インプロジャパンでは、2007年6月にキッズクラスを開講し、この夏、9年目を迎えました。
2人の兄妹から始まったこのクラスも、お蔭様で、レギュラー化し、
多くのお子さま達が継続して通ってくれています。


そして、昨年からは、そのキッズクラスに通っていたメンバー達が、
「中学生になってもやりたい!」と言ってくれ、新しく中学生クラスがスタートいたしました。


そんな彼らに、今年の6月、ある大きなイベントに出演する機会が訪れました。
それは、「インプロ甲子園」。

ケーブルテレビのJ:COM神奈川主催で行われた、中高生向けのインプロの大会です。


芸能活動をしている子達やパフォーマンス専攻の高校に通う高校生達が集まる中での出演。

小学生の頃から、インプロでは「友達と自由に遊ぶ」という楽しさを最優先に味わってきた彼らにとって、
プロのタレント達に混じって、劇場でお客様の前で演じる「エンターテイメント」の世界に飛び込むということは、
大きな挑戦でもありました。

本番は、どのチームもそれぞれの持ち味を活かし合い、最高のチームばかり。
いずれが優勝してもおかしくないほどでしたが、そんな中、見事、彼らが優勝しました。

演技のプロではありませんが、インプロを全身で楽しみ、お互いを信じ合い、
一緒にイエスアンドして創り上げるクリエイティブな物語は、初めて観るお客様達をも虜にし、
素晴らしいエンターテイメントでした。


彼らが自分達で付けたチーム名、「Free Wave」。
中学で習った英語を駆使して、自分達らしさを探した時、そこにこの名前が誕生しました。

~ fresh,ff(フォルティシモ),fantasy,fast,fun ~
この想いを込めた「Free Wave」は、まさに、想像という大きな波に乗って、自由に物語を創造し続けました。

この中3男子1名、中2女子4名、合計5名で構成された「free wave」。
「インプロ甲子園」に向けての2カ月の稽古と本番を通じて、彼らは大人が驚くほどに、
内面的な成長を見せてくれました。


・課題発見能力
・前向きに捉える姿勢
・集中力
・周りの意見を聞く力
・決断力
・リーダーシップ
・積極性


などなど。数え上げたらキリがないほどです。
彼女達の姿勢から、表現教育がもたらす力を改めて感じました。


先日の「中学生クラス」に、メンバーのうちの3名が訪れていたので、
クラス後に、「インプロ甲子園」の感想と彼女達が考える「インプロ」について、聞いてみました。

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Q.まずは「インプロ甲子園」を終えての感想を聞かせてください。


M:優勝できて、すごく嬉しかった。
それに、稽古を通して、今まで一緒にインプロやってきた仲間達と更に仲良くなれたと思う。


インプロって、世界を救うね!


R:「インプロ」を見直した。
大会に出てみて、インプロってこんなに人を感動させることができるんだと思って。
稽古の始めの頃は、自信がなくてイヤになりそうだった時もあったけど、「ちりも積もれば山となる」っていうか、
努力が形になって、自信が持てるようになったし、勉強とかも何でも目標に向かって努力すれば、
大丈夫なんだと思えるようになった。

皆で一生懸命やったから、感動もできたんだと思う。


A:「インプロ甲子園」は、みんなのアイデアを見逃したくなかったので、稽古の時とかも、
一緒にやるメンバーのことをよく観察して、皆のことを知ろうと思った。そしたら、安心できた。

本番も、周りをよく見ることができたし、よく聞けて集中できたと思う。


Q.Mちゃんに質問です。
「インプロが世界を救う」と思うのはどうして?


M:イエスアンドしていれば、争いにならない。


Q:Mちゃんにとって、どういうことが「イエスアンドする」ということなの?


M:誰かが何かをしていたら、手伝う。
人の行動を受け止めるってことがイエスアンドするってこと。


あと、違う可能性を見つけるってこと。


例えば、「銃」があったら、それが争いの道具として見るのではなくて、
ポンポン食べ物を生み出す道具だって思ったら面白くなるし、
世界の武器も人を幸せにする面白いものに変えることができる。

前に、お化けが出てくるお話がインプロで創ったことがあって、
「お化け」って怖いものだけど、創っているうちに、それは「初恋の人」ってことになって、
とてもセンチメンタルなお話になった。

「苦手な人」と思っていても、見方を変えれば、いい面が見えてくる。

皆がそういう気持ちでいれば、争いは起きないよ。

だから、「インプロは世界を救う!」


Q:なるほど~。2人はインプロってどんなものだと思う?


R:インプロは、基本的な人との接し方を教えてくれる。
昔は、初対面の人と話すことに抵抗があったけど、インプロやってから勇気が出て、話しかけられるようになった。

それに、インプロって、生活の中で使える。
ポジティブで笑いに溢れているから、先のことに対して、前向きな気持ちになれる。

今って、大人でも子どもでもネガティブな人が多いけど、インプロやれば、皆ポジティブになれるし、
国も栄えるんじゃないかな。


A:インプロは、人と交流するところ。
繋がりやすさを創れる場所だって思う。


あと、人のことを知ることができる。
どう出てくるかわからない人ほど、楽しい。

普段、あまりしゃべらない人とか感情を見せない人とか、インプロやってもらいたい。
やりながら、その人が見えてくるから。


Q:3人とも、本当にインプロが大好きだね。


今回の「インプロ甲子園」でもそうだけど、小学生の頃から「インプロ」している皆を見てきて、
皆の成長を見るたびに、大きな喜びをもらっています。

自分では、どんなところが成長したなと思う?


M:人見知りがなくなった。

あと、苦手意識がなくなった。
さっきも言ったけど、いやだと思っていた人に対しても、その人のいい面を見つけるように頑張るようになったし、
だから視野が広がったと思う。

A&R:あと、強がらなくなったね(笑)
素直になった!


A:私はインプロの好きなところは、目標や課題を持てること。
それが楽しくて、続けているけど、インプロ甲子園では、毎回、自分の課題に取り組むことができたことで、
インプロのスキルが成長したと思う。

自分の変化については、まだよくわかんない。
でも、自分が周りからの評価を気にしてるってことに気づけた。


Q:中学生で、自分でそういうことに気づいているのは、スゴイことだね。
今回の稽古と本番を通じて、Aちゃんが自分でやりたいと思っていることを見せてくれた時、とてもイキイキしていて、素晴らしかったよね。
これからも、そんな瞬間を楽しみにしているね。

Rちゃんは?


R:私は、忍耐力や自制ができるようになった気がする。
感情が豊かに表現できるようになって、
ストレス解消にもなっているのかな~。


あ、インプロやってて、発想力が上がったし、それに、インプロの中で、パッと生まれた言葉がその後も、
頭に残っていて、国語の力もついてる気がする。

Q:これからも、インプロでたくさん挑戦して、どんどん進化していってね。
では、最後に、これからインプロでどんなことをしたいか教えてください。


R:インプロで、普通の「演劇」とはちょっと違う演劇を観客に見せたい。


Q:Rちゃんが思うその違いってなぁに?


R:インプロは、自分の意志でお話ができる。それが普通の演劇と違うところ。
その面白さを演劇で見せられるようになりたい。


A:私は、色んな人とインプロをやって、もっともっとうまくなりたい。
課題をどんどん見つけて、挑戦していきたい。


M:インプロ仲間達とこれからもずっーとずっーと一緒にインプロをやりたい!