技術マーケティング+プラス

技術マーケティンに関わり30余年。仕事・生活、その時々の出来事を感じたままに書いています。

タグ:ホライズンスキャニング

関西圏の緊急事態宣言が解除されました。

新型コロナウイルスの影響で人々の意識、行動、生活スタイルが変容しています。
今は正に変換点、現下の困難を乗り越え変化に対応すべくリスタートの時。

先の予測が困難で変化が激しい時代は、自社の資源を棚卸し、出来る事からはじめ実践によりマーケットで学習し力をつけ前に進む、現場主義、スピード重視の経営が必要です。

今こそ、 サラスバシーのエフェクチュエーションの行動原則を活かす時。
エフクチュエーションの実践では、大企業の場合、マネージャーが率先しようとしても、経営が理解を示さず決裁がおりないとか、中小企業では、また社長の独断専行だと、社員は他人事のように受け止めて組織全体の合意形成が上手くいかないケースが見られます。

組織力を活かして事を前にすすめるには、リーダーが未来像を描き方向性を示すことが大切です。(今は、短期間でやりきる)

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私は、未来像を描くにはホライズンスキャニングが役立つと考えています。
ホライズン・スキャニングは、政治・経済・社会、技術などの観点から抽出した事象を分析し変化の兆候を可視化する点に特徴があり、国の政策検討にも活用されています。

企業単独で、社会変化の兆候を探索するのは大変な労力などので、この点は、国などが実施した調査研究資料を活用し、自社の視点で社会変化仮説として仕上げればよいのです。
参考:日本学術会議 日本の展望2020検討委員会「未来からの問い」

ホライズンスキャニングのもう一つの特徴は社会変化仮説と技術の進化を掛け合わせる点。
技術の進化といっても多分野に及ぶので、企業ではコア技術の分野などに絞り込み技術の進化を想定するのが良いでしょう。

社会変化仮説と技術進化を掛け合わせ、将来求められる社会的価値を発想するのです。
この検討プロセスにより、メンバーの知を結集することになり、独自性のあるものになります。
そして、創出した複数のアイディア整理しを統合し、社会的価値アイディア創出への貢献方向を決定付けるのです。

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ホライズンスキャニング×エフェクチュエーションによる実践 

これからの、リスタートは、ホライズンスキャニングにより描いた将来の方向性を社内やステークホルダーと共有し、今は、エフェクチュエーションの行動原則でスピード感を持ってビジネスを進めていく。今のための将来、将来のための今、価値ある方法論だと思います。

私も、今の気持ちを大切に、リ・スタートしたいと思います。

某研究会で
前回ブロブに書きましたホライズン・スキャニング、試してみました。
といってもほんのさわりだけですが。。。

ホライズン・スキャニングの特長は未来予測などする際に、技術の進化と社会(市場)の変化を掛け合わせること。
製品開発に用いれば、斬新な新商品アイディアを生みだすことも期待できます。

今回は短時間だったので、社会変化の予兆の言語化(スキャニングマテリアル)とスキャニングマテリアルから作る社会変化シナリオは事前に用意しました。
また、対象とする技術は自動運転に設定し、自動運転が社会(市場)へ与える影響領域やテーマも事前に用意しました。

ワークショップでは、
社会変化シナリオと自動運転技術が影響をあたるテーマを掛け合わせたマトリックス表(インパクトマトリックス表)を手元においてアイディア創造にチャレンジしました。


それで結果は

「新商品アイディア創造に使える」手応えがありました。

実施プロセス、フレームワークが明確なためすぐに実践できます。


ただし、実ビジネスに導入するには、未来シナリオ策定を効率よく進めるための工夫が必要だと感じました。そのためにはテーマ設定が重要です。


先が読みにくい時代だからこそ、バックキャスティング思考が重要。
変化が急で激しく先が読めない社会状況では、”今日”のビジネスの実践には、「エフェクチュエーション(Effectuation)」の行動原理を取り入れ、市場と向き合うことが重要です。
しかし、だからといって長期的な視野を持たなくて良いということではありません。

将来の事業の種を生みだす役割を担う研究開発部門などでは、バックキャスティング思考によるホライズン・スキャニングが活かせるのではないでしょうか。

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