2008年04月27日

学会とスライド

歯周病学会07042601歯周病学会07042602


日本歯周病学会が大宮で開催されました。
メインテーマに「歯周病患者の機能回復を考える」を掲げ多くの口演発表やポスターセッション、シンポジウムと盛況な学術大会となりました。

今回、私の恩師がシンポジストとして登壇する事もあり出席しました。

しかしそこにはもう一つの理由が...

ある日のこと...それは一通の手紙から始まりました....
そこには、明らかにスライド原稿と思われる手書きの原稿が入っていました。

手伝って欲しいと...

歯科医師には日常の臨床とは別のもう一つの顔があります。
多くの知識や技術を得るための学ぶ姿です。臨床家は生涯この姿を続けなくてはならないのですが、卒後約10年は最もつらく厳しい、歯科医師にとって冬の期間です。
もちろんそれを経験する事によって、春が来て花が咲くわけですから。

臨床の勉強をするためには、基本的には「師」が必要となるわけです。そしてその「師」と過ごす10年に多くの経験を積むわけです。...(大切)

今日は久々の完全休日でブログを書く時間があります、おもしろおかしく、過去を思い出して...
当時のもう一つの仕事をいくつかあげてみます...(涙)

「カバン持ち」
その名の通り師匠のカバンを持つことです。師匠は年間を通して多くの学会に参加します。そして全国で講演活動も行います。その際に、師匠は重たい荷物を持つことは無いので、カバンを持つことも仕事の一つとなります。カバン持ちが出世すると、大切なスライドを持たしてもらえるようになります。私の時代は現在のPCでの講演と違い、本当にスライドでしたのでスライドドラムに入れると相当な荷物となりました。
尚、後ろを歩きつつも、ドアの前では小走りでドアを開ける、エレベーターのボタンを押す等の仕事も含まれます。

「運転手」
車を運転することも仕事の一つです。ここで初めて左ハンドルの車を運転する事となります..(笑)
都内の道は熟知することはもちろん、主要な講演会場等の把握も必要条件となります。
また、多くの講演会は東京で開催されることも多く、各地の著名な先生方を東京駅や、羽田空港に迎えに行くこともしばしばあります。
尚、外国人を成田空港に迎えに行く際は「 Welcom Dr oooooo 」と大きく紙に書いて入国ゲートに立つことも仕事の一つです。この際、話掛けられても会話が続かず、ホテルに到着するまでの車内の沈黙がかなりきつく、恥ずかしい。

「スライド係」
上記仕事が一通りこなせる用になると、スライド係に昇進します。すなわち、上記の仕事は、歯科知識が無くてもこさせますが、この仕事は歯科知識が必要となってくるからです。
当時は今と違いPCではなく、35mmスライドでした。師匠は治療ステップを撮影し、膨大な記録としてスライドを持っていましたので、それの管理をすることがスライド係の仕事の一つです。

師匠の講演の日か近づくと、スライドを組む仕事があります。35mmのスライドを大きなシャーカステンの上に講演テーマのストーリーに沿って並べるのです。
ストーリーを聞いた後、シャーカステンの上のスライドを凝視し座る師匠のやや左後ろに気配を感じさせないように立ちます。そして同じく並んだスライドを凝視します。

少しの沈黙の後...おもむろに「あれ」....
スライド棚から一枚のスライドを取りだし、「これですね!」と渡します。
そうです。講演ストーリーを同じ視点で考え、次のスライドを予想して的確なスライドを棚から出さなくてはいけないのです。万が一「これ」が間違えると、臨床を解っていないと怒られます。
この事を不条理と考えてはいけないのです
「あれ」と「これ」だけで仕事が出来るようになるまで数年を要します。

当時は文字スライドは、写真屋さんに依頼し、写植で製作していましたが、後半からはMacを用いて自分で文字やイラストの35mm スライドが作れるようになりました。その頃からスライド係の仕事にはスライドを製作する仕事も含まれるようになったのです。

尚、全ての先生がその機械を持っているわけではないので、当時は著名な先生方にスライド製作を依頼され、徹夜で作ったことも良くありました。

その後、更に時代は流れます......

当時の思い出を 過去ブログにも書いたことがあるので参照してください

やがて、35mmスライドによるプレゼンテーションは時代の流れと共に姿を消し、現在のPCと液晶プロジェクターのスタイルに移行していきます。


今回の依頼があった先生は勤務先の直系の師匠ではありませんが、上記の修行時代に指導を受けた「恩師」です。
今はPCとなったスライドを校正しながらあの頃を思い出し、歯科医師になって20年近くが過ぎた今、修業時代に多くの「師」に巡り会い今の自分があることを感じ感謝しています。

そして頼まれると言うことは
今は、少しは頼りにされているのかな..........(笑)

  

Posted by implant418 at 13:56Comments(4)TrackBack(0)

2008年04月22日

インプラント講習会

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昨日の日曜は、明海大学同窓会学術研修部が主催するインプラントベーシックコースが開催されました。昨年につづき講師を任命され、講義および実習を努めて参りました。

月に一回で4ヶ月間行われるこのコースは受付開始直後より申し込みがあり、すぐに定員となりキャンセル待ちの先生もいらっしゃる程の好評のスタートとなりました。
先年に引き継き少人数でじっくりと実習を行うプログラムといたしました。

第一回目の講義はインプラント治療に際しての診査診断のお話しを、その重要性からテクニックまでを数々の臨床例を提示しお話した後、実習を行いました。インプラントというと、外科手術ばかりがクローズアップされがちですが、手術を成功させるためには、一つと同じモノはない各症例を如何に適切に診断することが大切であるかを力説したつもりです。  
Posted by implant418 at 02:13Comments(2)TrackBack(0)

2008年04月08日

サージガイド豚顎実習

サージガイド08040601サージガイド08040602


本ブログでも幾度と無く登場するサージガイド講習会が開催され講師を務めました。サージガイドはインプラント手術、特にアドバンス的な手術でに用いられるテクニックの一つです。

サージガイドを用いるためには、本コースの様なサティフィケートコースを受講し、ライセンスを取得しなければなりません。サージガイドを用いたインプラント治療のテクニックは学会で発表したり、論文を書いたりと以前から積極的に臨床応用し、良好な成績を収めているため以前から講師を努めています。

講義を行うにあたり、受講の先生方の理解度を如何に高め、充実した講習が行えるかを考えていました。
そこで今回は、実際の臨床ステップと同様な手順を豚顎を用いて行うことに致しました。

まず、豚の顎一体一体をCT撮影し、それぞれのデータをシムプラントで解析できるようデータ変換、受講の先生方に当日の実習で用いる豚のデータをあらかじめ配布しインプラントの埋入計画を豚顎上で行って頂きました。治療計画終了後データを回収、ベルギーに転送しサージガイドを設計、製作を行いました。

講習日当日は各人が解析した実際の豚顎を用意し、インプラントの埋入実習を行って頂きました。

もう一つ充実した実習を行って頂くために、インプラントメーカーに無理を言って一人に一セットの埋入実習キットを用意して頂き、十分な時間をとって実習を行って頂きました。
現在、多くの講習会では実習キットは二人に一セットが普通です。そのため結局は実習時間は二分の一になってしまいます。また初対面の先生と遠慮しながら交代で実習するのも、何となく気が引けるものです。
今回の様な実習システムであれば学習曲線は放物線上に上昇することでしょう。

あっという間に一日が終わり講習会も無事終了しました。
いつも思うのですが、実習付き講習会、特に豚顎を用いた講習会は運営にとても多くの方々が携わり成立するものです。
ありがとうございます...m(_ _)m  
Posted by implant418 at 01:42Comments(0)TrackBack(1)