2005年03月30日

セラミックの治療結果 Vol 2

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前々回にセラミックの治療について書きました。
別の治療結果です。治療結果が良くわかるように大きい写真をアップします。
上が虫歯を削り終わった状態、下が治療終了時です。写真右側の歯は根の治療が終了し、ファイバーの土台が装着された状態です。



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2005年03月28日

ノーベルパーフェクトの発表

6月には日本学咬合学会が東京フォーラムにおいて開催されます。

この学会は毎年3000名を超す参加者で賑わう歯科界ではでは最大規模の学会です。
そこで下記の内容で発表いたします。

抄録

「審美領域におけるスキャロップインプラントの応用
-フィクスチャー・アバットメント界面形態が及ぼす生物学的考察-」

 インプラント治療における成功の基準に審美性が上げられる様になった現在、治療術式は、多岐にわたり複雑化した。特に審美性の要求される部位のインプラント治療は、その要求度の高さから、慎重な診断と、熟練した治療技術が必要となった。
 しかし、インプラント治療における目的で最も大切なことは、高い予知性の獲得であり、そこに審美性が伴うことが望ましい。疾病の進行程度によって、歯周環境や、欠損や咬合状態が異なるため、それぞれの疾病状態を的確に診断しなければならない。立案する治療計画は、歯周環境と補綴環境に高い予知性が獲得できる様に考え、その上での審美性でなくてはならない。従って、各症例における疾病構造の違いから、治療目標に対する優先順位が異なるため、審美性獲得の概念が異なる事は必須である。
 今回、各治療ステージにおける治療の優先順位と審美性についての考察を行いたい。その上で、上顎前歯部におけるインプラント治療に、インプラント周囲の生物学的な観点から見て、高い予知性と審美性の両立する事の出来る、スキャロップ形状のインプラントを臨床応用し、審美性の最も重要視される上顎中切歯のインプラント治療に満足のゆく結果を得ることが出来ので、治療概念、外科術式の注意点、補綴ステップを中心に報告したい。


ノーベルパーフェクトは難易度が高いインプラントですが、治療結果はとても良好です。
スキャロップ形状のため、インプラント周囲の骨と歯肉の関係を、生物学的幅径の理論通りに保つことが出来るでしょう。

ブログをご覧の歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士の皆様の学会へのご参加をお待ちしております。  
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2005年03月22日

セラミックの治療結果

治療結果は.....

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左の写真が、虫歯の部分を削った状態。
右がセラミックの歯を装着した状態です。


写真からお判り頂けると思いますが、治療を施した事が全く解りません。
先日に書きましたが、レンズエフェクトと呼ばれる、微細なテクニックを駆使し、非常に精密に歯を削り、精巧なセラミックの歯を製作し、装着することで、虫歯になった歯は甦ることが出来るのです。


下の写真は、天然の歯とセラミックの歯との境目を拡大して撮影したものです。ここまで大きく拡大しても、境目の部分が全く解りません。

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この治療に用いられるセラミックは、10色近いセラミックを積み重ね、自然感を描出する、非常に熟練したテクニックよって製作されたセラミックです。一般的なハイブリットレジンの治療とは異なります。

また、接着には専用の化学処理を行った後、セラミック接着の細かいステップを駆使して行われる治療です。


歯科治療は、現在、著しい進歩を遂げています。治療内容によっては、過去の経験からは、想像の出来ないほど素晴らしい治療を受診する事が出来ます。

しかし、歯科治療で最も重要な事は、何の材料を使うかではなく、誰がどの様に治療するかではないでしょうか........。

インプラント関係を重ねてきましたが、しばらく一般系を書いてみたいと思います。  
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2005年03月20日

セラミックの歯

この写真は....

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この写真は、虫歯になってしまって、歯を削った部分に詰めるセラミックの歯の写真です。

右が全体写真で、縁の部分の透明で透けている部分の拡大写真が左の写真です。
実際の大きさは、約1cmに満たない大きさですので、このセラミックの、精密さがお判りになりますでしょうか?。
透明な部分はコンタクトレンズよりも薄く出来上がっています。
Webの写真では、判別しづらいと思いますが、縁の部分以外も微妙なグラデーションで構成されており、溝の部分はリアリティーを出すために着色も施されています。

この歯を接着用に化学処理をした後にセラミック専用のセメントで歯に接着させます。
この歯は周囲の部分が、極わずかに斜めに削ってあります。その部分にピッタリと収まる用に、透明な極薄なセラミックを作製する事によって、レンズエフェクトと呼ばれる効果を発揮します。

レンズエフェクトとは、斜めに削られた歯にフィットした極薄のセラミックが、その下の歯の色を透かす事によって、何処までが、本当の歯で、どこからがセラミックの歯か、全く区別が付かないほどにとけ込んでしまう効果です。歯に詰め物をする治療と言うよりは、歯が再生した(厳密には人工物ですので再生という言葉は正しくありませんが)と言えるほどに自然に治す事が可能となります。

薄くて割れそうなこのセラミックも、進化した最新の接着技術で、完全に接着する事で歯と一体化し、驚くべき強度を発揮します。接着する事によって割れなくなるのです。

ちなみに、この治療に必要な治療時間は、歯科医師が治療に付きっきりで。歯を削って型を採る治療に2時間以上。
歯を接着する為に必要な治療時間は1から2本で、1時間30分から2時間。それ以上の本数になると3時間程かかる場合もあります。

製作には、卓越した技術を有した、セラミストと呼ばれる「 匠 」が1週間から場合によっては数週間をかけ製作します。

非常に細かい繊細な治療です。
治療結果は後日に.......  
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2005年03月17日

審美インプラント執筆中

7月にデンタルダイヤモンド社から増刊号が出版予定です。
審美治療を特集したこの増刊号に、現在、前歯部におけるインプラントの審美性とその術式について執筆中です。

最近ブログ更新のペースが落ちています。忙しくって.........

前歯部領域のインプラントは、インプラント治療の中でも難易度の高いインプラントです。
そのほとんどの場合、骨の移植が必要となります。なぜならば、残存のご自身の歯と調和の取れた歯肉の形や、歯の形を獲得することが困難だからです。

審美性は、インプラント予定部分の骨の形に大きく影響を受けます。骨が吸収すればするほど、審美的結果を獲得することが困難になります。

歯を抜かなければならない状態は、多くの場合に骨の破壊も始まっていることが、少なくなりません。従って、歯を抜くような状態になってしまったら、なるべく骨に影響が少ないうちに抜歯を行った方が、その後の治療には有利となります。

心情的には、歯を失うことは先送りにしたいと思うのは十分に理解できます。しかし現実には、上記の事が事実です。担当医の十分な説明を聞いた後、ご自身の納得のゆく決断が必要です。
ただし、ひと昔に言われていた様な「使えるだけ使いましょう」と言う選択肢は、一見良心的のようで実はその後の治療を考えると、有益とは言い難いでしょう。
この事は前歯部のインプラントに限らず、臼歯部でも同様の事が言えます。

説明を聞く時は、それぞれの選択肢について、それぞれの利点欠点を整理しながら聞きましょう。

そして質問しましょう。

質問はしてもらった方が、我々は有難いものですよ........。

ブログでも質問受付中.....コメント入れてください。  
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2005年03月15日

日本顎咬合学会

6月には日本学咬合学会が東京フォーラムにおいて開催されます。

この学会は毎年3000名を超す参加者で賑わう歯科界ではでは最大規模の学会です。
私は自分の臨床報告を毎年行うように自分自身に、ノルマを課しています。どうして?と思われる方も多いと思いますが、自分の治療結果を公の場で発表すると言うことは、一年間、真剣に治療を行い続けなければならないのです。

多くの歯科医師は、自分の病院を持つと、他人に治療の結果を評価してもらう機会は無くなります。従って治療精度の良い悪いは自分自身で判定するのです。治療結果の合格ラインを、高く設定するも、低めに設定するも自分次第になってしまいます。ですから常に自分に厳しくいるためには、発表という機会を持つことはとても役立ちます。実技試験を受けているようなものです。自分が行う治療の合格ラインは、ほかの歯科医師から見ても合格でありたいと考えるからです。

そんな理由から、私のスタッフはもちろん、後輩数名にも発表を行う様に勧め、その全員が発表する事になりました。私も10年以上前に、恩師にそう教えられたように、今度は、そう教え指導して行きたいと思います。

今年度の演題は
「審美領域におけるスキャロップインプラントの応用
-フィクスチャー・アバットメント界面形態が及ぼす生物学的考察-」

もうすぐ、スライド作り初めないと間に合わない...............。  
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2005年03月13日

日本審美歯科協会

3月12日、13日と福岡国際会議場において、日本審美歯科協会創立20周年記念学会が開催されました。私もスタッフ全員で参加をしてきました。

福岡はなんと雪が降る程寒かった.........夜の食事も美味しかった。

当日は3000人の参加者で、会場内は、各ホールとも超満員で、雪の降る外とは違い、熱気に包まれた2日間でした。ここでもテーマはインプラントに関するものが多く、やはり歯科医療におけるインプラント治療の確立は、過去の治療概念の変革に繋がったと言っても過言ではないでしょう。

ブローネマルクシステムインプラントが日本国内で臨床応用され初めて約20年が経ちます。その間にインプラント治療について色々な事が解ってきました。我々は過去の事例を学ぶことで、先駆者たちが長い時間と労力を費やし解明いてきたことを短い時間で知ることが出来ます。学ぶ事は、予知性の高い治療結果を得られるだけでなく、より質の高い治療を施術出来ることでしょう。そして、努力し、考える事は、努力を惜しまずにやってきた、先駆者へ敬意をはらう事にもなるでしょう。

臨床とは、常に進化し続けるものですから..............いつまでの歩き続けたいものです。  
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2005年03月11日

スキャロップインプラント

本日は午前午後と2ケースのインプラントの手術がありました。
午前中の埋入手術はインプラントのトップの部分がスキャロップ形状のノーベルパーフェクトと呼ばれるインプラントの手術を行いました。

このインプラントは2月のブログにも書きましたが、サーシャ・ジョバノビッチ先生が開発に携わった前歯部専用の進化したインプラントです。開発の背景にはインプラント周囲の骨を如何に保存するか、と言った考え方が根底にありまう。その結果、非常に高い審美性を獲得することが出来ます。しかし、理論的に素晴らしい反面、手術は究極に難しいインプラントと言えるでしょう。

このインプラントの特徴として、ほとんどの場合に骨の移植が必要なこと。そして何より埋入のポジションが三次元的にたった一点しかなく、三次元六次誘導で、これから入るであろう歯を想定しながら、埋入をコントロールしなければならない事にあります。

私は、1年ほど前より臨床応用を初め、そのたびにインターネット経由でサーシャ先生に治療結果を評価して頂いております。幸いなことに、各ケースとも良好な治療結果を得ることが出来ています。
本日のケースも、事前にサーシャ先生に相談、アドバイスを頂いた上での施術となり、満足のゆく結果となりました。

手術に際しては、3人の歯科衛生士をアシスタントに、1人の外回りアシスタント、術中の全身管理を行う麻酔科医。そして何より、埋入ポジションを私と一緒に確認すべく、歯の製作を担当する、歯科技工士までもが手術に立ち会い、計7人のチームでインプラント手術を行いました。1本のインプラントの埋入手術でも、こだわりを追求すると大掛かりです。何よりもチーム全員が高いモチベーションで協力してくれることが、執刀医としての幸せです。

インプラント手術は比較的簡単なケースから、アドバンス的な非常に困難なケースまで様々です。
しかし近年のインプラントは、治療の結果を非常に高いレベルに求めるようになり、術式が複雑化する傾向があります。自分の技術をプロの第三者に常に評価してもらい、治療技術を高いレベルで保ち続けることはとても大切なこと考えています。

我々歯科医療チームは、「科学に基づいた職人」なのですから.........  
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2005年03月10日

インプラントの長期予後 Vol.2

先日、インプラントの長期予後の統計を調査した論文の一部を抜粋しました。
そこで、この論文をもう少し解りやすく考察してみたいと思います。

「摘出に至ったインプラントには10.0mmの長さのインプラントが多かった。」
この事は、先日書いた、クラウンインプラントレシオに関係すると考えられます。すなわちインプラントの歯とそれを支えるインプラント体の比率が悪いと長持ちしないと言えるでしょう。

また「摘出は男性の方が多かった」この事は咬む力に関係するのではないでしょうか。すなわちインプラントは、ある範囲以上の咬む力が加わると長持ちしないと言えるでしょう。咬む力のは、男性の方が強いから女性より摘出した数が多いのでしょう。この調査には喫煙の調査は行っておりません。この項目ももしかしたら関係すると思いますが、現在は女性で喫煙れる方もいらっしゃいますから。
インプラントをされる方は、禁煙は必要です。

「生存率は下顎臼歯部が最も高く上顎臼歯部が最も悪かった」この事は骨の質に関係していると考られると共に、インプラントの長さにも関係しています。すなわち長いインプラントが埋入出来て骨の硬い部分は成功率が高く、骨も柔らかく短いインプラントしか埋入出来ない部分は成功率が低くなります。

「オーバーデンチャーの摘出率は高い」この事は咬む力を十分な本数のインプラントで支えることが出来なかったこと。また、揺れる義歯をインプラントが支えるため許容範囲以上の複雑な応力がインプラントに伝わるためと考えられます。

インプラントは万能ではありません。従って適切な考えの基に治療をすすめなければなりません。上記のことを要約すると。

・インプラントに許容範囲以上の力を加えないため、欠損部位に対し十分な本数を埋入する事。
・インプラントの歯の部分とそれを支えるインプラントの長さの比率を考え、十分な長さのインプラントを用いる。
・上顎臼歯部のように、骨質が悪く、十分な長さのインプラントしか埋入出来ない部位には、事前に骨移植を行い、条件を改善してから行う。

上記の注意点が、必要でしょう。ほかには歯周病や、残存歯の状態、咬み合わせの状態など複雑に関係すると考えられますが、力学的要素は上記の通りでしょう。

一度、骨接合が得られたインプラントに何らかのトラブルが発生するのは5年位経過の後のようです。言い換えれば短期的なインプラントの成功は、治療がルーズでも達成できるかもしれませんが、長期的なインプラントの成功を考えるのであれば、しっかりした治療理論に基づいて行わなければ達成できないのではないでしょうか.......

  
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2005年03月08日

インプラントの長期予後

ここに一つのインプラントの長期予後を調査した論文があります。

ある一つの歯科医院で
1987年から1994年の7年間に1001本のインプラントが181名の患者さんに埋入されました。
これらの症例はそれぞれ10年以上の歳月が経過し、181名の患者さんのその後が調査されました。

今回、インプラントの成功率の統計と共に、残念ながら失敗に終わった症例について調査が行われました。



固定性インプラント

164名の患者(男性80名、女性84名)インプラント数944本、276部位について検証を行った。
摘出に至ったインプラントは全体の2.98%であり、性差は約4:1で男性に多く認められた。長さ別には、10.0mmのインプラントは、摘出インプラントの19.35%を占めていた。
生存率は、下顎前歯部99.4%、上顎前歯部98.7%、下顎臼歯部95.2%、上顎臼歯部91.9%の順で、その生存率は低下した。

摘出の内訳では、骨接合の得られなかったものが全体の0.74%。骨接合の得られた後の摘出は、全体の2.23%であり、その半数はインプラントの破折によるものであった。インプラントの破折は、施術後5年以降に発生しており13年目に破折した症例も存在した。


オーバーデンチャー

7名の患者(男性5名、女性2名)インプラント数57本における統計では、摘出数は19本33.3%であり、固定性インプラントの提出数2.98%に比べると高い値であった。

クインテッセンス デンタルインプラントロジー Vol.12 No.1,No2 より改編

実はこの統計の対象となった歳月に、私はこの歯科医院に勤務し、インプラント治療の研鑽を行っていた時期でした。
私の歯科臨床のベースとなったこの時期の治療術式が、10年以上の統計学的な裏打ちを持って妥当性のあることが証明されたことを、嬉しく思います。

この時期に、私が「見て」「聞いて」「学んだ」事は、現在の治療の考え方に大きく影響を与え、何よりもその結果が解り、失敗を考察できた事は、今後、さらに成功率を高めることに、大きく役立てる事が出来るでしょう。

前回までに、何回かに分けて書いてきた、インプラントを長期間成功させるための秘訣は、こうした経験をもとに、解ったことを書いたものです。

前回も書きましたが、インプラントは長持ちする事が目標ですから.......  
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