚書く習慣をつけてしまうと、何処かで出された1枚の紙に依頼の文字を書くときに苦労するカモ・・・ 先生だ書家だと名乗ったら、1枚で自分の力を出し切れないと・・・

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