ホクリクサンショウウオ

2013年02月12日

ホクリクサンショウウオ(Hynobius takedai)


新年のブログで、「今年は、オオダイガハラサンショウウオを見たいです!」と書いたところ、パトロン有尾類館のパトさんから、「イシヅチで良ければ、我が家へどうぞ」という、有難いお誘いの言葉を頂きました。

パトロン有尾類館、ずっと参考にしていた&憧れていたサイトだったので、「お邪魔でなければ、ぜひお伺いさせて頂きたいです!!」と、厚かましくも、ご自宅にお伺いさせて頂くことに。貴重なお休みの日にも関わらず、本当にありがとうございました(土下座)。


私は新潟生まれの新潟育ちなので、国産のサンショウウオは、野外のフィールドでは、新潟県に生息しているメジャー三種(クロ、トウホク、ハコネ)しか見たことがございません。

ヒダとハクバも県内にいるそうなのですが、何やら山奥にいそうなイメージで、探しに行く時間と根性が無い(汗)。

「それでは、ウチにいるサンショウウオを一通りお見せしますよ」ということで、お言葉に甘えて、全種を見せて頂きました。もうドキドキです。写真撮影とブログ掲載の許可も頂き、大感謝です!

まずは、いきなりレア種ですが、ホクリクサンショウウオ。

IMG_2655

生体は、私も初見です。というより、ホクリク、大多数の人は、名前は知っていても、生体を見たことが無いのでは。

「おおおっ、こっ、これがホクリク!」と唸ったものの、トウホクサンショウウオとの違いは、全く分かりませんでした・・・というか、外見での区別は無理?なのでしょうか。

IMG_2654

分類の位置づけ的には、かのアベサンショウウオと、トウホクサンショウウオの中間的な存在だそうです。

繁殖は、「湧水」=湧き水が必要条件らしく、難しいとのこと。確かに、一般家庭では、湧き水なんぞ再現のしようがないですもんね。

貴重な個体を見せて頂き、ありがとうございました!

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イモリ・サラマンダーの有尾類飼育日誌Blog 【イモリブログ】

http://blog.livedoor.jp/imoriblog/



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2012年01月08日

【有尾類関連ニュース】ホライモリ(Proteus anguinus)+ホクリクサンショウウオ(Hynobius takedai)

今年は、有尾類関連のニュースをブログで取り上げたいと思います。自称愛好家の立場から、主観的なコメントをつらつらと書きます(笑)。

1.辰年、ドラゴンズ・ベビー展示

http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000001201040001 

辰年にちなんで、幻の両生類「ドラゴンズ・ベビー」が展示されています、というニュース。

「ウーパールーパーがテレビに出てくると、『あれは商品名で、本当の名前はメキシコサラマンダー、それもネオテニーなんだよ云々』と自慢げに知識をひけらかす生き物好きの小学生」だったら、即座に「ただのホライモリじゃん」とツッコミを入れたくなるニュースですね。

大人になった今は、ホライモリという生き物の存在や名称を知らなくても、大多数の人は、人生において困ることは特にないと思うので、水族館の集客や営業につながるならば、ウーパーのように、もうデフォルトで「ドラゴンズ・ベビー」でいいんじゃないの、と思います(笑)。

ともあれ、ホライモリ、一度は生の姿を拝みに行きたいです。


2.主役よ!徳山動物園でえと展

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201201040027.html 

ファイアサラマンダーを、強引に「龍」と結び付けて展示、という、非常に苦しいニュース。

あれが「龍」でいいのか・・・(笑)。っていうか、サラマンダーって、「龍」ではなくて「精霊」だったような。

せめて、サイレンとかにしたら良かったかと。まぁ、大人の事情なのでしょう。


3.ホクリクサンショウウオの希少種指定、捕獲や採取禁止へ

http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20120107/CK2012010702000143.html 


天然記念物に関してよく出る論点ですが、「捕獲」や「採集」「飼育」を禁止にしたところで、生息地の開発自体を禁止しなければ、あまり意味が無いのでは。

例えば、サンショウウオの販売目的・飼育目的での採集は「違法」だが、サンショウウオの生息地をブルトーザーでぶっ壊したり、道路やらダムやらハコモノやらを作って産卵池を根こそぎ壊滅させるのは「合法」です、というのは、土建屋に配慮している点で、あまりに政治的過ぎますよね。

もちろん、開発が原因で減少している種もあれば、ペットトレードの採集圧が原因で減少している種もあるので、一概には言えませんが。

このあたりの問題に関しては正直勉強不足なので、あまり話すとボロが出そうなのですが(汗)、国産のサンショウウオは、遅かれ早かれ、ほとんどの種が捕獲・採集・販売禁止になるのでは、と思います。

理想的には、そうなる前に、クロサンショウウオやトウキョウサンショウウオなどの、(流水性種に比べれば)飼育の容易なメジャー種をきちんとCB化して、CB個体だけがペットルートに流通(安売りせずに、適正価格で売る)するようにした上で、その販売額の一部を現地の生息環境保護や研究活動に寄付する流れをつくって、その既成事実を元に、変な法律や規制が作られないようにロビー活動+政策提言をする・・・ということができればいいのでしょうが、まず無理ですよね。

サイテス1などもそうですが、下手に法律で採集や飼育を禁止すると、逆に市場価値が上がって、違法行為に走る連中が出てくる、という弊害もあるかと。

お役所の伝家の宝刀=「なんでもかんでも一律全面禁止」を発動するのではなく、「サンショウウオも満足、研究者も満足、自然保護活動家も満足、有尾類愛好家も満足」のような解決策ができると良いですね。

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