突然ですが、皆さんは「英語」が得意ですか?
義務教育の中学時代に、「英語」が必須科目である私達日本人は、
少なくとも3年間は、「英語」を学んでいます。
私は、遥か昔に、一度カナダに留学をしましたが、
その時受けたカルチャーショック、それは、
他国の人々のコミュニケーション力です。
よくよく聞いてみると、文法はぐちゃぐちゃ。
でも、文法がばっちりな我々日本人よりよっぽど、英語圏の人々と
コミュニケーションが取れているのです。
「英語」が勉強のツールである日本人と、コミュニケーションのツールと
考えている人々との違いかもしれませんね。
さて、前置きが長くなりましたが、先日、ある高校の英語キャンプで行われた
「インプロ・シンキング」授業をご紹介したいと思います。
グローバルな人材育成を目指しているこの学校。
「英語」を使える子ども達に育てる為、表現教育の一環で、
インプロを取り入れてくれました。
授業の流れを大まかに言うと、
・自分から積極的に関わること
・発信受信のキャッチボール
・場の状況を瞬時にキャッチして、自らの行動を判断すること
・受け入れて、自分の意志を表現し伝えること
・協力して、新しい変化を創造すること
を行っていきました。
ちなみに、英語ではなく、敢えて日本語での授業です。
なぜなら、まずは、他言語を使いこなす資質
「コミュニケーション力」を育てる為です。
そして、実際に、初めてインプロを体験した高校1年生達でしたが、
実施前と実施後で明らかに「関わる力」「意欲」が違っていました。
彼らから今後に繋がる素晴らしい振り返りの言葉を
聞くことができましたので、一部をご紹介しましょう。
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・お互い考えていることが違うのだから、積極的に大きく動いて、
伝え合うことが大切だと思った。
・自分から発信しないと何も始まらないと思った。でもそれだけじゃダメ。
相手から受け取ったら返さないとコミュニケーションは成立しない。
これからは話すだけじゃなくて聞くことも大事にしたい。
・声とか表情とか動きとか、大きく表現するって楽しいし、
意思も伝えやすくなったから大きく出すって大事なことなんだと思った。
・言葉を使わないゲームで、しゃべれなくなるとすごくアタフタした。
普段どれだけ言葉に頼りすぎているかということを感じた。
・受け取ってから、そこからの自分の意見をはっきりと持って伝える事が大事。
・たとえ思ったことと違うことが起こっても、やってみたら楽しいんだと思えた。
・インプロだから結末がどうなるかわからなかったけど、自分が提案したこと
を、皆が一緒にやってくれるのがすごく嬉しかった。イエスアンドを大切にしたい。
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2020年東京オリンピック開催に向け、これから益々、
外国語習得を求められる社会になっていくことでしょう。
言語を使いこなす為に、欠かせないこと。
それは、まずは「伝えたい」「受け取りたい」意欲から始まるのではないでしょ
うか。