ゆっくり調査士の動画アップが長らく滞っててすみません。
 有り体にネタ切れです。
 一応、現在第10作目を絞り出し中なので、ゆっくりお待ちください<(_ _)>


IMG_0581 ところで新型コロナウィルスの影響で、土地家屋調査士会の理事会、研修会などが軒並みWEB会議化しています。
 余計な集まりをしなくていいのでWeb会議化は大歓迎なのですが、おかげで欠席する理由が減ったのもまた事実…コソーリ|д゚)
 今までなら移動時間を理由に遅参や欠席が出来た場合でも、Web会議ならスマホによる出席が可能なので勢いそれが増えてくる。

 そうなると厄介になってくるのがスマホのパケ代です。
 それまではつきに3~4GB程度だったデータ使用量が8月はついに10GBを超えました!

 家族全体のパケ量上限が11GB+α(前月分からの繰り越し)なので、通信速度鈍足化にテンパイ状態です。

 こりゃイカン!ってことで対策を打とうと思った矢先、今月からdocomoがSIMロック解除の手続きが簡便化することを思い出しました。

 今回はちょっといつもと趣向を変えて、増大するWeb会議のモバイル対策のお話をしようと思います。


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※ 前振り解説が長めなので、具体的手法についてみたい方はここ【iPhone11へのeSIM導入法】まで飛んでくださいね。

◆ Web会議の通信データ量     
 1990年代のナローバンド時代は通信重量や通信速度をかなり気にしたものですが、ブロードバンドが常識になり、モバイルですら高速通信ができるようになった4G社会は通常利用ならさほど通信速度を気にしなくても良くなりました。
 動画や重たい画像ダウンロードが度重なるとパケ代がかさんできたりしますが、通常のビジネスユースだとそこまで極端なパケ代は考えなくてもいいのではなかったでしょうか?

 ところが、Web会議やテレワークの常態化により通信トラフィックが増大。
 モバイル環境の通信料は従量制か月額上限を定めて運用している人も多く、その増大したパケ量に困ってる人も少なくないと思います。

 ZOOMやTEAMSに代表されるWeb会議アプリは確かに便利なのですが、音声+画像で通信しているとかなりの通信量になります。
 かといって、音声だけではデスクトップ共有が閲覧できないので、せめて自分の画像だけでもカットしたりして抵抗していても多分焼け石に水です。

◆ SIMフリー化と格安SIM      
・MNOとMVNO
 現在、モバイル通信会社はMNO(いわゆるキャリア)とMVNO(格安SIM業者)に2分されています。
 自前の回線・基地局を持つのがMNO業者。
 キャリアから回線・基地局を間借りするMVNO業者です。

 MVNO(格安SIM)業者は回線をキャリア(MNO)から借りているのに卸元であるキャリアより安い料金が実現できるのは、キャリアが使っていない帯域を主に使うからです。

 このキャリアが使っていない帯域とは何かというと、混雑しない時間のキャリアの余力部分です。
 キャリアは回線を運用するのに、一番回線が混雑するであろう時間のトラフィックを目標に基地局・回線を設置します。
 逆に混雑しない時間はそれらのリソースは遊んでいますよね。
 その遊んでいるリソースをMVMOに安く卸して、少しでもリソースの有効活用をしようとしているのです。
 ただ、その遊んでいる時間だけではMVNO業者も利用者も困ってしまうので、混雑時間も少しは貸してもらえます。
 ただ、その貸してもらえる帯域は限られているので、混雑時間は通信速度が大幅に落ちます

 それを嫌う向きは高いとわかりつつもキャリアを利用しています。
 そういうオレが実はそうなんやけど…😅

・SIMロックの障壁
 また、日本のスマホ業界は海外に比べてキャリアが激強です。
 端末メーカーもキャリアで売ってもらうのが大半ですから、キャリアの言いなりに端末の仕様を定めます。
 これがキャリア間での競争を阻害してきました。

 でも、海外からの旅行者にはこれの評判が激悪で、このキャリア間障壁が非関税障壁のような扱いを受けるようになり、総務省がその改善を何度もキャリアに促しました。

 度重なる総務省の働きかけで各キャリアもようやく重い腰を上げ、とりわけ一番腰が重かったNTT docomoもこの8月からSIMロック解除に応じるようになりました(以前よりかなり簡便にはなったけど、一定の条件設定があります)。

◆ パケ代軽量化の考察      
 パケ代軽量化の方策はいくつか考えました。
  1. 現状キャリアでのプラン見直し
  2. 格安SIMへの乗り換え
  3. その合わせ技
1.現状キャリアでのプラン見直し
 一番簡単なのはキャリアを変えずにプラン見直しにより多少なりとも従量上限を上げ、単位当たりのパケ代低減と通信速度低下を抑えるという方法です。
 ただ、この方法は最終的に月額使用料の総額は上がります。
 つまり”単価が下がるが盗人に追い銭状態(不適切上等!)”なのです。
 これではキャリアの戦略にまんまとかかるだけです。
 でも、従来は手続きのめんどうさからこれも悪い戦法ではなかったかもしれません(とりわけドコモのめんどくささは異常)。
 でも今回は秒で却下です。

2.格安SIMへの乗り換え
 キャリアは縛りが多いのと手続きが面倒だから、もうキャリアを見限って格安SIMに乗り換える、というのも一案です。
 しかし問題はこの縛りです。
 日本のキャリアはどこぞの変態のごとく縛りが大好きです。
 これを破ると莫大(?)な違約金を科せられます。
 縛り契約と違約金でキャリア変更をあきらめる人も多いです。

・縛り契約の規制
 この縛り契約が利用者に対して不利益であり、自由な競争を阻害しているとのことで、総務省は去年、この是正をキャリアに勧告しました。
 その命を受け、各キャリアはフリー契約と縛り契約の差額圧縮違約金の値下げを泣く泣く実施しました。

 これで最小限の違約金で契約変更できるかと思ったらそうは問屋が卸しませんでした。
 他のキャリアのことは不明ですが、ドコモの場合は「規定改正をしても、改正前の契約なら改正前の違約金を維持する」という過払い金業者も真っ青なものです。

 つまり、
  • 改正前の契約はやっぱり2年縛りが維持され、違約金も高額なまま
  • 改正後、新契約に変更しても次の2年縛り明けの日が到来するまでは高い違約金は維持されたまま
 という、サラ金業者も怒り狂う規定なのです(サラ金業者:わしらは過払い返還で潰されたんじゃ~い!)

 結局、今回出した解答は3の合わせ技です。

◆ 合わせ技の手法          
 では、今回の具体的な合わせ技について説明します。
 今回の合わせ技は以下の物です。
  • 2年縛り明けまではメイン回線の現キャリア契約を残す
  • 一括請求の家族分を2年縛り明けごとに格安SIMに移動する※
  • 楽天Unlimitを追加する
 今回、自分の都合によりキャリア契約はなるべく軽いものに変更し、家族を格安SIMに疎開させることにしました。
 でもそれだけでは根本のWeb会議対策はできないので、変化球として楽天Unlimitを追加契約することにしました。

 自分は家族が多いのでかなり大きめの契約をしていたのですが、家族を疎開させ、格安SIMを追加することにより原契約の負担を下げることにしました。
 一気に自分の契約も格安SIMに移すこと(違約金は払ってでも)も考えたのですが、仕事で使うスマホなので回線の接続状態が変わるのを避けました

 でも、パケ代増大は避けたいので楽天Unlimitを追加することにしたんです。
 楽天Unlimitは1年間利用料無料なのがお試しには良いかなと思いました。


◆ デュアルSIMの活用          
 今回、楽天の回線を増やすと言ってもスマホの2台持ちはしたくありませんでした。
 替えたばかりのiPhone11の重量にも辟易しているのに、この上さらに余分なスマホを持ちたくはありません。
 今にして思えばiPhone7は軽くて良かったんですが、故障してしまったので機種変をしたんですよね。
 でも、今回はこれがいろいろ裏目に出ちまいました。
 うっかり端末代を分割にしてしまったのです。 
 これが単純に格安SIMに乗り変えられない一因でもあります。

 でも8月からドコモのSIMロック解除が簡単になったこと。
 あと、iPhone11がデュアルSIMに対応していること。

 この2つの要因で1台のiPhone11に2枚のSIMを入れるのが最適解、という結論に達しました。

 ただし2枚といっても物理シムスロットは1枚分。
 この手法を取るには追加するSIMがeSIMであることが条件です(iPhoneの場合)。
 iPhone11はデュアルSIMに対応はしていますが、物理SIMスロットは1枚分しかなく、2枚目はeSIMというバーチャルSIM(?)対応だからです。
 eSIM:業者から交付されるQRコードによって提供されるSIMのこと。端末が対応している必要がある。

 市場でeSIMに対応している端末、提供業者はまだ多くありません(この投稿アップ時で日本の会社では楽天Unlimit以外はIIJmio系のみ)。
 楽天Unlimitはキャリア参入が今春と新しい業者のため、新技術への対応が早いのかもしれません。

◆ iPhone11へのeSIM導入法           
※ 楽天UNLIMITでiPhoneを扱っていないことでもわかるように、この方法は楽天UNLIMITでは公式対応を表明していません。

 今回のやり方はドコモのSIMロックがかかっているiPhone11での方法です。
 11以前の世代はXS以降はeSIMに対応しています。
 しかしiPhoneX以前はeSIMには対応していなかったはずです。
 以下の手続きはすべてオンラインで完了します。

※ 2台の別端末があると親交がスムーズ
 今回の手続きを進めていくためには、設定対象iPhone以外にタブレットやPCが2台あった方がスムーズです。
 というのは、1台でeSIMのQRコード取得させたまま、もう一台でiPhoneのセットアップ動画を表示させるためです。
 ここがeSIMのちょっとしたハードルの高さです。 
 ここではeSIM取得端末を【端末1】、セットアップ動画表示用を【端末2】と呼びます。 
  1. 楽天Unlimitの申し込みでeSIMを選択(デフォのままだと物理SIMになる)
  2. iPhoneのSIMロック解除【iPhone】
  3. 楽天UnlimitでeSIMのQRコードを取得【端末1】
  4. iPhonenにeSIMを読み込ませる【端末2で解説動画を表示】
  5. iPhoneのAPN設定をする
  6. コントロールパネルを確認
  1. 楽天Unlimitの申し込みでeSIMを選択(デフォのままだと物理SIMになる)
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    デフォではnanoSIM
    になってる。 楽天UnlimitでeSIMに対応しているのはRAKUTEN miniだけだからですね。
    【変更する】をタップします

    01238F79-1483-4F2E-98E0-F6E3AA561674
    デフォでnanoSIMとなっているので、eSIMのボタンをタップします。

    79315F76-254C-4583-B50D-120CE097B04F
    eSIMになっているのを確認して手続きを進めます。

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    申し込んで2、3日で設定ガイドが送られてきます。端末もオーダーした場合は端末と一緒にガイドが送付されてきます
    筆者の場合は2日で届きました。
    ※ うっかりnanoSIM(物理SIM)でオーダーした場合は、eSIMに発行し直してもらうことができます。ただし手数料3,300円(税込)がかかります。

  2. iPhoneのSIMロック解除【iPhone】
    SIMロック解除のためには端末のIMEI番号が必要なので、予めメモをしておきます
    BE97BB6F-C09F-4EBF-99D3-63E5C96F3CAF_1_201_a
    【設定】→【一般】→【情報】→ページの最下方にIMEI番号がある

    IMG_0602
    次にドコモのサイトでSIMロック解除のページに飛び、【お手続きサイトへ】ボタンから手続きサイトへ飛びます。

    IMG_0603
    2段階認証などを経て、解除の手続きを進めます。

  3. 楽天UnlimitでeSIMのQRコードを取得【端末1】
    ※ eSIMのQRコード取得の手順も次のiPhoneセットアップ解説動画に解説がありますので、先にそちらを表示させた方がやりやすいかもしれません。

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    ガイドの裏表紙にセットアップ用ページへのQRコードがありますが、これはeSIMではありません
    このコードを読み込んでセットアップ画面に飛んで、進行に従ってQRコードを取得します。
    ※ 【申込番号の下の「>」を選択】をタップしても先に進まない場合があります。
     楽天側の準備がまだ整ってないためで、そんな場合は焦らずに数時間から半日ほど待ちましょう。
    僕の場合は夕方に届いて、開通手続きを行う、に進めたのは深夜0時過ぎでした。
    深夜でも開通作業自体は問題なく行えました。

  4. iPhonenにeSIMを読み込ませる【端末2で解説動画を表示】
     
    BlogPaint
    ガイドの8ページにあるQRコードを読み取ります。

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    IMG_0601
    【初期設定方法(iPhone・iPad)】ページに飛びます。
    セットアップの解説動画はとても丁寧でわかりやすいです。
    解説に沿って進めて行けば難なくeSIMのQRコードを読み取るところまで出来るでしょう。

    一応iPhoneにeSIMを読みこませる手順を書いておきます。
    【設定】→【WiFi】→【モバイル通信】→【モバイル通信プランを追加】→【eSIMのQRコードを読みこませる→【モバイル通信プランを追加】→アクティベーションを待つ
  5. 【設定】→【WiFi】→【モバイル通信】→【モバイル通信プランを追加】→【eSIMのQRコードを読みこませる→【モバイル通信プランを追加】→アクティベーションを待つ

  6. 解説に沿ってiPhoneのAPN設定をする
    ①ドコモが主回線、楽天が副回線に設定されているので【副回線】を選択します。その後、
    【音声通話とデータ】→【LTE、VoLTEをオン】→【OK】
    と進めたのち、画面に【LTE、VoLTEをオン】と表示されていることを確認して戻ります。
    ②【モバイルデータ通信ネットワーク】を選択します。
    ③ページ内の【モバイルデータ通信】、【インターネット共有】の「APN」欄に「rakuten.jp」(すべて小文字)と入力して終了です。

  7. コントロールパネルを確認
    41F965E3-FACC-42F2-8C2F-AD3AD1A218D8_1_201_a
    ここまで完了すると、コントロールパネルが上記のように表示されているはずです。
 お疲れ様でした。
 ちょっと説明がくどい部分がありますが、自分が進めていく中で「あれ?」と感じたところを※印にしたので、この部分については必要ない人もいると思います。

◆ 純粋に5GB上乗せ          
 この楽天Unlimitを加えることで、純粋に使えるデータ量がGB増えることになります。
 自分の場合は職場近辺は楽天回線なので無制限、自宅周辺はau回線(パートナー回線)で5GBが上限ですが、5GBを超えても速度は1GBbpsを維持するとのことなので不便は少ないと思います。
 楽天がカバーしないところと通話については以前ドコモ回線を使う予定なので、使い勝手はあまり変わらないと思います。
 しかも1年間無料。

 家族の回線を疎開させたあと、月額料金がどの程度になるのかを楽しみにしたいと思います。

 でゎでゎ


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兵庫県神戸市中央区相生町二丁目3番13号
いもと登記測量事務所
土地家屋調査士・行政書士 井 本 秀 典
TEL 078-371-5000 FAX 078-371-0349
http://www.imoto-office.com/
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