今子青佳

2020年04月

今日は図書館記念日。図書館法が公布された日です。

図書館なんて小さい頃に行った記憶も全然ないし、もちろん大人になってからも行かないし、図書館のお仕事に就くなんて数年前までは考えもしていなくて、 今の自分にびっくりですが、毎日楽しく仕事をしています。今は勤めている図書館は休館中で、利用者のみなさんに会えないのが、すごく淋しいです。利用者さんの誰かこれを読んでくれていないかなぁ…
私は元気ですよー!みなさんお元気ですか。

公共図書館なので、いろんな人が来られます。声がやたらに大きかったり、話が通じなかったり、走りまわって入って来られたり、怒っていたり、お酒飲んでふらふらだったり、急に倒れてしまったり。いろんな人と接しますが、だからこそ「人」に出会える仕事だと思います。サービス業に近い観点でのお話ですが。
本を通して、短くても人と会話をすることは、私にとってすごく大切な時間だったなと、今になって思います。本が無ければ、会話をすること自体有り得ないのに、そこに本があるから、人が集まって、本を用意して、人を待っている。閉館になった今は、特にやることはありません。(細々はあるんですが…)
本も人もいて初めて存在する「図書館」。

コロナウィルスの関係で、私が勤めている図書館が一部サービスを休止して開館していた時期がありました。それに対して、批判の文章を書きましたが、基本的には私の意見は変わっていません。
どうか、早くおさまって、図書館が多くの人に情報を開示できる場所、家や職場とは違うサード・プレイスのような場所になりますように。 

それまでみなさま、お元気で。 
よき本と言葉に出会えますように。 

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※廃人と化しています…

読んだ本は『物語に閉じこもる少年たち』(セオドア・アイザック ルービン、ポプラ社)。読んでいて苦しくなりましたが、人や心の複雑さを言葉で感じることができます。本文中の「体は、外の危険な世界とつながるのに必要なものだ。」という言葉、ものすごく納得しました。こういう言葉に少しずつ救われます。
『引き裂かれた自己』(R.D. レイン、筑摩書房)『鳥の巣』(シャーリイ・ジャクスン、国書刊行会)を思い出しました。

明日から、勤めている図書館の臨時休館が決定しました。

今日の私の仕事は、利用者に「お元気で、お過ごしください」と言うことでした。以前、休業前の伊勢丹に行った時に、何も買っていない私に同じ言葉で送って下さった思い出が、きっかけです。言葉ひとつで、誰かの気持ちを心地よくさせることができる。のであれば、いくらでも言いたいなと思いました。

今日お会いした方々は、急な休館にも関わらず、文句を言わずに「しょうがないですよね」「そうですよね」「決まったんですもんね」と受け入れて下さいました。本心はわからないけれど、そうやって受け入れようとしてくれることが、本当に有難かったです。

中には「あなたも、お元気で」と言って下さる方もいらっしゃいました。電話越しでしたが、涙が出ました。
なんだかパニック映画のような出来事ですが、これが現実。そこで生きている私たち、皆と生きている私たち。一緒になるべく長く生きられればいいなと心から思いました。

再開館するのはいつかわからないし、もうお会いできないかもしれませんが、またお会いできることを。

少しの心遣いや言葉で世の中は変わる気がします。言葉を大切にして生きて行きたいと思います。 
 

今日は街でたくさん声をかけられました。別に自慢したいわけではなくて、コロナウイルスでみんななんだかおかしくなってるんだと思います。話しかけ方も、その後もなんだかおかしかったもん。大丈夫かな。帰れたかな。お元気で、と言って、丁重にお別れしました。

明日から休業する新宿の伊勢丹で、何も買っていないのに、閉店間際に深々とお辞儀をしながら「ありがとうございました。お元気で、またのご来店をお待ちしております。」と言ってくださった方がいらっしゃいました。なんて素晴らしい言葉。

私の勤務している図書館は、今日も明日も一部サービスは中止しているものの、通常通り開館しています。そこで感じるのは、自分がよければいい、と思ってる感じのする人が多いこと。こちらを労ってほしいわけでないけれど、みんな似たような立場で、ウイルスは誰彼かまわず襲ってきているんだから、自分がかからなければいいんじゃなくて、みんなで乗り越えようとしなくてはいけないんじゃないの。

だから今日の伊勢丹の方の言葉に、心から感激しました。ありがとうございます。今となっては、どなたかわからないけど、どうかあなたも、お元気でいてください。

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