2009年01月14日

デンタルダイヤモンド1月号

デンタルダイヤモンド091月号

インプラントに関する論文が、歯科学術誌に掲載されました。
「誰でもわかる咬合入門-長期症例から学ぶ知識とテクニック」を共通のテーマコンセプトと掲げ、1年間で12人の臨床家が選出され、各月ごとに一編づつの論文発が行われました。

今回、私の執筆論文は、インプラント治療における咬合を再確認する事をメインに、インプラント治療を欠損補綴治療と再認識し、いかに咬合が重要な要素となるかを考え、自分の臨床での考え方を中心に、いかに考え、いかに具現化しているかを、臨床例を交えながらまとめました。

インプラント治療は、今日、いかに治療を早く終わらせるかと言った事が中心に論議がかわされる事がしばしばです。しかしそれは、インプラントと骨の接合を論じているに過ぎません。
骨接合の維持は、骨接合の獲得とは異なる要素に左右されるため、インプラント治療ではこの2つの要素をきちんと理解した上で進める必要があると述べました。

すなわち、インプラントの骨接合の維持には、咬合的要素が大きく働くこと。またインプラント治療の成功とは、歯科治療として良質な機能回復がなされて初めて成功と言えるのであって、インプラントが単に骨と接合し、その上に漫然とインプラントの歯を連結したところで、それは歯科治療として成功にはならないこと。等を述べました。

そして最後に...

「 インプラント治療を希望し来院する患者は欠損を有する、または予後不良歯を有するために来院する事からはじまる。
患者の希望は解らないからこそ、欠損部分をインプラントで補って欲しいと考え、単にその希望を叶えれば短期的な患者の満足は達成できるかも知れない。

 しかし長期的な安定やより良好に機能を回復させる事を考えた結果に提示される治療計画は、複雑で長期間の治療が必要であったり、患者が理解するには時間がかかるものであるかも知れない。
 この事は、今日の歯科界の置かれている環境や社会情勢から考えると受け入れがたいのかも知れない。
しかし、今日に風潮として、個々の患者の主観的な満足度のみを治療の成功とし、それが全てのように考える風潮に困惑している臨床家も多いはずである。

 臨床家とは多角的に正確な診査を行い、診断結果を患者に伝えた後、治療計画を決定するステップを怠ってはならないであろう。」

とまとめました

「インプラント治療における安全な咬合
―欠損補綴に必要な3Dリポジショニング―」

デンタルダイヤモンド、第34巻1号 58-65、2009 小川洋一

  

Posted by implant418 at 21:04Comments(1)TrackBack(0)

2009年01月01日

2009迎春

2009年賀

あけまして
 おめでとう
  ございます <(_ _)>...

皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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元旦にブログを書くたびに今年のテーマを考えています


「進化する臨床」 2006
「夢の実現にむけて」 2007
「信じる道を走る」 2008

4年目の2009年ですが .........

色々なメディアをからは暗いニュースが流れての2009年のスタートです。
それでなくても、ずいぶんと前から歯科界には明るいニュースが無く、とどめを刺すかのような昨年末、
2009年、乱世の時代の幕開けでしょうか....

そんな時代がからこそ、歯科医療の本質が問われるのではないでしょうか?

インプラント治療を振り返って見ましょう、インプラント治療の成功に対する価値観に2007年頃から変化が見え始め2008年には治療成功の価値観が大きなうねり飲み込まれてしまいそうな年でした。

すなわち、インプラント治療の成功が、早くだとか、すぐにだとか、簡単にと言った患者さんにアピール出来る項目のみを優先し、本来の歯科治療の成功、すなわち思慮深く診断し、丁寧に、時間を掛けて精密にと言った、本来患者さんには解らなくとも、我々専門家が具現化しなければならない歯科治療としての本質が、ないがしろにされはじめているように感じるのは、私だけでしょうか?

この事は、先に書いた歯科界における経済事情にも関係しているのかもしれません。
歯科医院の成功の価値観も、インプラントの患者さんの数や、手術の回数を競ってみたり...
治療終了までのスピードを競ってみたり...
経済的な視点からの項目に注目が集まっています。

けれども、インプラント治療、いいえ歯科治における成功とは...
そして、歯科医院としての成功とは...
この事を考えると、今日の歯科界におけるある種のうねりに違和感を覚えます。

長期的に患者さんから信頼を得るために行わなければならないこととは何かを考えなければなりません。

そこには、新しい技術により変わっていく項目もあれば、変わることなく守らなければならな項目もあることでしょう。
今年は、この新しいインプラントの治療技術の講習会も行う予定です、そこには簡単にだとか、すぐにだとかといった内容も含まれています。しかしそこに一番の優先順位があるのではなく、「きちんと」が最も優先順位が高いく、絶対に守らなければならないと伝えたいと思っています。

丁度、昨年の夏に開催されたインプラントのシンポジウムでの講演の副演題にもあった、「変革と堅守」です。

そんなことから

2009年のテーマは「大切にするもの」

臨床家として、人として.......  
Posted by implant418 at 11:11Comments(2)TrackBack(0)