2005年12月31日

2005年総決算

手術風景02
2005年も、あと数時間で終わりです。今振り返ると、今年一年は本当にあっという間に過ぎてしまった感があります。特に下半期、夏が終わってからが早かった。自分の感覚ではまだ10月位の感覚です。

今、振り返ると今年は色々なことがありました。台湾の学会から招待され講演したり、フランスで学会発表を行ったりと、なかなか出来ない経験をしました。
歯科系学術雑誌には5編の学術論文を発表いたしました。すでに2編の投稿済み論文があり、冬休み中に校正を済まし、再提出となります。これらの論文は、春頃にそれぞれクインテッセンス社、デンタルダイヤモンド社から出版となります。
また、7月出版の学術誌の原稿依頼が診療最終日に届き、自分でも驚いております。

そして何より今年の最大ニュースは、第5回日本国際歯科大会の登壇依頼が届いたことです。
このことは:9月28日のブログ「第5回日本国際歯科大会」にも書きましたが、歯科人生最大のニュースとなりました。


ここまで書くとこの、ブログの読者の方には「この先生、実際に診療しているの?」と疑問に思われる方がいらっしゃると思いますが、9時から6時まできっちりと行っております。
実際の患者さんには、その逆で「先生、いつも学会とか論文とかブログに書いてるけど、その準備、いつやってるの?」と質問されることも度々です。
ブログにその日の患者さんの処置内容を書くことは、自分が患者であると置き換えて考えたとき、自分のことがWebという公の場で話題にされるのに抵抗があるので、極力書かないようにしています。相手のあることを話題にすることは難しいですよね。

治療をきっちりと行って、結果を出していること。そして論文や学会で評価されている。その事が毎日、自分の診療室でコツコツと治療を行っていることの証明と考えてください。

後輩の先生方に時々話すことがあります。自分の診療結果に患者さんが満足する。このことは基本です。しかし、誤解の無いようにお伝えしたいのですが、このことは、技術とは関係のない部分で評価されることが多いことも事実です。そしてもう一つ、歯科医療技術を常に修練し、歯科という専門分野で客観的に評価を受ける。このことも重要な要素となります。
良質な歯科医療には、患者さんからの評価と専門家からの評価の二つを分けて考え、その二つを両立し、それぞれに結果を出さなければならないのです。どちらか片方だけでは臨床家としては成立しないことを..........。

今年は、そんな臨床がやっと出来るかもしれないと.......。
その入り口まで何とかたどり着けた、そんな思いのする一年でした。  

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2005年12月23日

師、走る

卒後研修プログラムの宣伝を書きましたところ、多くの関係者の皆様から、まるで、ほめ殺しのようなコメントをいただきました。ありがとうございます。.....(^_^;)汗......。
ファッションセンスまでほめていただきましたが、学会等の公の場では少し気を遣っていますが、いつもはユニクロを着ていることが多いのです。ブログを書くときはドテラを着ていたりして.....。

12月も押し迫り、診療日も残すところ3日となりました。外科的治療は経過観察の期間等を考慮に入れ昨日ですべて終了。残すところフォローアップの治療のみとなりました。
昨日は、明海大学歯学部口腔生物再生医工学講座歯周病学分野の教室の忘年会が行われ、私も出席致しました。明海大学は、埼玉県坂戸市に位置するため、診療終了し次第大急ぎで首都高速、関越道と走り会場のホテルへと向かいました。私はまだ「師」の域には達していませんが、季節は「師走」です。

宴会場へ到着、会場を見ると目が点になりました。勝手に立食を思い浮かべていた私の目の前に飛び込んできたものは、まるで結婚式会場の様相を呈していました。大学の忘年会ってそうなんですねー、初めて出席するもんで知りませんでした。
受付をすませ席次表をいただくと、かなり上座に位置しています。困惑しながら席に付き、間もなく宴が進みました。
察しの良い方はお気付きになりましたか.....?
そうです、上席のため知らない人の中で孤立した私の口は、貝のように閉じてしまったのです。
困った....話の話題が見つからない(>_<)

宴会も中盤になり比較的、席の移動が自由になると、知り合いの先生が来たり、私が動いたりして、何とか2時間をやり過ごしました。

宴の終了後、誘われるがままに2次会に出席、ここで知り合いの先生と話していると、卒後間もない先生が挨拶に来ました。私はいろいろな会を通して、多くの先生方と話す機会に恵まれている方だと思いますが、それらの先生方は若くても30歳代の先生方です。

初めてです。20歳代の先生と話をするのは..........。

ふと、自分もこんな年の頃があったんだなーとフラッシュバック、今、興味のあることや、これからしなければならないことを、大学の先生とは違った立場からお話ししたつもりです。
先生方は大学を卒業して歯科医師になったのがゴールではなく、やっと歯科医師としてのスタートを切ったのだと。自分の技術力が財産だと。ちょっと「師」のような気分を味わった瞬間でした。

学校教育の現場って楽しいのかなー?って講師の先生に話したら、それはもう大変ですって!

蛇足ながら、お酒を飲んだその日はホテルに宿泊。今朝帰って参りました。
充実した2005年。今年の診療も、あと3日です...........。  
Posted by implant418 at 19:49Comments(1)TrackBack(0)

2005年12月18日

インプラント治療の画像診断 Vol 2

コース概要


前回の投稿で明海大学生涯研修において、インプラント治療の卒後研修を行うことを書きました。この研修、はじめは「開業医のための失敗しないインプラント計画」として企画を進めていましたが、最終調整段階で、「インプラントの画像診断」とタイトルが変更となりました。
2003年頃から、他医院にてインプラント治療終了後、トラブルを抱え転院する患者さんに遭遇する機会が増えました。そのため、このタイトルを考えましたが、少しくだけすぎているとのことで、堅いイメージのタイトルに変更となりました。

インプラント治療で大切なことは、インプラントを含めた歯科治療の結果を如何に長期間良好な状態で維持させる事です。インプラント治療は、ただ単に歯のない部分にインプラントを手術で埋め込んでも、歯科治療として成功させることは出来ません。ベースとなる咬合、歯周、そしてメインテナンスがバランスよく成功した時、初めて歯科治療としての成功が達成できるのです。

上記の事をベースにインプラント外科をより安全に行うために必要な事を解説、基本的な埋入からアドバンス的な外科手技、即時埋入や即時荷重における術式で網羅して行きたいと考えています。

歯科関係者の読者も多いようなのでちょっと宣伝ブログでした。

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「インプラントの画像診断」
―基本埋入、即時荷重、即時埋入を安全に行うための画像診断とその術式―

インプラント治療に成功をもたらし、高い予知性を持って維持させることは患者と術者双方の願いです。インプラン治療の成功の鍵は、その術前の診査診断が大きなウエイトが占めています。なぜなら、どんなに複雑な治療術式でも治療ステップを理論的に組み立てる事が出来れば、安全に実践する事が出来るからです。よって、歯周、補綴双方から考えた外科術式を、安全に行う為に術前の診断を的確に行わなければなりません。
インプラント治療を確実に成功させるための、画像診断結果から的確に診断し、それを基に審美的にも機能的にも高い予知性が得られる術式を解説します。
本コースでは、開業医が安全にしかも的確にインプラント治療を行う為に必要なノウハウを紹介し、受講終了後すぐに実践できる術式を習得しして頂きます。

-プログラム-
1. 埋入手術を安全に行うために必要な診査診断
:オルソパントモから診断する安全な埋入計画
:トップダウントリートメントから考える画像診断用ステント
:GBR等の複雑な症例を安全に行うために必要な診断
:CT撮影に必要な知識と準備その読影法
2. 危険を回避するために必要な画像診断
3. 万が一トラブルが生じてしまった際の対処法
4. CT撮影と各種ビュアーソフトによる手術支援
5. サージガイドを応用した治療計画の立案手順と埋入手術の実際
6. 抜歯即時埋入インプラントの治療計画と術式
7. 埋入即時荷重インプラントの治療計画と術式

-おすすめポイント-
本コースでは、開業医が安全にインプラント治療を行うに際し、失敗を事前回避するために必要なポイントを解りやすく解説したいと考えています。インプラント治療を始めたばかりの先生方から複雑なケースへとステップアップしようとする先生方に適したコースです。尚サージガイド認定コースに指定されています。


定員 20名
日時 2007年7月15日(土) 10:00〜17:00
会場 東京 新宿DHA

問い合わせ 明海大学歯学部生涯研修部(担当:田尻)
      〒350−0283 埼玉県坂戸市けやき台1-1
      TEL: 049−279−2728 FAX: 049−285−6036
  
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2005年12月11日

インプラント治療の画像診断

生涯研修パンフ
今年の初めのある日、明海大学口腔外科の教授に呼ばれました。緊張したおもむきでお会いすると、開口一番「来年のCE一緒にやらない?」と切り出されました。
「CE」Continuing Dental Educationの略で、明海大学では、歯科医師を対象にした卒後研修部門が組織され、卒業大学に関係なく最新の歯科医療技術の習得の場として公開されています。ちょうど各大学におけるオープンカレッジや公開講座の歯科専門版の様な位置づけです。

人気の為、講義を新た新設する事となり、その際、教授と私で、インプラント治療における診査診断についての講義を一緒にやろうとのお誘いでした。この名誉ある指名に「はい!全力で頑張ります!」と返事をして以来、半年以上の準備を進め、このたび2006年度のパンフレットが完成しました。まだ配布されていませんが、いち早くブログにて紹介します。

卒業歯科医師を対象にした講義、その中でもインプラントや歯周治療の講義は人気の講義で満席やキャンセル待ちの講義が続出、週末行われる講義は活気に溢れています。そもそも、歯科治療は大学での講義だけでは全てを網羅することは不可能ですし、歯科医師となってから学ぶ姿勢は、モチベーションが全く違います。そうです、学んだことが自分自身の力となるのです。

歯科医の為の研修会は、歯科材料メーカーが販売促進のために主催した研修会が多く存在しています。特にインプラントメーカーはこぞって自社製品売り込みのためにインストラクターを擁立、研修会を開催しています。その研修会が悪いとは言えませんが、千差万別です。研修を数日受けただけで翌日から出来るようになる事でないことも、また事実でしょう。また既存のユーザーにはインストラクターにしてあげるからと言ってさらなる営業をかけたりと、現在インプラントメーカのこ様な動きを心配する先生方も多いのではないでしょうか。メーカー主催の立派な研修会が存在することも紛れもない事実ですが、そうでないものがあることも事実です。
何より、大学という公の機関で卒後研修の講師として、開業医である私が登壇出来ることをとても嬉しく思います。そして選考して頂いた教授に感謝いたします。

歯科医師となり臨床に携わるからには、常に学習を続けなければならないでしょう。特に歯科医になって最初の十年間を、どこで、誰に学ぶかで、残念ながら生涯の方向性が大きく左右されてしまいます。

歯科界の重鎮で私の尊敬する師匠の一人から、こんなメッセージをメールで頂きました。「最近の活躍ぶりを嬉しく思います。先生もやっとスタートラインに着けましたね。これからの10年が頑張りどころです」と。

15年以上なりふり構わず頑張ってきて、やっとスタートですか...........。
チョー。。。厳しー。。。。。(>_<),,,,
  
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2005年12月04日

ボストン5

ボストン5
今日はスタディーグループ「ボストン5」に招待演者として呼ばれ講演を行いました。このスタディーグループの名前は、米国ボストンにてインプラント治療の研修を受けた5人の歯科医師が中心となって発足した事が語源となっているそうです。

いつもは、インプラントの骨移植等の外科的な内容が多いのですが、本日は少しベーシックな内容でお話をしてきました。

現在、インプラント治療はそれに特化した治療の様に思われがちですが、そうではなく、今まである歯科治療の延長線上にあると考えています。すなわち一つの口の中をきちんと全て診査診断し、如何に治療を行うかが大切です。そこには各歯のポジションや咬合平面や咬合高径、三次元的な下顎位の決定といった、義歯の治療のコンセプトを応用することが必要不可欠なのです。

主催者の要望もあり、比較的若い先生が多いとのことで、基本だけれども難しい事、しかし必ずマスターしなければならないことをお話ししました。この事、先日出版された「自由診療のステップByステップー腕を上げたいうまくなりたいー」の中でも少しふれましたが、派手な治療ばかりが専攻しがちな今日、ないがしろにされる事が多く、基礎が抜けたケースに遭遇する機会が多くなりました。じっくり見据える必要有ることです。残念ながら特に星の数ほど有るHPの中で首を傾げるようなケースをよく目撃します。以前にも書きましたが、バーチャル空間で有名な先生が、実空間では.............?

地味で時間が掛かるけれども重要なこと、しかし患者さんサイドからは解らないこと。この事を如何に緻密に積み重ねるか。技術者がこの事にこだわりとプライドを持たなければ良質な歯科治療とはかけ離れてしまいます。ちょうど今、社会問題になっているマンション事件の構造と似ています。

やっぱり歯科医は「こだわりの頑固職人」でなっくちゃ........(^_^)v
写真は始まる前にちょっとポーズ.....頑固そうには見えないでしょ.......。
  
Posted by implant418 at 23:33Comments(2)TrackBack(0)