2023年11月20日
池上奈生美コラム〜「今を感じる」〜
「今を感じる」って本当に大切ですよね。
でも、「今を感じる」ことって難しいんだなぁと、つくづく思います。
例えば何かを買いにお店に向かって歩いていたとします。
自然と、「お店に行ったら何を買おうかなぁ」とか
「これを買ったら何を作ろうかなぁ」とか考えながら歩いています。
ですので、気づくと自分が通った道に何があったのか、目の前にどんな人がいたのか、
どんな変化があったのか、どんな匂いがしたのか、と言うことに気づいていません。
でも「今を感じる」ということは、目の前に今誰がいるのか、
何を自分が見てるのか、何を聞いているのか、どんな匂いを嗅いでいるのか、それを味わうことですよね。
同じことは、コミュニケーションの中でもよくあります。
目の前の人と会話をしながら、
「この方はきっとこれを言いたいんだ、だから先月の出来事のことを話そう。」
など、目の前で会話をしつつも、頭の中でその先のシミュレーションや昔のことを思い出したりしてしまう。
その結果、、相手が伝えたいことを受け取り切れない、、
インプロのパフォーマーたちは、その「今」にとても敏感です。
タイトルを言われたその瞬間から、「今」が始まるので、
それまで先のことを考え不安を感じたり、こんなタイトルだったらどうしようとか、
こんな話をすればいいのかなぁと、自分の中で勝手にストーリーを作ってしまうことはありません。
来月の15日〜17日にインプロミニフェスティバルがあります。
現在インプロジャパンのYouTubeチャンネルでは、
出演者全員が「1分インプロ」にチャレンジしています。
是非、ご覧になってください。
裏話を言いますと、全員、その場で
「1分間インプロをしてください。残り30秒と10秒になったら合図をします。
では、タイトルは〇〇です。3、2、1スタート」で始まっています。
これ以上の打ち合わせは一切していません。
当然、撮り直しも、編集もしていません。
当たり前のことではありますが、
「何をやればいいんですか?」と聞く人はいません。
ほとんどのメンバーが、1人でカメラの前でインプロをするのは初めてですし、
芸人やタレントでもありません。
目の前のことに素直に飛び込み、「今を感じる」。
ただ、それだけです。
とはいえ、インプロはじめた頃は、みんな自己紹介ですら緊張していました。
声が小さくて聞こえなかったり、下を向いていたり、
とても人前で演じる人には見えないメンバーばかりです。
でも、インプロと出会い、その魅力に取りつかれていくうちに
「恥ずかしい」とか「失敗したくない」という思いがどんどんなくなってきたようです。
ただただインプロが楽しい。
つまり「今」を感じる、生きることの快感を味わいたいので、
「あんな思いはしたくない」という過去への後悔も
「失敗したらどうしよう?」という未来への不安もありません。
そう、インプロのパフォーマーは「今を生きる達人」です。
過去にとらわれあり、未来に不安を感じたりする無駄なことはしません。
そのエネルギーをすべて「今」に注ぎ、
「今」に託された可能性を探求し続けています。
舞台の上で、目の前の人を見て、聞いて、「今を感じる」。
だからこそ生まれる、「今を積み重ねていく創造」
是非、その姿を劇場でご覧になってみてください。
*池上奈生美のTwitter、Instagramへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
でも、「今を感じる」ことって難しいんだなぁと、つくづく思います。
例えば何かを買いにお店に向かって歩いていたとします。
自然と、「お店に行ったら何を買おうかなぁ」とか
「これを買ったら何を作ろうかなぁ」とか考えながら歩いています。
ですので、気づくと自分が通った道に何があったのか、目の前にどんな人がいたのか、
どんな変化があったのか、どんな匂いがしたのか、と言うことに気づいていません。
でも「今を感じる」ということは、目の前に今誰がいるのか、
何を自分が見てるのか、何を聞いているのか、どんな匂いを嗅いでいるのか、それを味わうことですよね。
同じことは、コミュニケーションの中でもよくあります。
目の前の人と会話をしながら、
「この方はきっとこれを言いたいんだ、だから先月の出来事のことを話そう。」
など、目の前で会話をしつつも、頭の中でその先のシミュレーションや昔のことを思い出したりしてしまう。
その結果、、相手が伝えたいことを受け取り切れない、、
インプロのパフォーマーたちは、その「今」にとても敏感です。
タイトルを言われたその瞬間から、「今」が始まるので、
それまで先のことを考え不安を感じたり、こんなタイトルだったらどうしようとか、
こんな話をすればいいのかなぁと、自分の中で勝手にストーリーを作ってしまうことはありません。
来月の15日〜17日にインプロミニフェスティバルがあります。
現在インプロジャパンのYouTubeチャンネルでは、
出演者全員が「1分インプロ」にチャレンジしています。
是非、ご覧になってください。
裏話を言いますと、全員、その場で
「1分間インプロをしてください。残り30秒と10秒になったら合図をします。
では、タイトルは〇〇です。3、2、1スタート」で始まっています。
これ以上の打ち合わせは一切していません。
当然、撮り直しも、編集もしていません。
当たり前のことではありますが、
「何をやればいいんですか?」と聞く人はいません。
ほとんどのメンバーが、1人でカメラの前でインプロをするのは初めてですし、
芸人やタレントでもありません。
目の前のことに素直に飛び込み、「今を感じる」。
ただ、それだけです。
とはいえ、インプロはじめた頃は、みんな自己紹介ですら緊張していました。
声が小さくて聞こえなかったり、下を向いていたり、
とても人前で演じる人には見えないメンバーばかりです。
でも、インプロと出会い、その魅力に取りつかれていくうちに
「恥ずかしい」とか「失敗したくない」という思いがどんどんなくなってきたようです。
ただただインプロが楽しい。
つまり「今」を感じる、生きることの快感を味わいたいので、
「あんな思いはしたくない」という過去への後悔も
「失敗したらどうしよう?」という未来への不安もありません。
そう、インプロのパフォーマーは「今を生きる達人」です。
過去にとらわれあり、未来に不安を感じたりする無駄なことはしません。
そのエネルギーをすべて「今」に注ぎ、
「今」に託された可能性を探求し続けています。
舞台の上で、目の前の人を見て、聞いて、「今を感じる」。
だからこそ生まれる、「今を積み重ねていく創造」
是非、その姿を劇場でご覧になってみてください。
*池上奈生美のTwitter、Instagramへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
improjapan at 15:09|この記事のURL
2023年10月01日
〜創立22周年・ご挨拶〜 池上奈生美(インプロジャパン代表取締役)
本日インプロジャパンは22周年を迎えることになりました。
これもひとえに皆様方の厚いご支援と温かいYESANDの賜でございます。
心よりの感謝を申し上げます。
22歳、大学を卒業する年になりました。
ようやく社会人です。
これからも、気を引き締めて精進いたします。
9月2学期に入り、小学校での授業も増えてきました。
小学生との時間は、インプロジャパンのスタッフもみんな子どもに戻ります。
むしろ、子ども以上に楽しみます。
私たち自身が楽しいのももちろんですが、
想像すること、表現すること、楽しむこと、その見本になりたいからです。
「想像したい」「表現したい」「楽しみたい」
それを引き出すためには、
まず大人の私たちが、殻を破って「こんなことしてみたい!」を
実践することが大事だと思います。
バーチャルな世界、ゲームがどんどん進化していき、
それはとても素晴らしく、今後も発展し、より私たちの生活が豊かになることでしょう。
ただ、その中にある「想像する」「表現する」「楽しむ」はすべて受け身の世界であり、
用意された数多い選択肢から選び、物語も準備されています。
インプロは、この3つが全て自発的に行われていき、選択肢は無限で自由、
物語はいつもオンリーワンです。
常に「自分がしたいこと」の選択であり、結果になります。
先日の小学校で授業では、オリジナルのモンスターカードを配り、
そのモンスターと一緒に架空の島を探検しました。
探検をするたびに、モンスターには様々な能力がついていきます。
探検のあとは、その能力がついたモンスターと、即興のお芝居です。
お芝居の中には、おばけ、妖精、海、熊、洞窟、城など、いろいろ出現しました。
場所は体育館ですので、何もありません。
しかし、子どもたちにはそれが見えているのです。
「モンスターと冒険」は、ゲームでもよくある設定で、
子どもたちにとっては慣れている世界です。
しかし、それをバーチャルではなく、想像を働かせながら、リアルに存在する。
そう、受け身ではなく、自分たちが見たい世界を自ら見て、心を動かし、更に想像していくのです。
すると、自然と
「自分がしたいことに気づく」
「自分でどうしたらいいか考える」
「自分から友達に働きかける」
「自分から挑戦する」
と、自発的に行動していきます。
たった2時間の中で変化していく姿にいつも私たちが感動しています。
これからも、子どもたちのそんな力を引き出すお手伝いをし、
私たち自身も、その世界を生み出していきます。
フランスの小説家ジュール・ヴェルヌが言うように
「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」
のであれば、想像こそ、私たちの純粋で自発的な願いでありたいと思うのです。
また1年どんな世界が生まれるかわかりませんが、
まずは、「こんな世界にしたい!」を発信し、
「想像する」「表現する」「楽しむ」のプロフェッショナルでいたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
インプロジャパン代表 池上奈生美
これもひとえに皆様方の厚いご支援と温かいYESANDの賜でございます。
心よりの感謝を申し上げます。
22歳、大学を卒業する年になりました。
ようやく社会人です。
これからも、気を引き締めて精進いたします。
9月2学期に入り、小学校での授業も増えてきました。
小学生との時間は、インプロジャパンのスタッフもみんな子どもに戻ります。
むしろ、子ども以上に楽しみます。
私たち自身が楽しいのももちろんですが、
想像すること、表現すること、楽しむこと、その見本になりたいからです。
「想像したい」「表現したい」「楽しみたい」
それを引き出すためには、
まず大人の私たちが、殻を破って「こんなことしてみたい!」を
実践することが大事だと思います。
バーチャルな世界、ゲームがどんどん進化していき、
それはとても素晴らしく、今後も発展し、より私たちの生活が豊かになることでしょう。
ただ、その中にある「想像する」「表現する」「楽しむ」はすべて受け身の世界であり、
用意された数多い選択肢から選び、物語も準備されています。
インプロは、この3つが全て自発的に行われていき、選択肢は無限で自由、
物語はいつもオンリーワンです。
常に「自分がしたいこと」の選択であり、結果になります。
先日の小学校で授業では、オリジナルのモンスターカードを配り、
そのモンスターと一緒に架空の島を探検しました。
探検をするたびに、モンスターには様々な能力がついていきます。
探検のあとは、その能力がついたモンスターと、即興のお芝居です。
お芝居の中には、おばけ、妖精、海、熊、洞窟、城など、いろいろ出現しました。
場所は体育館ですので、何もありません。
しかし、子どもたちにはそれが見えているのです。
「モンスターと冒険」は、ゲームでもよくある設定で、
子どもたちにとっては慣れている世界です。
しかし、それをバーチャルではなく、想像を働かせながら、リアルに存在する。
そう、受け身ではなく、自分たちが見たい世界を自ら見て、心を動かし、更に想像していくのです。
すると、自然と
「自分がしたいことに気づく」
「自分でどうしたらいいか考える」
「自分から友達に働きかける」
「自分から挑戦する」
と、自発的に行動していきます。
たった2時間の中で変化していく姿にいつも私たちが感動しています。
これからも、子どもたちのそんな力を引き出すお手伝いをし、
私たち自身も、その世界を生み出していきます。
フランスの小説家ジュール・ヴェルヌが言うように
「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」
のであれば、想像こそ、私たちの純粋で自発的な願いでありたいと思うのです。
また1年どんな世界が生まれるかわかりませんが、
まずは、「こんな世界にしたい!」を発信し、
「想像する」「表現する」「楽しむ」のプロフェッショナルでいたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
インプロジャパン代表 池上奈生美
2023年09月21日
池上奈生美コラム〜「マニラインプロフェスティバルに出演しました」〜
4年ぶりの海外公演でした。
しかも、私にとっては、初のフィリピンでのアジアフェスティバル。
実は、2年前にオンラインで参加していたのですが、
その時に、画面越しからもみなさんの雰囲気の良さが伝わり、
いつか直接お会いしたいと思っていたので、本当に楽しみにしていました。
*その様子はこちらでご覧になれます。
https://youtu.be/GNLaALXRi7g
そして、実際に観てみるとアジアのインプロのレベルの高さに驚きました。
欧米に比べて歴史は浅いですが、確かな演技、チーム力、センスの良さ、
どれも感動しました。
私は、20年以上定期的に海外公演をしており、
最初の頃は、観客に伝わることを優先に英語で演じていました。
しかし、いつしか
「自分たちのインプロをそのまま伝えたい」と思うようになり、
チームで出演するときは、できる限り日本語で演じるようになり、
今回も初めから日本語で演じると伝えました。
逆に考えると、海外のチームが日本にきて、
オリジナルのスタイルを上演するのであれば、
わざわざ日本語で演じてもらうより、母国語でのパフォーマンスを見たいと、
私自身も思っています。
事実、事前に「日本語でのインプロを楽しみにしています」と
韓国の観客からメールもいただきました。
とはいえ、初めてのアジアフェス。
どれくらいの方が理解してくださるのか、不安はありましたので、
最小限の英語を使い、フォーマットやだいたいの流れは伝わるように工夫しました。
しかし、そんな不安はステージに立ったら一瞬も感じませんでした。
私の一言ひと言に観客の皆さんが反応してくれていることを肌で感じたのです。
内容は「女の一生」
私が、消防士の役の女性の生まれてから死ぬまでを演じました。
父親が消防士で、彼女にとっては父親はヒーロー、友達にもいつも自慢しているほど大好きな存在でした。
しかし、ある日火事の現場で亡くなってしまうのでした。
それから、彼女は「父親のようになりたい」と、消防士の道を進み、
勲章をもらうほどになったのですが、彼女の中ではずっと父親は越えられい存在であり、
いつか、父親に褒めてもらいたいという思いでした。
ついに命が果てるとき、私は客席に向かって「お父さんが呼んでいる」と言いました。
その瞬間、「あ〜〜、、」という、悲しみの声が聞こえたのです。
観客の皆さんが、「すべて理解してくれている。」ことを感じ、
舞台を降りると、多くのすすり泣く声が聞こえました。
終わってからは、
「映画みたいだった」
「全部理解できた」
「気づいたら泣いていた」
と、うれしいお声をいただきました。
中には、日本語がわかる友人に通訳しもらっていたけど、
途中からもう通訳なくてもわかるので、いらないと言ったんだ」と
いうお声も。
長年の友人である、アメリカのシカゴインプロフェスティバルのプロデューサー、ジョナサンピット氏も観てくれて、
一緒に私たちのショーを観てくれた彼の生徒さんに、
「ほら、分かるだろ、言葉じゃないんだ、心、感情なんだよ」と言っていました。
私たちのパフォーマンスが素晴らしかったとは思っていません。
むしろ、理解しようとする観客の皆さんの感受性、
演じている私たちに寄り添い続けた感性のすばらしさに胸を打たれました。
そのおかげで、私たちらしいインプロ、
私たちが長年創り上げてきたフォーマットをそのままお届けすることができたのです。
あらためて、インプロは
「その瞬間に生まれる人間ドラマ」であると感じました。
今回のおかげで、ありがたくも
シンガポール、韓国、香港など多くのアジアのチームから
「是非、来てほしい」とお声をいただきました。
不安な世界情勢が続いていますが、
インプロでつながれる幸せ、国境を越えたイエスアンドに感動を覚えたフェスティバルでした。
*池上奈生美のTwitter、Instagramへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
しかも、私にとっては、初のフィリピンでのアジアフェスティバル。
実は、2年前にオンラインで参加していたのですが、
その時に、画面越しからもみなさんの雰囲気の良さが伝わり、
いつか直接お会いしたいと思っていたので、本当に楽しみにしていました。
*その様子はこちらでご覧になれます。
https://youtu.be/GNLaALXRi7g
そして、実際に観てみるとアジアのインプロのレベルの高さに驚きました。
欧米に比べて歴史は浅いですが、確かな演技、チーム力、センスの良さ、
どれも感動しました。
私は、20年以上定期的に海外公演をしており、
最初の頃は、観客に伝わることを優先に英語で演じていました。
しかし、いつしか
「自分たちのインプロをそのまま伝えたい」と思うようになり、
チームで出演するときは、できる限り日本語で演じるようになり、
今回も初めから日本語で演じると伝えました。
逆に考えると、海外のチームが日本にきて、
オリジナルのスタイルを上演するのであれば、
わざわざ日本語で演じてもらうより、母国語でのパフォーマンスを見たいと、
私自身も思っています。
事実、事前に「日本語でのインプロを楽しみにしています」と
韓国の観客からメールもいただきました。
とはいえ、初めてのアジアフェス。
どれくらいの方が理解してくださるのか、不安はありましたので、
最小限の英語を使い、フォーマットやだいたいの流れは伝わるように工夫しました。
しかし、そんな不安はステージに立ったら一瞬も感じませんでした。
私の一言ひと言に観客の皆さんが反応してくれていることを肌で感じたのです。
内容は「女の一生」
私が、消防士の役の女性の生まれてから死ぬまでを演じました。
父親が消防士で、彼女にとっては父親はヒーロー、友達にもいつも自慢しているほど大好きな存在でした。
しかし、ある日火事の現場で亡くなってしまうのでした。
それから、彼女は「父親のようになりたい」と、消防士の道を進み、
勲章をもらうほどになったのですが、彼女の中ではずっと父親は越えられい存在であり、
いつか、父親に褒めてもらいたいという思いでした。
ついに命が果てるとき、私は客席に向かって「お父さんが呼んでいる」と言いました。
その瞬間、「あ〜〜、、」という、悲しみの声が聞こえたのです。
観客の皆さんが、「すべて理解してくれている。」ことを感じ、
舞台を降りると、多くのすすり泣く声が聞こえました。
終わってからは、
「映画みたいだった」
「全部理解できた」
「気づいたら泣いていた」
と、うれしいお声をいただきました。
中には、日本語がわかる友人に通訳しもらっていたけど、
途中からもう通訳なくてもわかるので、いらないと言ったんだ」と
いうお声も。
長年の友人である、アメリカのシカゴインプロフェスティバルのプロデューサー、ジョナサンピット氏も観てくれて、
一緒に私たちのショーを観てくれた彼の生徒さんに、
「ほら、分かるだろ、言葉じゃないんだ、心、感情なんだよ」と言っていました。
私たちのパフォーマンスが素晴らしかったとは思っていません。
むしろ、理解しようとする観客の皆さんの感受性、
演じている私たちに寄り添い続けた感性のすばらしさに胸を打たれました。
そのおかげで、私たちらしいインプロ、
私たちが長年創り上げてきたフォーマットをそのままお届けすることができたのです。
あらためて、インプロは
「その瞬間に生まれる人間ドラマ」であると感じました。
今回のおかげで、ありがたくも
シンガポール、韓国、香港など多くのアジアのチームから
「是非、来てほしい」とお声をいただきました。
不安な世界情勢が続いていますが、
インプロでつながれる幸せ、国境を越えたイエスアンドに感動を覚えたフェスティバルでした。
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アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
2023年08月18日
池上奈生美コラム〜 インプロで「みんなで分かりあう」 〜
インプロのいいところを数えだしたらキリがないのですが、
その1つに、何が生まれるのか「みんなが分からない」があると思います。
「分からない」って、時に恥ずかしかったりしませんか?
「いまさら聞けない」とか、
「知ってて当たり前」とか、
そして、なんとなく知っている振りをしちゃうこと、、、、
私はよくあります。
でも、勇気を持って聞いてみると、
意外と同じように分かっていない人は多かったりします。
インプロは、「みんなが分からない」が大前提なので、
「分かって当たり前」という関わり方がなく、
お互いに「分かる」「分からない」に繊細になります。
「分からない」→「関わらない」
「分かったつもり」→「ごまかす」
ではなく、
「分からない」→「分かろうとする」「分かってもらおうとする」
→「分かりあう」につながっていくのです。
だって、分からなくて関わらなかったり、分かったつもりでごまかしていたら、
その後のシーンを壊してしまうかもしれませんし、
何より、自分がずっと不安なままになってしまいます。
また、そんなメンバーがいないように伝え合うことも大切で、
自然とチームで「分かる」を共有し、足並みをそろえています。
私は、外国人とインプロをする機会がよくあります。
もうほとんどが「分からない」の世界です。
ドイツでの公演では、タイトルすらわからず、言語も様々だったので、
分かっていることのほうが少なかったです。
でも、だからこそお互いに伝えあう思いやりにあふれていました。
そして、「分かってること」をつなげていきます。
ある意味、みんなで「誰かが分からない状況を作らない」のです。
どんなに仲が良くても、どんな人も絶対に同じ考え方になるはずもなく、
だからこそ生まれる無限の物語があるのに、どこかで、
仲間も私と同じことを考えていると、錯覚してしまうことがありますが、
その錯覚に気づき、「違いを分かりあう」楽しさをインプロは教えてくれます。
来月、メンバーと一緒にフィリピンのフェスティバルに参加してきます。
また、「分からない」から始まる世界を楽しんできます。
*池上奈生美のTwitter、Instagramへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
その1つに、何が生まれるのか「みんなが分からない」があると思います。
「分からない」って、時に恥ずかしかったりしませんか?
「いまさら聞けない」とか、
「知ってて当たり前」とか、
そして、なんとなく知っている振りをしちゃうこと、、、、
私はよくあります。
でも、勇気を持って聞いてみると、
意外と同じように分かっていない人は多かったりします。
インプロは、「みんなが分からない」が大前提なので、
「分かって当たり前」という関わり方がなく、
お互いに「分かる」「分からない」に繊細になります。
「分からない」→「関わらない」
「分かったつもり」→「ごまかす」
ではなく、
「分からない」→「分かろうとする」「分かってもらおうとする」
→「分かりあう」につながっていくのです。
だって、分からなくて関わらなかったり、分かったつもりでごまかしていたら、
その後のシーンを壊してしまうかもしれませんし、
何より、自分がずっと不安なままになってしまいます。
また、そんなメンバーがいないように伝え合うことも大切で、
自然とチームで「分かる」を共有し、足並みをそろえています。
私は、外国人とインプロをする機会がよくあります。
もうほとんどが「分からない」の世界です。
ドイツでの公演では、タイトルすらわからず、言語も様々だったので、
分かっていることのほうが少なかったです。
でも、だからこそお互いに伝えあう思いやりにあふれていました。
そして、「分かってること」をつなげていきます。
ある意味、みんなで「誰かが分からない状況を作らない」のです。
どんなに仲が良くても、どんな人も絶対に同じ考え方になるはずもなく、
だからこそ生まれる無限の物語があるのに、どこかで、
仲間も私と同じことを考えていると、錯覚してしまうことがありますが、
その錯覚に気づき、「違いを分かりあう」楽しさをインプロは教えてくれます。
来月、メンバーと一緒にフィリピンのフェスティバルに参加してきます。
また、「分からない」から始まる世界を楽しんできます。
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アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
2023年07月18日
池上奈生美コラム〜「興味関心を生み出す想像力」 〜
想像力は、コミュニケーションにとって、とても重要ですよね。
そして、この想像力を思考につなげるか、感覚、感情につなげるかは大きな違いがあります。
大抵は、思考につなげています。
たとえば、
「今度の日曜日、私の別荘に行かない?
海の近くでオーシャンビュー、木でできたロッジで、塩の香りがしていて、
とても気持ち良いよ。」
こう、友人があなたを誘ったとします。
あなたは、この別荘をどう想像しましたか?
頭の中で、SNSなどのどこかで見た光景や、
過去の知識から友人のその言葉に近いイメージを写真のように想像する方がほとんどだと思います。
でも、こうすると、その別荘に対しての感情も自分の知識、経験から生まれたものになります。
そうではなくて、友人が語ったその別荘の中に「今自分がいる」と想像してみてください。
今までの別荘の概念を捨てて、言われるがままに、
目の前に海が見える窓、木のぬくもりに包まれた空間、塩の香りがしている。
その中に「今自分がいる」と想像するのです。
そうすると、友人が言った言葉の向こうにあるものが見え、
そこに対する新しい興味関心の想いが芽生えてきます。
このように、想像力を思考に繋げるのではなく、
感覚に繋げることで、新しい心の動きが生まれるのです。
この感覚を使う想像力は、インプロの公演では欠かせません。
インプロの公演は、大道具や小道具を事前にいくつか用意しておくことはありますが、
実際に使う物は限られています。
当たり前ですよね、内容は一切決まっていないのですから、事前に用意はできないので。
たまたま用意しておいた小道具を使ったり、布のようなものをいろんな物に見立てて使うことはありますが、
ほとんどの小道具は、役者の想像力です。
その想像力は、頭の中に映像を浮かべるのではなく、
あたかも目の前に実在しているかのように、見る想像力です。
先日、ある企業様での研修では、この「想像力」を鍛えていきました。
「目の前に、あなたあてのプレゼントがあります。それを説明してください。」
というと、ほとんどの方が、目の前を見ず、上の方を向きます。
頭で考えている証拠です。
そうすると、出てくる言葉も、頭で考え、
一つひとつ自分で確認しながら発していくので、その絵の内容もバラバラになっていきます。
でも、「そのプレゼントから目を離さないでください。自分が言ったことを実際に見てください。」と言うと、
自然とプレゼントが浮かび上がってくるかのようにすらすらと言葉が出てきて、
具体的に心に残っていきます。
しかも、感情から生み出しているので、そのプレゼントに対して、
興味関心が生まれていき、気がつくとそれを使っている方もいます。
日常の会話でも、自分の頭の中だけど想像し理解しようとすると、
その話題に対して、お互いの意見が生まれ、対立になってしまうことがあります。
でも、実際にその場を想像し、2人の間のスクリーンに投影しているかのように感じると、
興味関心が増え、自然と相手の方の言葉の奥が伝わり共感していくことでしょう。
ただ、この感覚は、日常では、かなり意識しないと難しいかもしれません。
日常生活では、思考で想像することの方が圧倒的に多いので、
感覚で想像することは、最初は少し疲れるかもしれませんが、
この感覚を持つことによって「考えずに感じる」
「心が次を導いてくれる」事につながっていきます。
インプロのシーンに終わりがないのは、
この想像力によってパフォーマーたちの興味関心が無限に続いていくからなのです。
過去の固定概念に縛られないイノベーションを起こすヒントが、ここにあるのではないでしょうか?
この夏、行ける場所は限られていますが、私もこの想像力を使って、
いろんな世界を楽しみたいと思います。
*池上奈生美のTwitter、Instagramへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
そして、この想像力を思考につなげるか、感覚、感情につなげるかは大きな違いがあります。
大抵は、思考につなげています。
たとえば、
「今度の日曜日、私の別荘に行かない?
海の近くでオーシャンビュー、木でできたロッジで、塩の香りがしていて、
とても気持ち良いよ。」
こう、友人があなたを誘ったとします。
あなたは、この別荘をどう想像しましたか?
頭の中で、SNSなどのどこかで見た光景や、
過去の知識から友人のその言葉に近いイメージを写真のように想像する方がほとんどだと思います。
でも、こうすると、その別荘に対しての感情も自分の知識、経験から生まれたものになります。
そうではなくて、友人が語ったその別荘の中に「今自分がいる」と想像してみてください。
今までの別荘の概念を捨てて、言われるがままに、
目の前に海が見える窓、木のぬくもりに包まれた空間、塩の香りがしている。
その中に「今自分がいる」と想像するのです。
そうすると、友人が言った言葉の向こうにあるものが見え、
そこに対する新しい興味関心の想いが芽生えてきます。
このように、想像力を思考に繋げるのではなく、
感覚に繋げることで、新しい心の動きが生まれるのです。
この感覚を使う想像力は、インプロの公演では欠かせません。
インプロの公演は、大道具や小道具を事前にいくつか用意しておくことはありますが、
実際に使う物は限られています。
当たり前ですよね、内容は一切決まっていないのですから、事前に用意はできないので。
たまたま用意しておいた小道具を使ったり、布のようなものをいろんな物に見立てて使うことはありますが、
ほとんどの小道具は、役者の想像力です。
その想像力は、頭の中に映像を浮かべるのではなく、
あたかも目の前に実在しているかのように、見る想像力です。
先日、ある企業様での研修では、この「想像力」を鍛えていきました。
「目の前に、あなたあてのプレゼントがあります。それを説明してください。」
というと、ほとんどの方が、目の前を見ず、上の方を向きます。
頭で考えている証拠です。
そうすると、出てくる言葉も、頭で考え、
一つひとつ自分で確認しながら発していくので、その絵の内容もバラバラになっていきます。
でも、「そのプレゼントから目を離さないでください。自分が言ったことを実際に見てください。」と言うと、
自然とプレゼントが浮かび上がってくるかのようにすらすらと言葉が出てきて、
具体的に心に残っていきます。
しかも、感情から生み出しているので、そのプレゼントに対して、
興味関心が生まれていき、気がつくとそれを使っている方もいます。
日常の会話でも、自分の頭の中だけど想像し理解しようとすると、
その話題に対して、お互いの意見が生まれ、対立になってしまうことがあります。
でも、実際にその場を想像し、2人の間のスクリーンに投影しているかのように感じると、
興味関心が増え、自然と相手の方の言葉の奥が伝わり共感していくことでしょう。
ただ、この感覚は、日常では、かなり意識しないと難しいかもしれません。
日常生活では、思考で想像することの方が圧倒的に多いので、
感覚で想像することは、最初は少し疲れるかもしれませんが、
この感覚を持つことによって「考えずに感じる」
「心が次を導いてくれる」事につながっていきます。
インプロのシーンに終わりがないのは、
この想像力によってパフォーマーたちの興味関心が無限に続いていくからなのです。
過去の固定概念に縛られないイノベーションを起こすヒントが、ここにあるのではないでしょうか?
この夏、行ける場所は限られていますが、私もこの想像力を使って、
いろんな世界を楽しみたいと思います。
*池上奈生美のTwitter、Instagramへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
2023年06月15日
池上奈生美コラム〜「相手の想いを感じ取る営業術」 〜
インプロジャパンでは、営業職向けの研修をさせていただくことが多いのですが、
これまで求められるものは、お客様とのコミュニケーションとして、
積極的に関わるとか、人見知り克服とか、笑顔で元気よく自己アピールするなどでした。
そのため、インプロシンキング研修では、どんな状況でも誰に対しても、
前向きに関わる「Yes and」や、積極的に関わる「Take a risk」が有効でした。
しかし、最近では、より高度なコミュ力を要するご依頼が多く、
「顧客が言葉にしていないニーズに応えられる営業術」や、
「シンパシー営業」など、深い共感力が求められるようになりました。
実はこれこそインプロシンキングが最適なんです。
インプロは目の前の状況、ストーリーからイエスアンドしていくものですが、と、同時に
「目の前の状況が含んでいる可能性を感じ取る」
「目の前の人の1つのオファーからその意図を感じ取る」ことをしています。
シーンの中でも、一瞬の出来事に対して、無数の可能性を感じ取り、
その中から一つを選んでいるのです。
例えば、「この商品は2個セットですか?」
というお客様の質問をに対して、
YESかNOかの返事をするだけではなく、
その瞬間に、お客様が言葉にしない思い
例えば、
・2個セットにしてほしい
・1個だけ買いたい
・3個セットにしてほしい
・別のものとセットにしてほしい。
などの可能性を感じ取ることが大切です。
マニュアルを頼るのであれば、こういう場合
「お客様はどのような組み合わせがよろしいですか?」と、聞くのが正しいことでしょう。
でも一つひとつ全部質問していては、お客様は嫌な気持ちになるかもしれませんし、
お客様自身も「何を求めているかわからない」事も少なくないはずです。
インプロでは、『ノークエスチョン』というゲームがあります。
その名の通り、「質問してはいけない」というゲームです。
もし、質問をしてしまったら、その場から即退場となります。
(ちなみに、もちろんシーンを演じているので、退場するときも演じている役柄として、
理由をつけて、その場から立ち去らなければなりません)
ですので、相手の真意が分からなくても自分から「これかな?」と思うことを決めていくことが必要になります。
例えば、
客「こんにちは、また来たよ!」
のセリフに対して、
店員「いらっしゃいませ。何にしましょうか?」
はアウト
店員「いらっしゃいませ、いつもの刺身用意しますね。」
と、決めていくことが必要になります。
もちろん相手が求めていることと違っている場合もあるでしょう。
でも、それはむしろ相手にとって「そう伝わるんだ」という気づきにもなります。
そして、お互いに自分本位に決めるのではなく、共感力を発揮し、きっとこうではないだろうかと、
と相手に寄り添い発信し、それぞれの理解を受け止めることを繰り返していきます。
そのうちに、お互いが言葉にしていない思いを感じあえるようになっていくのです。
高度で複雑なコミュニケーションが求められている現代こそ、
台本がない世界で共に物語を創り上げるインプロには、
多くのヒントがあると、つくづく感じています。
私ももっといろんな方々とインプロをし、共感力を高めていきたいと思いました。
*池上奈生美のTwitter、Instagramへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
これまで求められるものは、お客様とのコミュニケーションとして、
積極的に関わるとか、人見知り克服とか、笑顔で元気よく自己アピールするなどでした。
そのため、インプロシンキング研修では、どんな状況でも誰に対しても、
前向きに関わる「Yes and」や、積極的に関わる「Take a risk」が有効でした。
しかし、最近では、より高度なコミュ力を要するご依頼が多く、
「顧客が言葉にしていないニーズに応えられる営業術」や、
「シンパシー営業」など、深い共感力が求められるようになりました。
実はこれこそインプロシンキングが最適なんです。
インプロは目の前の状況、ストーリーからイエスアンドしていくものですが、と、同時に
「目の前の状況が含んでいる可能性を感じ取る」
「目の前の人の1つのオファーからその意図を感じ取る」ことをしています。
シーンの中でも、一瞬の出来事に対して、無数の可能性を感じ取り、
その中から一つを選んでいるのです。
例えば、「この商品は2個セットですか?」
というお客様の質問をに対して、
YESかNOかの返事をするだけではなく、
その瞬間に、お客様が言葉にしない思い
例えば、
・2個セットにしてほしい
・1個だけ買いたい
・3個セットにしてほしい
・別のものとセットにしてほしい。
などの可能性を感じ取ることが大切です。
マニュアルを頼るのであれば、こういう場合
「お客様はどのような組み合わせがよろしいですか?」と、聞くのが正しいことでしょう。
でも一つひとつ全部質問していては、お客様は嫌な気持ちになるかもしれませんし、
お客様自身も「何を求めているかわからない」事も少なくないはずです。
インプロでは、『ノークエスチョン』というゲームがあります。
その名の通り、「質問してはいけない」というゲームです。
もし、質問をしてしまったら、その場から即退場となります。
(ちなみに、もちろんシーンを演じているので、退場するときも演じている役柄として、
理由をつけて、その場から立ち去らなければなりません)
ですので、相手の真意が分からなくても自分から「これかな?」と思うことを決めていくことが必要になります。
例えば、
客「こんにちは、また来たよ!」
のセリフに対して、
店員「いらっしゃいませ。何にしましょうか?」
はアウト
店員「いらっしゃいませ、いつもの刺身用意しますね。」
と、決めていくことが必要になります。
もちろん相手が求めていることと違っている場合もあるでしょう。
でも、それはむしろ相手にとって「そう伝わるんだ」という気づきにもなります。
そして、お互いに自分本位に決めるのではなく、共感力を発揮し、きっとこうではないだろうかと、
と相手に寄り添い発信し、それぞれの理解を受け止めることを繰り返していきます。
そのうちに、お互いが言葉にしていない思いを感じあえるようになっていくのです。
高度で複雑なコミュニケーションが求められている現代こそ、
台本がない世界で共に物語を創り上げるインプロには、
多くのヒントがあると、つくづく感じています。
私ももっといろんな方々とインプロをし、共感力を高めていきたいと思いました。
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アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
2023年05月19日
池上奈生美コラム〜「あるがままに受け入れる受信力」 〜
先日キッズクラスがありました。
改めて、子どもたちの発想力のすごさに感動しました。
そして、この日私が感動したのは、アイデアの発信力以上に受信力です。
私が観たシーンは、
ミツバチたちがおいしい蜜を探しに旅に出ます。
しかも、いつものような甘い蜜ではなく、
母の日のため、大人が喜ぶ「苦い蜜」を探していたのです。
苦い味だからきっと焦げている、
焦げているから太陽の近くにあるにちがいない、
とみんなで宇宙まで行き苦い蜜を見つけ、お母さんにプレゼントするというお話でした。
大人の立場で「子どもの発想だから」と思うと、
ただ微笑ましいだけかもしれません。
でも、同じ目線で見て、もし自分と同じ仲間がこういうアイデアを出したら、
「焦げてなくても苦い花はあるだろう」とか、
「太陽の近くまで行ったら、自分たちが焦げてしまう」
と、理屈が先走ったり、
そのうえで、「まぁ、そういうこともあるだろう」
「これはファンタジーの世界だから、そうしておこう」
と、頭の中で整理してから受け入れるかもしれません。
でも、子どもたちはその「整理する」こともなく、
そのまま瞬時に「あるがまま」に受け入れているのです。
キッズクラスではイエスアンドという言葉は教えませんし、
「受け入れて」ということも言いません。
でも、子どもたちはどんな世界もあるがままに受け入れ、
それを面白がる。
これこそ、イエスアンドの見本だと思いました。
私はつい、伝えたい事、やりたい事が先走り、
そのための受信をしてしまうことがあります。
そのため、自分ができない、理解できないことは、
NOになったり、聞こえてこなかったり、
自分の都合がいいように解釈してしまったりすることがあります。
自分が予測する未来や願望を手放し、あるがままに受信することの大切さを感じました。
キッズの話をしましたが、
インプロでは大人でも一見理屈に合わないストーリーが次々に生まれています。
先日は、一定のリズムを守る村の話で、
ある日、その村のリズムの番人が怪我をしてしまいます。
そのせいで村人はリズムを守れなくなるのです。
実は、この村の先祖は馬だったので、リズムを守れなくなった村人たちは、
みんな馬に戻ってしまうというお話でした。
こうして文章にすると、随分奇想天外な話だなぁと思います。
でも、演じているメンバーも見ている私も、そこに違和感を感じた瞬間はありません。
「あ〜、馬から人間になったのね」と、そのまま受け止めていました。
ちなみにこのクラスの平均年齢は、40代前半です。
インプロではこんなに奇想天外な世界でも素直に受け入れられます。
けれども、日常生活ではインプロの100分の1の奇想天外さにも、
驚き、思考がフリーズしてしまいます。
どんな発想も、どんな個性も、
そのまま、あるがままに受け入れ楽しむ心の余裕をもちたいと、キッズから教えてもらいました。
「あるがまま」に受け入れられていない時は、
自分の思い込みや願望が邪魔をしているかもしれません。
「きっとこうに違いない」「こうなってほしい」
でも、そういう気持ちを手放し、あるがままに受け入れた時、
自分の想像を超える世界が必ずあります。
どんな些細な出来事、アイデアも、白か黒に分けられるものではなく、
その中の多くはグレーな未知なる可能性を秘めています。
「あるがまま」に受け入れたとき、そのグレーが輝いてくるのだと思います。
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改めて、子どもたちの発想力のすごさに感動しました。
そして、この日私が感動したのは、アイデアの発信力以上に受信力です。
私が観たシーンは、
ミツバチたちがおいしい蜜を探しに旅に出ます。
しかも、いつものような甘い蜜ではなく、
母の日のため、大人が喜ぶ「苦い蜜」を探していたのです。
苦い味だからきっと焦げている、
焦げているから太陽の近くにあるにちがいない、
とみんなで宇宙まで行き苦い蜜を見つけ、お母さんにプレゼントするというお話でした。
大人の立場で「子どもの発想だから」と思うと、
ただ微笑ましいだけかもしれません。
でも、同じ目線で見て、もし自分と同じ仲間がこういうアイデアを出したら、
「焦げてなくても苦い花はあるだろう」とか、
「太陽の近くまで行ったら、自分たちが焦げてしまう」
と、理屈が先走ったり、
そのうえで、「まぁ、そういうこともあるだろう」
「これはファンタジーの世界だから、そうしておこう」
と、頭の中で整理してから受け入れるかもしれません。
でも、子どもたちはその「整理する」こともなく、
そのまま瞬時に「あるがまま」に受け入れているのです。
キッズクラスではイエスアンドという言葉は教えませんし、
「受け入れて」ということも言いません。
でも、子どもたちはどんな世界もあるがままに受け入れ、
それを面白がる。
これこそ、イエスアンドの見本だと思いました。
私はつい、伝えたい事、やりたい事が先走り、
そのための受信をしてしまうことがあります。
そのため、自分ができない、理解できないことは、
NOになったり、聞こえてこなかったり、
自分の都合がいいように解釈してしまったりすることがあります。
自分が予測する未来や願望を手放し、あるがままに受信することの大切さを感じました。
キッズの話をしましたが、
インプロでは大人でも一見理屈に合わないストーリーが次々に生まれています。
先日は、一定のリズムを守る村の話で、
ある日、その村のリズムの番人が怪我をしてしまいます。
そのせいで村人はリズムを守れなくなるのです。
実は、この村の先祖は馬だったので、リズムを守れなくなった村人たちは、
みんな馬に戻ってしまうというお話でした。
こうして文章にすると、随分奇想天外な話だなぁと思います。
でも、演じているメンバーも見ている私も、そこに違和感を感じた瞬間はありません。
「あ〜、馬から人間になったのね」と、そのまま受け止めていました。
ちなみにこのクラスの平均年齢は、40代前半です。
インプロではこんなに奇想天外な世界でも素直に受け入れられます。
けれども、日常生活ではインプロの100分の1の奇想天外さにも、
驚き、思考がフリーズしてしまいます。
どんな発想も、どんな個性も、
そのまま、あるがままに受け入れ楽しむ心の余裕をもちたいと、キッズから教えてもらいました。
「あるがまま」に受け入れられていない時は、
自分の思い込みや願望が邪魔をしているかもしれません。
「きっとこうに違いない」「こうなってほしい」
でも、そういう気持ちを手放し、あるがままに受け入れた時、
自分の想像を超える世界が必ずあります。
どんな些細な出来事、アイデアも、白か黒に分けられるものではなく、
その中の多くはグレーな未知なる可能性を秘めています。
「あるがまま」に受け入れたとき、そのグレーが輝いてくるのだと思います。
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2023年04月14日
池上奈生美コラム〜「笑顔が伝わりあうインプロ研修」〜
ようやくマスクを外して研修ができるようになりました。
皆様の笑顔が直に見れること、とても嬉しいです。
と、同時に、私も見られていることを実感します。
あらためて、非言語的コミュニケーション、特に視覚情報の大切さを思いました。
マスクをしていた時は、正直あまり自分の表情を意識していませんでした。
それ以上に、言語情報、聴覚情報を優先していたように思います。
先日、久しぶりにマスクを外しての新入社員研修があり、
200名近い受講者の方々に注目される現場で、
一瞬一瞬の表情がいかに皆さんに影響を与えているかを実感しました。
「さぁ、これから楽しいことを始めます」と、いくら言葉で伝えても、
私が緊張していたり、真剣な表情では、自然と皆さんも楽しめません。
まず、私自身が「楽しむ」素顔をお見せすることは、
より心も素直になることなんだと肌で感じました。
インプロは、自分の行動や佇まいが瞬時に目の前の方に影響し、
鏡のように跳ね返ってきます。
相手の方の様子から、自分が緊張している、怖い顔をしているなどが分かってしまうのです。
逆を言えば、自分が楽しんでいる、喜んでいると、それも皆さんに伝わっていきます。
だからこそ、インプロの講師とは「楽しむ」ことのスペシャリストでなくてはいけないと思いました。
また、インプロのシーンでは、よく複数のパフォーマーがあたかも一人の人間になったかのように、
共鳴し、同調しあい、同じように動いているときがあります。
そういう時は、必ず「楽しい」感情です。
不思議なもので、怒りや不満など負の感情が同調しあうことはほとんどありません。
「楽しい」「嬉しい」「感動」「感謝」など、
ポジティブな感情は自然とうつっていき、より大きくなっていきます。
そのエネルギーはすさまじいものです。
私はインプロのおかげで、よく笑うようになりました。
先日の研修も私自身も笑いっぱなしでしたが、
同時に200名近い受講者の方々皆さんも笑いに溢れていました。
最後には、「研修前と同じ距離に座っているのに、みんなと近くにいる感じがする」という振り返りもありました。
新入社員の方達でしたので、社会人として一歩踏み出した皆さんが、
まず仲間たちと笑顔を伝えあい、「楽しい」を共有するという経験は、
この先の社会人としての財産になると思います。
そんな「楽しい」がこれからも広がっていく日々であることを心から祈っております。
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アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
皆様の笑顔が直に見れること、とても嬉しいです。
と、同時に、私も見られていることを実感します。
あらためて、非言語的コミュニケーション、特に視覚情報の大切さを思いました。
マスクをしていた時は、正直あまり自分の表情を意識していませんでした。
それ以上に、言語情報、聴覚情報を優先していたように思います。
先日、久しぶりにマスクを外しての新入社員研修があり、
200名近い受講者の方々に注目される現場で、
一瞬一瞬の表情がいかに皆さんに影響を与えているかを実感しました。
「さぁ、これから楽しいことを始めます」と、いくら言葉で伝えても、
私が緊張していたり、真剣な表情では、自然と皆さんも楽しめません。
まず、私自身が「楽しむ」素顔をお見せすることは、
より心も素直になることなんだと肌で感じました。
インプロは、自分の行動や佇まいが瞬時に目の前の方に影響し、
鏡のように跳ね返ってきます。
相手の方の様子から、自分が緊張している、怖い顔をしているなどが分かってしまうのです。
逆を言えば、自分が楽しんでいる、喜んでいると、それも皆さんに伝わっていきます。
だからこそ、インプロの講師とは「楽しむ」ことのスペシャリストでなくてはいけないと思いました。
また、インプロのシーンでは、よく複数のパフォーマーがあたかも一人の人間になったかのように、
共鳴し、同調しあい、同じように動いているときがあります。
そういう時は、必ず「楽しい」感情です。
不思議なもので、怒りや不満など負の感情が同調しあうことはほとんどありません。
「楽しい」「嬉しい」「感動」「感謝」など、
ポジティブな感情は自然とうつっていき、より大きくなっていきます。
そのエネルギーはすさまじいものです。
私はインプロのおかげで、よく笑うようになりました。
先日の研修も私自身も笑いっぱなしでしたが、
同時に200名近い受講者の方々皆さんも笑いに溢れていました。
最後には、「研修前と同じ距離に座っているのに、みんなと近くにいる感じがする」という振り返りもありました。
新入社員の方達でしたので、社会人として一歩踏み出した皆さんが、
まず仲間たちと笑顔を伝えあい、「楽しい」を共有するという経験は、
この先の社会人としての財産になると思います。
そんな「楽しい」がこれからも広がっていく日々であることを心から祈っております。
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2023年03月16日
池上奈生美コラム〜「失敗が存在しない世界」〜
ピンチはチャンス、と言いますが、
ピンチ=失敗であり、できればしたくないと考える人は少なくないかと思います。
というのも、
1「失敗して恥ずかしかった」
2「失敗がチャンスになった」
大半の方が、1の経験のほうが多いのではないでしょうか?
それでは当然、「失敗はしないほうがいい」と思いますよね。
でも、もしその何倍も「失敗がチャンスになった」という
経験を重ねられたら、自然と失敗が楽しくなるかもしれません。
インプロは、まさにこの経験を重ねられる場所なのです。
先日のクラスでは、大事な場面で、Aさんが主人公の名前を間違え、
一瞬、周りのメンバーも、
「間違えた。どうするのかな?」と緊張しました。
その空気を感じたAさんが間違えを訂正しようかと思ったその瞬間に
主人公役のメンバーが、
「どうして、私の旧姓を知っているの?もしかして、同級生の〇〇君?」
と答え、2人が同級生であったという素晴らしいエピソードになったのです。
おかげで、Aさんの行動は失敗ではなく、素晴らしい提案になりました。
経験者になるほど、失敗そのものが存在しなくなります。
「失敗したけれど、こんなに素晴らしい結果を創れた」
から
「失敗したから、こんな素晴らしい結果になった」
いえ、
「そもそも失敗ではない」という認識にすらなります。
「失敗かも?」と思う間もなく仲間のイエスアンドで、
新しい結果が生まれていき、
本人も周りも誰も「失敗」とは思わないのです。
「そりゃ、インプロは架空のお話の中だし、何でもありだから」
と、思われるかもしれません。
でも、私たちの生活こそ即興劇です。
未来は、すべて何も決まっていない架空のお話ではないでしょうか?
未知なる世界を創り出す経験を重ねごとに、
「失敗して恥ずかしかった」
↓
「失敗がチャンスになった」
↓
「そもそも失敗なんてないんだ」
と、思えるかもしれません。
私も自分の失敗を恐れるよりも、
誰かの失敗をチャンスにつなげる関りをしていきたいと思います。
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ピンチ=失敗であり、できればしたくないと考える人は少なくないかと思います。
というのも、
1「失敗して恥ずかしかった」
2「失敗がチャンスになった」
大半の方が、1の経験のほうが多いのではないでしょうか?
それでは当然、「失敗はしないほうがいい」と思いますよね。
でも、もしその何倍も「失敗がチャンスになった」という
経験を重ねられたら、自然と失敗が楽しくなるかもしれません。
インプロは、まさにこの経験を重ねられる場所なのです。
先日のクラスでは、大事な場面で、Aさんが主人公の名前を間違え、
一瞬、周りのメンバーも、
「間違えた。どうするのかな?」と緊張しました。
その空気を感じたAさんが間違えを訂正しようかと思ったその瞬間に
主人公役のメンバーが、
「どうして、私の旧姓を知っているの?もしかして、同級生の〇〇君?」
と答え、2人が同級生であったという素晴らしいエピソードになったのです。
おかげで、Aさんの行動は失敗ではなく、素晴らしい提案になりました。
経験者になるほど、失敗そのものが存在しなくなります。
「失敗したけれど、こんなに素晴らしい結果を創れた」
から
「失敗したから、こんな素晴らしい結果になった」
いえ、
「そもそも失敗ではない」という認識にすらなります。
「失敗かも?」と思う間もなく仲間のイエスアンドで、
新しい結果が生まれていき、
本人も周りも誰も「失敗」とは思わないのです。
「そりゃ、インプロは架空のお話の中だし、何でもありだから」
と、思われるかもしれません。
でも、私たちの生活こそ即興劇です。
未来は、すべて何も決まっていない架空のお話ではないでしょうか?
未知なる世界を創り出す経験を重ねごとに、
「失敗して恥ずかしかった」
↓
「失敗がチャンスになった」
↓
「そもそも失敗なんてないんだ」
と、思えるかもしれません。
私も自分の失敗を恐れるよりも、
誰かの失敗をチャンスにつなげる関りをしていきたいと思います。
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2023年03月15日
【Deepest Sympathy】Dear.Mr.Keith Johnstone

2023年3月11日、
インプロのパイオニアであるキースジョンストン氏が永眠されました。
謹んでお悔やみ申し上げます。
キースジョンストン氏は、シアタースポーツ、マエストロなど、
世界的に有名なインプロのショースタイルを確立し、
長年にわたって世界的な指導者であり、演出家でありました。
そのおかげで、インプロ界での国際的な交流が始まったといっても過言ではありません。
世界中のインプロバイザーがジョンストン氏を知っているわけではありませんが、
特に日本では彼の思想が受け入れやすく、多くの人々が感銘を受け私もその一人です。
彼自身も、日本の文化、芸術に大変関心を持たれていました。
私がジョンストン氏と出会ったのは、今から27,8年ほど前で、
日本とアメリカで何度かワークショップを受け、
幸運にも一緒にお食事もさせていただきました。
大変知識が抱負で話題が尽きることはなく、
彼の口から出る言葉はどれも書き残しておきたいほど有意義なものばかりでした。
しかし、私自身が一番印象に残っているのは、ジョンストン氏のたたずまいでした。
日本での初めてのワークショップでは、
緊張している私たちを和ませるかのようにお茶目な表情、
しぐさであったのに、サンノゼ(アメリカ)での経験者ばかりのワークショップでは、
非常に厳しい表情であり、その場に言葉以上のメッセージを残してくださっていました。
そして、私がジョンストン氏から聞いた言葉で一番多かったのは「pure」でした。
「pureでありなさい」「pureであるためにはどうしたらいいのか」
それをずっと教えていただいたように思います。
人に対する愛情と探求心が強かったジョンストン氏、
自由な体になった今も追求し続けているのではないかと思います。
今までもこれからも、ジョンストン氏が築いたインプロの考え方は、
インプロ界の礎となっていくことでしょう。
心からの愛と感謝を込めて。
May his soul rest in peace.
2023年02月15日
池上奈生美コラム〜「自分の目にこだわらない」〜
先日、私の誕生日に、友人からお祝いのメッセージとともに札幌雪祭りの写真が届きました。
それを見た瞬間私は「うわ、寒そう!」と思い、
「寒くない?」と返信しそうになりました。
しかし、次の瞬間一水四見を思い、
私には、寒い雪と見えているが、友人には美しい芸術に見えていて、
誕生日にわざわざ送ってくれたことに気づきました。
そして、改めて雪を芸術として見てみると、
自然とその雪像に興味がわき、送ってくれた彼女に心からの感謝の念が湧いてきました。
自分の目からは一見ネガティブに見えたことも、
友人の目や全体を観る目で見ると、違う感覚が湧く。
このことはインプロに通じると思いました。
インプロを始めたころ、
どこかで「きっとこうなる」「こうなっては困る」と思うことがあり、
そうすると無意識に、それ以外の他者のアイデアが、邪魔に感じてしまっていました。
時には、うまくいかなかったのは、あのアイデアのせいだと思ってしまうことも、、、
しかし、回数を重ねていくうちに、そういう自分にとっては一見邪魔に思えるアイデアこそ、
新しい芸術を作り出す宝物なんだと気づくようになりました。
もし、うまくいかなかったとしても、そのアイデアのせいではなく、
その宝に気づかなかった自分の未熟さゆえだということが分かったのです。
クラスの中では、シーンが終わるたびに、
一見邪魔と思えるアイデアこそ「あれがすごかったね!!」と
全員で賞賛している姿をよく見かけます。
先日のクラスでは、
フライパンや鍋が飛び交う嫁姑の喧嘩のシーンに、
旦那が突然「居間をキッチンにしよう」と言いました。
一瞬?となったメンバーたちですが、すぐにそれを受け入れ、
嫁も姑も喧嘩をしながら、居間をキッチンにしていきました。
そのおかげで、いつしか2人は仲良くなり、
町中で嫁専用のキッチン、姑専用のキッチンがスタンダードになり、
どの家庭も嫁姑が仲良くお互いの料理を誉めあう、というお話ができあがったのです。
もし、旦那が「居間をキッチンにしよう」と言ったとき、
嫁役が、「うるさい、今はそれどころじゃない!」と断ったり、
姑役が、「それはまた今度ね。」と適当に受け流していたら、
こういうエンディングにはならなかったでしょう。
思いがけないアイデアが出た瞬間に全員が自分の目にこだわり「え?」と固まってしまったり、
嫌な顔をしたり、苦笑したりしてしまったら、
宝物になる可能性があったものを、邪魔物のまま捨ててしまう。
そのアイデアを出した人も「言わなきゃよかった」と、後悔するかもしれません。
しかし、それを宝物と見ることで、新たな道が見つかり、
感動のストーリーが生まれ、そのアイデアを出した人の自信にもつながっていきます。
どんなアイデアも宝物になる。
その関りこそがYESであり、
実際に磨きあげることが、ANDなのでしょう。
自分の目にこだわっていると、
いつまでたってもその宝物に気づくことはできない、
まずは自分の目を磨くことをしていきたいと思います。
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アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
それを見た瞬間私は「うわ、寒そう!」と思い、
「寒くない?」と返信しそうになりました。
しかし、次の瞬間一水四見を思い、
私には、寒い雪と見えているが、友人には美しい芸術に見えていて、
誕生日にわざわざ送ってくれたことに気づきました。
そして、改めて雪を芸術として見てみると、
自然とその雪像に興味がわき、送ってくれた彼女に心からの感謝の念が湧いてきました。
自分の目からは一見ネガティブに見えたことも、
友人の目や全体を観る目で見ると、違う感覚が湧く。
このことはインプロに通じると思いました。
インプロを始めたころ、
どこかで「きっとこうなる」「こうなっては困る」と思うことがあり、
そうすると無意識に、それ以外の他者のアイデアが、邪魔に感じてしまっていました。
時には、うまくいかなかったのは、あのアイデアのせいだと思ってしまうことも、、、
しかし、回数を重ねていくうちに、そういう自分にとっては一見邪魔に思えるアイデアこそ、
新しい芸術を作り出す宝物なんだと気づくようになりました。
もし、うまくいかなかったとしても、そのアイデアのせいではなく、
その宝に気づかなかった自分の未熟さゆえだということが分かったのです。
クラスの中では、シーンが終わるたびに、
一見邪魔と思えるアイデアこそ「あれがすごかったね!!」と
全員で賞賛している姿をよく見かけます。
先日のクラスでは、
フライパンや鍋が飛び交う嫁姑の喧嘩のシーンに、
旦那が突然「居間をキッチンにしよう」と言いました。
一瞬?となったメンバーたちですが、すぐにそれを受け入れ、
嫁も姑も喧嘩をしながら、居間をキッチンにしていきました。
そのおかげで、いつしか2人は仲良くなり、
町中で嫁専用のキッチン、姑専用のキッチンがスタンダードになり、
どの家庭も嫁姑が仲良くお互いの料理を誉めあう、というお話ができあがったのです。
もし、旦那が「居間をキッチンにしよう」と言ったとき、
嫁役が、「うるさい、今はそれどころじゃない!」と断ったり、
姑役が、「それはまた今度ね。」と適当に受け流していたら、
こういうエンディングにはならなかったでしょう。
思いがけないアイデアが出た瞬間に全員が自分の目にこだわり「え?」と固まってしまったり、
嫌な顔をしたり、苦笑したりしてしまったら、
宝物になる可能性があったものを、邪魔物のまま捨ててしまう。
そのアイデアを出した人も「言わなきゃよかった」と、後悔するかもしれません。
しかし、それを宝物と見ることで、新たな道が見つかり、
感動のストーリーが生まれ、そのアイデアを出した人の自信にもつながっていきます。
どんなアイデアも宝物になる。
その関りこそがYESであり、
実際に磨きあげることが、ANDなのでしょう。
自分の目にこだわっていると、
いつまでたってもその宝物に気づくことはできない、
まずは自分の目を磨くことをしていきたいと思います。
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2023年01月18日
新年のご挨拶〜池上奈生美
2023年がスタートいたしました。
本年もよろしくお願いします。
インプロジャパンでは、毎年スタジオに飾る絵馬を作っており、
そこには、レギュラークラスを受講してくれているIJメンバーたちの
今年1年のインプロ目標を書いています。
今年のみんなの目標を見ると「楽しむ!」という言葉がとても多く見られました。
まさに今、インプロに限らず、今私たちの生活には「楽しむ」ことが必要なんだと思います。
昨年の学校公演でも、児童の皆さんの楽しんでいる姿に、
先生方がほっとなさっていたことを思いだしました。
何をしていても、どこか緊張する、誰かと自由に関われない、
そんな3年が過ぎました。
そろそろ、自由に楽しみたいですよね、
そして、この「楽しむ」は、一人で楽しむではありません。
誰かとのコミュニケーション、相互作用がある「楽しむ」。
そういう意味で自分が楽しむ=周囲の人も楽しむなのでしょう。
そんなとき私は、「共生」という言葉を思います。
そもそもは植物学の言葉ですが、
仏教では「共に生きる」という意味で、
物事は必ず他のものとつながっている、
生きていることはすでに誰かと共に生きていることを自覚すること、であるそうです。
まさに、他との繋がりがある「楽しむ」であるからこそ、
誰かの「楽しみ」も、必ず他の誰かにも伝わっていくのでしょう。
メンバーたちが書いた、「楽しみたい」という言葉にも、
「みんなを楽しませたい。」
「楽しみを分かち合いたい。」
が込められています。
まず、自分が楽しむ、それを周囲に伝えていく、その姿を観てさらに楽しむ。
みんなが笑顔になるインプロのシーンには、必ずそうした率先して楽しむ誰かが存在しています。
2023年のインプロジャパンも、率先して楽しみます!
誰かや何かに楽しませてもらうのを期待するにではなく、
まず自分から楽しみ、それをどんどん皆さんに広げていきたい思います。
2023年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
*池上奈生美のTwitter、Instagram、Clubhouseへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
本年もよろしくお願いします。
インプロジャパンでは、毎年スタジオに飾る絵馬を作っており、
そこには、レギュラークラスを受講してくれているIJメンバーたちの
今年1年のインプロ目標を書いています。
今年のみんなの目標を見ると「楽しむ!」という言葉がとても多く見られました。
まさに今、インプロに限らず、今私たちの生活には「楽しむ」ことが必要なんだと思います。
昨年の学校公演でも、児童の皆さんの楽しんでいる姿に、
先生方がほっとなさっていたことを思いだしました。
何をしていても、どこか緊張する、誰かと自由に関われない、
そんな3年が過ぎました。
そろそろ、自由に楽しみたいですよね、
そして、この「楽しむ」は、一人で楽しむではありません。
誰かとのコミュニケーション、相互作用がある「楽しむ」。
そういう意味で自分が楽しむ=周囲の人も楽しむなのでしょう。
そんなとき私は、「共生」という言葉を思います。
そもそもは植物学の言葉ですが、
仏教では「共に生きる」という意味で、
物事は必ず他のものとつながっている、
生きていることはすでに誰かと共に生きていることを自覚すること、であるそうです。
まさに、他との繋がりがある「楽しむ」であるからこそ、
誰かの「楽しみ」も、必ず他の誰かにも伝わっていくのでしょう。
メンバーたちが書いた、「楽しみたい」という言葉にも、
「みんなを楽しませたい。」
「楽しみを分かち合いたい。」
が込められています。
まず、自分が楽しむ、それを周囲に伝えていく、その姿を観てさらに楽しむ。
みんなが笑顔になるインプロのシーンには、必ずそうした率先して楽しむ誰かが存在しています。
2023年のインプロジャパンも、率先して楽しみます!
誰かや何かに楽しませてもらうのを期待するにではなく、
まず自分から楽しみ、それをどんどん皆さんに広げていきたい思います。
2023年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
2022年12月23日
池上奈生美コラム〜 「同じ目的を持つ」〜
もうすぐ2022年が終わろうとしています。
皆様、大変お世話になりました。
今年は、歴史に残る大きな事件が多く、1年がより長く感じました。
そんな中、例年のようにクラスを開催したり、
劇場での公演ができたこと、とても嬉しく思っています。
とくに、今年は、長引くコロナ禍により規模の縮小が余儀なくされていた演劇活動が少しずつ緩和され、
公演の実施回数も増え、劇場や学校で、観客の皆さまや出演者から、色々な形のエネルギーをたくさんいただきました。
その一つが小学生たち。
先月末。
私たちが公演を行った小学校での学芸会に、ご招待いただき拝見してまいりました。
演劇とインプロの素晴らしい融合。
先生のご指導もあったでしょうが、ほとんどが児童たちで考えたそうです。
恥ずかしながら、ぼろ泣きでした。
1人ひとりが堂々としていて、どの瞬間も誇らしげに表現していました。
私たちが公演を行った時は、「自信がないのですが、どうしたらいいですか?」という質問があったくらいだったのに。
仲間と同じ目的を持つことに大切さを、
子ども達からも教えていただいた時間でもありました。
また、他にも、中学校の先生から、
即興劇を見たことで、文化祭の準備段階から、
今まで以上に前向きに劇づくりに取り組む姿が見られ、
本番自体も、ここ数年で一番の出来だったということを後日お聞かせくださいました。
それまでは、一人ひとりがどうしょう、がんばらなきゃと思っていたことが、
同じ目的をもつことで、不安は人数分の一に減り、自信は人数分になっていったようです。
そして、先日行ったインプロミニフェスティバルでも、同じエネルギーを見せてもらえました。
ミニフェスは、インプロジャパンのクラスに通うメンバー達が出演する公演なのですが、
クラスの中では、個人の課題に向き合っていたのが、
公演という同じ目的があることで、チームとしての1つの方向にに向かっていきます。
そのエネルギーは日に日に増していきました。
中には、ステージに立つことすら初めてのメンバーもいました。
ステージデビューなのに台本がない。
本人はきっとものすごく緊張したと思います。
しかし、本番前に仲間の手を握り目を合わせるだけで、自然と力が宿ってきます。
私もインプロの初舞台を思い出しました。
ものすごく緊張して、ステージの上で頭が真っ白になったらどうしよう。
声が出なかったらどうしようと思っていました。
でも、仲間を見た瞬間に緊張が期待に変わったことを今でも鮮明に覚えています。
そして、ステージの上はいつも観客の皆様に守られた夢の世界です。
役者の一挙手一同に一緒に心を動かしてくださる皆様がいるおかげで、
私たちもいつも以上に心も体も大きく動き、稽古では超えられなかった壁が一瞬で無くなります。
もうすぐ、2022年が終わりますが、
2023年の365日が輝けるように残りの期間でじっくり目標を考え、
仲間と共有したいと思います。
そしてできることなら、「世界中が同じ目的を持てる。」そんな年であることを
心より願っております。
皆様の2023年も輝く1年でありますように。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
*池上奈生美のTwitter、Instagram、Clubhouseへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
皆様、大変お世話になりました。
今年は、歴史に残る大きな事件が多く、1年がより長く感じました。
そんな中、例年のようにクラスを開催したり、
劇場での公演ができたこと、とても嬉しく思っています。
とくに、今年は、長引くコロナ禍により規模の縮小が余儀なくされていた演劇活動が少しずつ緩和され、
公演の実施回数も増え、劇場や学校で、観客の皆さまや出演者から、色々な形のエネルギーをたくさんいただきました。
その一つが小学生たち。
先月末。
私たちが公演を行った小学校での学芸会に、ご招待いただき拝見してまいりました。
演劇とインプロの素晴らしい融合。
先生のご指導もあったでしょうが、ほとんどが児童たちで考えたそうです。
恥ずかしながら、ぼろ泣きでした。
1人ひとりが堂々としていて、どの瞬間も誇らしげに表現していました。
私たちが公演を行った時は、「自信がないのですが、どうしたらいいですか?」という質問があったくらいだったのに。
仲間と同じ目的を持つことに大切さを、
子ども達からも教えていただいた時間でもありました。
また、他にも、中学校の先生から、
即興劇を見たことで、文化祭の準備段階から、
今まで以上に前向きに劇づくりに取り組む姿が見られ、
本番自体も、ここ数年で一番の出来だったということを後日お聞かせくださいました。
それまでは、一人ひとりがどうしょう、がんばらなきゃと思っていたことが、
同じ目的をもつことで、不安は人数分の一に減り、自信は人数分になっていったようです。
そして、先日行ったインプロミニフェスティバルでも、同じエネルギーを見せてもらえました。
ミニフェスは、インプロジャパンのクラスに通うメンバー達が出演する公演なのですが、
クラスの中では、個人の課題に向き合っていたのが、
公演という同じ目的があることで、チームとしての1つの方向にに向かっていきます。
そのエネルギーは日に日に増していきました。
中には、ステージに立つことすら初めてのメンバーもいました。
ステージデビューなのに台本がない。
本人はきっとものすごく緊張したと思います。
しかし、本番前に仲間の手を握り目を合わせるだけで、自然と力が宿ってきます。
私もインプロの初舞台を思い出しました。
ものすごく緊張して、ステージの上で頭が真っ白になったらどうしよう。
声が出なかったらどうしようと思っていました。
でも、仲間を見た瞬間に緊張が期待に変わったことを今でも鮮明に覚えています。
そして、ステージの上はいつも観客の皆様に守られた夢の世界です。
役者の一挙手一同に一緒に心を動かしてくださる皆様がいるおかげで、
私たちもいつも以上に心も体も大きく動き、稽古では超えられなかった壁が一瞬で無くなります。
もうすぐ、2022年が終わりますが、
2023年の365日が輝けるように残りの期間でじっくり目標を考え、
仲間と共有したいと思います。
そしてできることなら、「世界中が同じ目的を持てる。」そんな年であることを
心より願っております。
皆様の2023年も輝く1年でありますように。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
*池上奈生美のTwitter、Instagram、Clubhouseへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
2022年11月17日
池上奈生美コラム〜 「表現することの楽しさ 」 〜
秋になって小学校でのインプロ公演が増え、
その多くは、実施目的が11月の文化祭や学芸会に向けて、
「表現することの楽しさを伝えてほしい」ということでした。
実際、舞台に立ち、子ども達を目の前にした時、その意味がよくわかりました。
観劇を楽しむだけではなく、自分たちがこの後やるためのお手本として、
集中して観てくれている目を感じたのです。
終演後に、質問コーナーがあったり、
また、ある学校では、控室に訪ねてきてくれて、
「どうしたら緊張しないでできるのか?」
「動物の役をやるにはどうしたらいいか?」
「主役をやる時に何を気を付けたらいいか?」
など、具体的に、自分たちが演じることや演劇をやることを踏まえた質問を次々にしてくれました。
中には、「文化祭でインプロをやりたい!」という学校も!
コロナ禍を過ごし、、表現とは縁遠い日々を送ってきた児童、生徒たちですが、
我々の1回のインプロステージで、
「表現したい!」という気持ちを引き出せたこと、とても嬉しかったです。
私はインプロで、世界のあちこちを回ってきましたが、特に欧米に比べ、
日本人はやはり大人しいなと思っていました。
たとえば、タイトル1つも、「次のシーンのタイトルを提案してください」というと、
アメリカ、ヨーロッパなどの観客は、一瞬で、聞き取れないほど、全ての観客が大声で提案してくれます。
日本では、一人ひとりに近づいて、
「なんでもいいですよ、例えば〜〜」と引き出すことが必要になります。
ただ、たとえ大人しくても、「表現をしたい」という欲求は誰にでもあると思っています。
ひとたび、その楽しさを知ってしまえば、ほとんどの人がその魅力にとりつかれることでしょう。
だから最初の一歩が大切かもしれません。
表現する機会が少ない私たち日本人にとって、
まづ「恥ずかしい」という壁があります。
その壁を超えるほどの、楽しさを最初に味わうことが必要なのでしょう。
イエスアンドという、どんな表現も受け入れあうインプロは、最初の一歩に最適です。
「表現をする」ということは、自分を伝えること。
自分であることを自ら肯定し、他者とつながっていく、
それはとても幸せな時間だと思います。
来月は、3年ぶりのインプロジャパンの本公演「インプロミニフェスティバル」を開催します。
出演者のほとんどが、表現とは関係のない世界で働いている社会人です。
インプロジャパンに来るまで、恥ずかしい¥さが先立ち、
なかなかタイトルも提案できなかったメンバーばかりです。
でも、今ではすっかり表現の魅力にとりつかれています。
演じることのプロではありませんが、
3年〜20年近くインプロを学んできたメンバーであり、
今回のステージの上では、きっとこの3年分、輝いてくれるはずです。
どうぞ、その姿を観て、みなさんも表現することの虜になってください!
*池上奈生美のTwitter、Instagram、Clubhouseへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
その多くは、実施目的が11月の文化祭や学芸会に向けて、
「表現することの楽しさを伝えてほしい」ということでした。
実際、舞台に立ち、子ども達を目の前にした時、その意味がよくわかりました。
観劇を楽しむだけではなく、自分たちがこの後やるためのお手本として、
集中して観てくれている目を感じたのです。
終演後に、質問コーナーがあったり、
また、ある学校では、控室に訪ねてきてくれて、
「どうしたら緊張しないでできるのか?」
「動物の役をやるにはどうしたらいいか?」
「主役をやる時に何を気を付けたらいいか?」
など、具体的に、自分たちが演じることや演劇をやることを踏まえた質問を次々にしてくれました。
中には、「文化祭でインプロをやりたい!」という学校も!
コロナ禍を過ごし、、表現とは縁遠い日々を送ってきた児童、生徒たちですが、
我々の1回のインプロステージで、
「表現したい!」という気持ちを引き出せたこと、とても嬉しかったです。
私はインプロで、世界のあちこちを回ってきましたが、特に欧米に比べ、
日本人はやはり大人しいなと思っていました。
たとえば、タイトル1つも、「次のシーンのタイトルを提案してください」というと、
アメリカ、ヨーロッパなどの観客は、一瞬で、聞き取れないほど、全ての観客が大声で提案してくれます。
日本では、一人ひとりに近づいて、
「なんでもいいですよ、例えば〜〜」と引き出すことが必要になります。
ただ、たとえ大人しくても、「表現をしたい」という欲求は誰にでもあると思っています。
ひとたび、その楽しさを知ってしまえば、ほとんどの人がその魅力にとりつかれることでしょう。
だから最初の一歩が大切かもしれません。
表現する機会が少ない私たち日本人にとって、
まづ「恥ずかしい」という壁があります。
その壁を超えるほどの、楽しさを最初に味わうことが必要なのでしょう。
イエスアンドという、どんな表現も受け入れあうインプロは、最初の一歩に最適です。
「表現をする」ということは、自分を伝えること。
自分であることを自ら肯定し、他者とつながっていく、
それはとても幸せな時間だと思います。
来月は、3年ぶりのインプロジャパンの本公演「インプロミニフェスティバル」を開催します。
出演者のほとんどが、表現とは関係のない世界で働いている社会人です。
インプロジャパンに来るまで、恥ずかしい¥さが先立ち、
なかなかタイトルも提案できなかったメンバーばかりです。
でも、今ではすっかり表現の魅力にとりつかれています。
演じることのプロではありませんが、
3年〜20年近くインプロを学んできたメンバーであり、
今回のステージの上では、きっとこの3年分、輝いてくれるはずです。
どうぞ、その姿を観て、みなさんも表現することの虜になってください!
*池上奈生美のTwitter、Instagram、Clubhouseへのフォローもよろしくお願い します。
アカウントは、すべて、@naomiikegamiです。
2022年10月02日
〜ご挨拶〜 池上奈生美(インプロジャパン代表取締役)
皆様のおかげで、インプロジャパンは本日21周年を迎えることができました。
心より感謝申し上げます。
インプロジャパンでは、設立当初から心掛けていることがいくつかあります。
その1つは、インプロを体験したくださった時間が、
「皆様の未来のお役に立つこと」です。
先日の研修で後日嬉しい感想をいただきました。
「その時(研修中)は、最も実践から遠いように思えるのに、
終わってみるとこれまで受けた研修の中で、最上級に実践的に活用できる内容に思いました。」
そうなんです。
まさに、これこそが私たちが描いている研修像です。
インプロシンキングの研修の間は
なるべく「現実の問題」を意識しないように、
まず「楽しむ」を最優先にしています。
「現実の問題ににどう立ち向かおう」というよりも
どんな問題にも立ち向かえる筋力をつけているというイメージです。
ですから、研修中に使うお題(課題)も、
基本は現実とはかけ離れた内容にしています。
研修の間は、目いっぱい楽しむ。
そして、現場に戻った時に自然とそれまでとは違ったかかわり方をしている。
その時初めて「あ〜そういうことか」と理解する。
21周年を迎え、これまで本当に多くの方々と出会わせていただきまました。
その皆さん全員が研修直後すぐに「役に立った」とおっしゃるわけではありません。
しかしながら、本当に多くの方々から、数日後や、数か月後、数年後に
「こんなふうにインプロシンキングを活かしています。」
「インプロシンキングでこんな風に変わりました。」
と、ご報告をいただいています。
なかには、それを機に新しいことに挑戦していたり、時に私たちが伝えたこととは少し変わっていることもあります。
でも、それこそが「動いている」ということであり、
受講生の皆様の生活の中にインプロシンキングが根付いている証拠で、
私たちが目指していることです。
今もきっと、私たちの想像を超えたインプロシンキングが生まれていると思います。
様々なご報告を聞くたび、インプロの可能性に一番驚いているのは、きっと私たちなのでしょう。
そんな驚きを教えてくださりありがとうございます。
これからも、インプロの可能性を追求し、
皆様の未来が輝くきっかけを創っていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
インプロジャパン代表 池上奈生美
心より感謝申し上げます。
インプロジャパンでは、設立当初から心掛けていることがいくつかあります。
その1つは、インプロを体験したくださった時間が、
「皆様の未来のお役に立つこと」です。
先日の研修で後日嬉しい感想をいただきました。
「その時(研修中)は、最も実践から遠いように思えるのに、
終わってみるとこれまで受けた研修の中で、最上級に実践的に活用できる内容に思いました。」
そうなんです。
まさに、これこそが私たちが描いている研修像です。
インプロシンキングの研修の間は
なるべく「現実の問題」を意識しないように、
まず「楽しむ」を最優先にしています。
「現実の問題ににどう立ち向かおう」というよりも
どんな問題にも立ち向かえる筋力をつけているというイメージです。
ですから、研修中に使うお題(課題)も、
基本は現実とはかけ離れた内容にしています。
研修の間は、目いっぱい楽しむ。
そして、現場に戻った時に自然とそれまでとは違ったかかわり方をしている。
その時初めて「あ〜そういうことか」と理解する。
21周年を迎え、これまで本当に多くの方々と出会わせていただきまました。
その皆さん全員が研修直後すぐに「役に立った」とおっしゃるわけではありません。
しかしながら、本当に多くの方々から、数日後や、数か月後、数年後に
「こんなふうにインプロシンキングを活かしています。」
「インプロシンキングでこんな風に変わりました。」
と、ご報告をいただいています。
なかには、それを機に新しいことに挑戦していたり、時に私たちが伝えたこととは少し変わっていることもあります。
でも、それこそが「動いている」ということであり、
受講生の皆様の生活の中にインプロシンキングが根付いている証拠で、
私たちが目指していることです。
今もきっと、私たちの想像を超えたインプロシンキングが生まれていると思います。
様々なご報告を聞くたび、インプロの可能性に一番驚いているのは、きっと私たちなのでしょう。
そんな驚きを教えてくださりありがとうございます。
これからも、インプロの可能性を追求し、
皆様の未来が輝くきっかけを創っていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
インプロジャパン代表 池上奈生美