June 24, 2011
October 24, 2007 ADEPRESSIVE CANNOT GOTO THECEREMONY
http://maltinerecords.cs8.biz/14.html
ADEPRESSIVE CANNOT GOTO THECEREMONY
1. PART1
2. PART2
3. PART3
by imoutoid
Released by Maltine Records
2007-10-24
解説みたいな
鬱者は式に行けない。
歪んだ青年期を送る僕へ、僕による、僕の為の、諦めと開き直りに満ちた音楽。ターゲットは自分。
Stutter Editに始まり、Stutter Editに終わる。膨大な作業量による完全手動シーケンスが多用されすぎ、最後には感覚が麻痺してくる。
制作時間が非常にかかった割には、曲長的に案外あっさりと聞き終わったりしてしまった。
でもそれだけに短時間の中にいろんなギミックが溢れてるので、「ちょっと、今のとこ何?」と再度確認したくなるようになってれば良いなと。完成度よりも遊び心を楽しんでほしいです。
そもそもなんでD.C.なのか、よくわからんのですが、ずっと前にやるって言ってたような気もします。
ジャケとのギャップは爆笑ものですが、自分の為だから良いのです。
PART1
元ネタ:ダ・カーポ サウンドトラック / 懐かしい夢
イントロ。メニュー画面曲のサンプリングのコラージュと、ブレイクビーツ1つのみでシンプルに構成。KONTAKT 2のみ。
再生ピッチを4度やら5度やらズラしつつ、同時に鳴らすとこんな風に鳴ります。中々馴染んでしまってるので、どの音が元の音で、どの音がピッチを弄った音なのか分からなくなってますね。元々こんなだったみたいな。
ブレイクビーツのグラニュラーエフェクトなんかが実は手動で、グレインの生成がMIDIシーケンスだったりします。要はアタックとリリースを緩めた単発音を、サンプルスタートを微妙にバラしつつ高速ロールしてます。小技です。
このテンポで変形ブレイクビーツをグルーブして聞かせるのはちょっと難しくて、派手なギミックも入れつつ、ちゃんとフレーズを歌わせるのにはちと工夫したかな。
PART2
元ネタ:ダ・カーポ 〜第2ボタンの誓い〜
ギャルゲソンをカットアップしてニカ的処理入れてみたり、ブレイクビーツ乗っけて、うねるベースラインや、チップでファンキーなバッキングのせたり、今まで僕が聞いた色んな音楽のフュージョンになってます。で、出来たものは何なんだろうこれは。
基本発想はPART1と似たコラージュ。こういうのはサンプル系アーティストが割と感覚的にやってみて、合ったのを使うってことが多そうですが、元和音がGだから3番目のBm7を何半音トランスポーズしたのをローカットしたの合わせるとどうなってとか、目的の音にする為に理論を駆使してたりします。
イントロの声はゲームからのサンプリングですが、あっちこっちのシーンから引っ張ってきた割にはそれっぽいです。
漫画なんかで説明書き(作者)のようなメタな存在とキャラクターが突っ込み合ったりしてるのを音楽でやってみたというのかな。生きた人格と無機質な非人格のギャップが何とも好きです。
最初は間を調整してBPMに完全に同期してみたのですが、発音が不自然になったり、完璧に合わせすぎると下手なラップみたいになってしまってどうもわざとらしかったので、リズム同期してるのかないのか微妙だけど実は合わせてて表情としても自然、という微妙なポイントに合わせてます。こだわりです。
データを見るとかなりタイミングが走ってたりするのですが、後で人間の脳内であたかも合っていたように解釈させるくらいの方がちょうどいいみたいです。全く役に立たないノウハウですね。
このPART1-3まで全曲なのですが、全てのトラックがノンリバーブ、リリースタイムも1ms等で極小なので、各音のゲートタイムの設定をかなりシビアにやってます。
トランスとかプログレッシブハウスとか、大きなリバーブやディレイで間を埋められる音楽、若しくは有機的な生楽器だと、この辺はいくらでも誤摩化しがきくのですが、今回はそうはいきませんでした。
レガートに聞こえても実は10tickぐらい短かったり、8分音符の長さが1拍目と2拍目で20tick違ったり、「間」をかなり意識して調整してます。
これをやらないと凄くベタベタした印象になったり、上手くグルーブしなくて、チャチっぽく聞こえたりするんですね。小技です。
「やるとカッコいい」じゃなくて「やらないとカッコわるい」なのがミソです。リバーブが非常に恋しいです。
PART3
元ネタ:ダ・カーポII 〜あさきゆめみし君と〜
一言で言うならば変な曲。極端に「これは変態!」でもなくて、一見は普通っぽいんだけど、どうも何かがズレてます。
下手するとタダのチープな曲、という非常に危険な。ボーカルとエレピ以外は全てFM8だけというところで、その捻くれた意図を掴んで頂きたいです。
アナログシンセによるアナログシンセ的テクノ、ってのはよく有るんだけども、FMシンセによるFMシンセならではのってあんまりないのでどうなるかなという。
例によってベースがやたらファンキーだったり2コーラス目のエレピが妙にジャジーだったり、何がやりたいんだかよく分かりません。
このコンセプトの曖昧さの所為で曲の方向性が中々定まらず、無駄な時間を散々かけて迷いに迷って作り直してまた迷って、出来たのがこんなんでした。
Battery3によるボーカルの手動シーケンスもあまりに大変だった。でもエンディングのエディットはこの中でも格別ですね。エロい。非常に気に入ってます。
お察しの通りPART2とPART3はBPMが同じです。PART2エンディングの巧みな転調により、PART3オープニングへキーまで合わせたMIXが出来ます。
実はPART3のエンディングでもPART2のオープニング調に転調していて、上手くやれば延々ループできるかもしれません。こういう分かりにくいユーモアが大好き。
これは16歳の時の作品です。
Maltine Records から出していただいたこの作品は
ありがたいことに、Quick Japan 誌や Studio Voice 誌等に取り上げていただき、代表作となりました。
ちなみに、ジャケットアートワークは下の動画で着ている愛用のパジャマを加工したものです。
http://youtu.be/-7jm5yHb9Y4
「6月のimoutoid」いよいよ明晩に迫りました。
http://www.tn8.jp/imoutoid6/
一人でも多くの方がご参加下さいますように。(父)
Maltine Records から出していただいたこの作品は
ありがたいことに、Quick Japan 誌や Studio Voice 誌等に取り上げていただき、代表作となりました。
ちなみに、ジャケットアートワークは下の動画で着ている愛用のパジャマを加工したものです。
http://youtu.be/-7jm5yHb9Y4
「6月のimoutoid」いよいよ明晩に迫りました。
http://www.tn8.jp/imoutoid6/
一人でも多くの方がご参加下さいますように。(父)