2012年02月09日

月刊インプロより「目的の目的の目的」〜池上奈生美

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「目的の目的の目的」〜池上奈生美
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最近、インプロジャパンのクラスでは「目的の目的の目的」を意識しています。
何かの行動をしていて、「その目的は?」と、問うと、
まず、その行動の理由のみになりがちですが、
目的を深めていくと無自覚だった思いと出会うことがあります。

たとえば、
「木を切っている。」場面。
その理由は?
「家を造る。」
では、なぜ家を造りたい?その目的は?
「大自然の中でくらしたい。」
それはなぜ?その目的は?
「大自然のぬくもりの中で、家族と一緒いたい。」
その目的は?
「都会でバラバラになった家族の心を1つにしたい。」

どうですか?
「木を切っている。」だけでは見えてこなかった世界や背景が想像できませんか?
自然とその周りにありそうな物、人物が感じられます。
本人の世界観も広がり、仲間も関わりやすくなります。
そして何より、これからはじまる物語の「テーマ」が見えてきます。

同じように、私たちの日常のちょっとした行動も、
目的の目的の目的と考えてみると面白いと思います。
忙しくなると、ついつい目先の目的に捕らわれてしまいます。
・上司のOKをもらうため。
・今月のノルマを達成させる。
・〆切りまでに新商品を作る。

もちろん、これらの目的も大切ですが、
その奥にももっと大切な目的がありますよね。
・お客様の笑顔のために
・日本の未来のために
それを見失った、目の前の目的だけにしがみついては、まさに本末転倒です。

みなさんも日々の作業の目的を考えてみてください。
「朝ご飯を食べる目的の目的の目的は?」
「犬の散歩の目的の目的の目的は?」
「テレビを見る目的の目的の目的は?」
今まで無自覚だった意外な願いや人生のテーマが見えてくるかもしれませんよ。

私は、まずこのメルマガの目的の目的の目的を、
考えてみようと思います!

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2012年01月12日

月刊インプロより 「新年のご挨拶」〜池上奈生美

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「新年のご挨拶」〜池上奈生美
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あけましておめでとうございます。
2012年がはじまり、すでに一週間が過ぎましたが、
皆様にとってどのようなスタートでしたでしょうか?

年の変わり目になると、自然と時の流れを感じます。
2012年の最初のメルマガは、「今」という時についてお話しさせていただきます。

インプロではよく「今に集中して!」と言います。
文字通り、「今」目の前にあることに集中する。
つまり過去にとらわれたり、未来を心配したりしてはいけません。

「過去にとらわれる」ということは、色々な側面から表れてきます。
・(物語の)本来の目的がおろそかになっている(脱線)
・パートナーのアイデアが理解できない(混乱)
・自分の失敗が脳裏に浮かぶ(後悔)
そして、「未来を心配する」ということも、同じく様々な現象がおこります。
・物語の先を心配する(不安)
・この先、自分が活躍する場はあるだろうか(孤立)
・自分が、こうなってほしいという物語にコントロールする(執着)
などです。

このように、インプロで言えば、起こった出来事だけに執着していては、
「今」を見逃してしまいます。
また、物語は一瞬先には変化していくものですし、
正解などありません。
ですから、「先を心配しても無駄」なのです。

とはいえ、
「今」に集中することと、
「今」しか見ないは、大違いです。
どんな選択、どんな行動も一瞬先の未来を創り上げる大切な一石となります。

たとえ今を見ていても、
「今だけ良ければ」という価値観でいると、
過去を否定し、未来に何も生まれてこないことになります。
過去を受け入れ、未来を想像した「今」であることが大切です。
つまり、「今」とは常に「創造」の瞬間なのです。

2012年も、忙しい毎日が訪れてくることでしょう。
世界も政治も社会も、大きく変化する年です。
しかし、それは、過去を否定することではありません。
過去があるから繋がっていく「今」に集中し、
新しい未来を創造していきたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。

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http://twitter.com/naomiikegami

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2012年01月02日

「2012年今年もよろしくお願いします!」池上奈生美

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新年あけましておめでとうございます。
2012年2日ほど過ぎました。
みなさま、どのようなお正月をお過ごしでしょうか?

私は、2012年の幕開けにあらためて「チームワーク」について考えました。
ちょっと書かせていただきます。

インプロジャパンでは、はじめてお客様の前でパフォーマンスする場合、
できるだけ「チーム」で出演できるようにしています。
しかし、必ずしも自分で選んだメンバーとできるわけではありません。
ですから、共演する仲間が決まってから「チームワーク作り」が始まるのです。

インプロジャパンにとって、公演に向けての稽古は、
新しいゲームを覚えるとか、うまく見えるための技術を磨くということではありません。
その目的にほとんどが、「チームワーク」です。

私は、100を超えるチームの稽古を観てきました。
どのチームも、最初から十分なチームワークがあったわけではありません。
稽古初日に、「このチームで良かった」とコメントしたメンバーも、
翌日には悩む、ということはよくあることです。
何が起こるか分らない、瞬間瞬間に自分や仲間の思いが交差していく、
そんな中では、ついつい
「こうしてほしい」
「こうしないでほしい」
が、頭をよぎります。

しかし、稽古を重ねていく内に、ふっとこれらの思考が消え、
フォーカスは仲間に行き、
「こうしてあげたい」と、
自然と「仲間を助ける」ために身体が動くようになっていきます。

昨年の「東京インプロフェスティバル」5日目の「シアタースポーツ」では、
初めてお客様の前でパフォーマンスをするチームが2つ登場しました。
どちらのチームも、もともと「友達」ではありました。
しかし、公演に向けてインプロを一緒にやることは初めてでした。
稽古の序盤では、言いたいことも言えずもどかしい日々が過ぎ、
徐々に本音を言い合い、それを受け入れ合い、
「チームのために自分が変わる」そう決心したとき、
みんなのインプロの質が変わっていきました。

様々なチームの稽古を観てきましたが、不思議と、公演が近くなった時
「もう稽古は必要ない」と、感じるときがあります。
それを告げると、ほとんどのメンバーが不安を感じるようです。
1分でも多く稽古をしたい、とがんばってきた日々があるからです。
だからこそ鍛えられた「チーム筋力」と呼びたいチームワークは、
あるレベルまで行ったとき、闇雲にいじらない方がいいのです。

東京インプロフェスティバルに出演した2チームにも、その瞬間がありました。
インプロのトレーナーである私は、その瞬間を見極め、
本番の日に一番良いコンディションにすることが、仕事です。
今回はショースタイルの形式上「勝敗」が決まりました。
しかし、チーム筋力ができあがったチームは、勝敗に意味がないことをよく分っています。

公演後、仲間への感謝でいっぱいのプレイヤーの表情を観るとき、
私も仲間になれたと思うのです。

今年も、たくさんのプレイヤー、チームと出会いたいと思います。
「チーム」
それは、インプロだけではなく、会社、家族、学校、サークル、事務所、、、
様々です。
社会は、数々のチームが重なり合ってできています。
それらが、支え合い、機能しあい、より大きなチームとなっていきます。

2012年、日本が1つのチームになるお手伝いをしていきたいと思います。
「チームのために自分が変わる」
まず、私自身が日本や身近なチームのために、できること、変われること、
探していきます。

今年もよろしくお願いします。

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2011年12月01日

月刊インプロより「第4回東京インプロフェスティバル」にむけて〜池上奈生美

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「第4回東京インプロフェスティバル」にむけて〜池上奈生美
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いよいよ来週火曜日「第4回東京インプロフェスティバル」が始まります。
90人近いパフォーマーに囲まれた今回のフェスティバルのリハーサルは、
次々に新しい創造が生まれ、興奮の連続です。

今回、「つながり」をテーマとし、例年以上に多くのインプロ団体のパフォー
マー達が登場します。
総合演出である私は、毎日のように色々なパフォーマーと出会っており、
それぞれ異なる団体の個性を感じています。

しかし、どのパフォーマーと関わっても、いろんな物事があっという間に
できあがっていきます。
なぜなら、誰もが
・1つの提案に対して、瞬時にポジティブ要素を見ます。
・実現させるために、「自分」がどう動くかを考えていきます。
・かならず提案以上のものを返してくれます。
その結果、「全ての仕事が早く終わる」のです。
もし、台本のある作品を、6日間10公演1人の演出家によって上演するとした
ら、1年以上の歳月がかかるでしょう。
パフォーマー達に、状況把握の早さ、行動力、協力する姿勢がなければ数ヶ月の
準備でやることは不可能です。
フェスティバルの準備を通して、インプロパフォーマー達のすごさを感じています。

とはいえ、これらは本来だれもが持っている人間力だと思います。
不安、恐怖、嫉妬、恐れ、ねたみ、、、、
こういったネガティブな思考が頭をよぎる前に、心の中心に響いたものから素直
に行動する。
そのことで、誰もが持っている最もポジティブな力が動きだすのではないでしょ
うか。
私は連日、そのポジティブな力に囲まれ、インプロの助力を感じています。

そんな思いもあり、今回4日目の12月9日には、初めて「インプロフォーラム」を
開催することになりました。
インプロ団体の主宰者たちが登場し、インプロで何ができるか、日本復興へ
今私たちにできることを、討論いたします。
インプロと出会って20年弱ですが、改めて向かい合う時間をいただきました。
私自身が、インプロを通じて出会ったこと、救われたこと、
メルマガではお伝えできないことなど、たくさんお話しさせていただきます。

そして、フェスティバル当日はささやかな感謝の気持ちとして「花の種」を配ら
せていただきます。
さまざまな事があった2011年ですが、その締めくくりは、いっぱい笑って幸せに
なっていただきたい。
誰かとの「つながり」が2012年への希望の花を咲かせてほしいと思っています。

劇場でお会いできることを楽しみにしております。

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2011年11月01日

月刊インプロより「2011色との出会い」〜池上奈生美

「2011色との出会い」〜池上奈生美
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今年の初めに、「2011年はインプロで2011人と出会う」を、
目標にしました。
この目標を決めたときは、正直「ちょっと難しいかな」と思っていました。
しかし、お陰様で先月27日に2011を超えることができました。
念のため(笑)2300まで作っておいた表も、もう少しで埋まります。
このお1人おひとりと、インプロを通じて出会い、
一緒にイエスアンドをしたと思うと、胸がいっぱいになります。
きっと、このメルマガをお読みの皆様の中にも、この2011人のお1人がいらっ
しゃることでしょう。
本当に、出会ってくださりありがとうございます。

実は、こんなに早く目標に達した1つの要因に、小学校でのワークショップが増えた
事があります。
時には、親子120組が一堂に会したワークショップだったり、、
全校生徒同時に開催したこともありました。
*詳しくは、下記のEDUコラムをお読みください。

2011人の中には、様々な世代があり、そのたびに担当者の方々と打ち合わせ
をし、プログラムを改良していきました。
とはいえ、当日生まれてくることは当然インプロ、一期一会の限られた出会いに
思いを込めるしかありません。
大切なのは、出会う人、出来事を「Yes」と受け入れ、「And」と生かしあうこと
です。

それは、大人も子どもも関係ありません。
私は、同じ事を言葉を換えて伝えているだけに過ぎないと、思っています。
ただ、素直に「Yes」と受け入れられない、無意識に「NO」を言ったり、「NO」を恐
れて、素直になれない原因のほとんどが、子どもの頃にあるのではないでしょうか?
2011人の中には、子どもの教育に関わる方もたくさんいらっしゃいました。
その方々から、「子どもはすぐNOを言う、だからどうしたらいいのでしょうか?」
と、聞かれることがあります。
確かに、言葉通りの「お願い」を全て聞いていたら躾けにはなりません。
でも、その「NO」は、何故言ったのでしょうか?
大人ほど表現力がない子どもが、”何をほしがって「NO」を言っているのか”、
それを分ってあげることが大事なのだと思います。

子どもも大人も、何かをイエスアンドしてほしくて、人と関わるのです。
それを信じて、あきらめずに理解しようとすること、伝えようとする努力をして
いきたいと思います。

2011年、どこまで数字が伸びるか楽しみです。
ほんの一瞬でも、その方の人生に触れたのだと思うと、自然と温かい気持ちにな
ります。
年末まで、じっくりこの幸せを味わい、その意味を深め、来年にイエスアンドしてい
きたいと思います。

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2011年10月02日

「10周年の御挨拶」メルマガ月刊インプロより 池上奈生美

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10月1日は、インプロジャパンの創立10周年となります。
お世話になった皆様方、インプロを愛してくださった皆様、
心より御礼申し上げます。
本当に有り難うございます。

10年前、役者であった私にとって「インプロ」=「即興劇」であり、
パフォーマーがやるのものというイメージが強くありました。
しかし、私が会社にしようと思った一番のきっかけは、
その頃受講生であった、ある一人のサラリーマンの突然の変化です。
インプロを無我夢中でやってる中、彼は突如素晴らしいアイデアを泉のように沸きだ
し、そこにいる誰もが圧倒される表現力を見せつけたのです。

その衝撃は今でもはっきり覚えています。
あ〜、こんなにも1人の人間の中には「可能性」があふれている。
必死になって、その瞬間に生きるインプロは、
自分さえも気づかない能力を引き出す力があると知りました。

その頃の日本は自殺や家庭内暴力など、悲しいニュースであふれていました。
その時、今私にできること、それは、インプロで出会ったお一人お一人の内側にある
力を、彼のように引き出すこと、だと思いました。

私たち日本人は、とても賢く、思いやりに満ちています。
しかし、それを表現にする事はあまりありません。
人知れず、周囲を気遣い、縁の下の力持ちに徹したり、
また、相手への思いを敢えて言葉にはせず、
言わなくても分ってくれと、その愛情を口にしない習慣がありますよね。

「主張しない」

それは、美しい文化かもしれません。

ただ、「表現しない」事により、
忘れてしまう、気づかない「力」が、
ご自身の中にたくさんある。

それが、私がこの10年間たくさんの方々とお会いし、思ったことです。

どの方も、自分の能力に100%は気づいていません。
インプロで、皆さんの中に潜む「ご自身も気づいていない能力」が開花し、
奇跡と呼ぶにふさわしい「人間の変化」をこの目でたくさん見させていただきまし
た。

今年、私たちインプロジャパンが、1つの節目を迎え、新たな一歩を踏み出すことは
偶然ではないと思います。
インプロは、やるだけで
「助け、助けられ、安心できる絆」
「古い考えを捨て、変化から創造が起こる」
「全ての出来事が影響し合い、予期せぬ未来が生まれる」
ことが、実感できます。

これは、まさに今日本に必要とされていることだと思います。
これからも、日本の底力、元気を引き出すお手伝いを、
精一杯つとめていきたいと思います。

どうぞ、皆様今後ともよろしくご指導のほどをお願い申し上げます。

株式会社インプロジャパン代表取締役
池上奈生美


写真は10周年記念パーティーより
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2011年09月15日

月刊インプロ9月号より「誰かのアイデアを「成功」にするのは誰?」池上奈生美

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誰かのアイデアを「成功」にするのは誰?〜池上奈生美
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インプロのゴールデンルールである「イエスアンド」は、
受け入れ、生かすことです。
つまり、全てにまず「OK」を出すことです。
そして、それをただ横流しにするのではなく、よりよい物に変えていくことが、
イエスアンドの醍醐味だと思います。

クラスの中では、一見平凡なアイデアもいくつかでてきます。
しかし、それを他のメンバーがイエスアンドすることで、
毎回、斬新で、新鮮なわくわくする世界が生まれていきます。
逆をかえせば、そのシーンがうまくいかないのは、
1つのアイデアや行動に対して、協力者がいない。
みんながそのアイデアに関わることを放棄しているだけなのです。

例えば、お題が「八百屋」だったとします。
あるプレイヤーが、「安いよ、安いよ!」と、八百屋の店長役で始めたのに対して、
「平凡すぎて、つまらない」
「面白い展開になると思えない」
と、思う人もいるかもしれません。

また、同じ「八百屋」から、
いつも買いに来る小学生のみよちゃんに恋した”人参”の役で始めたのに対して、
「アイデアが突拍子もなくて、ついて行けない」
「状況が、理解できない」
と、思う人もいるかもしれません。

この2つのアイデアを「失敗」にしているのは、誰でしょうか?
それは、アイデアを出した人ではなく、「NO」を出し、関わらなかった人です
よね。
おそらくこの人は、自分が面白いと思うごくわずかな考えしか受け入れられない
でしょう。
そして、それは、人生に於いても「限られた経験しかできない」ということにな
りかねません。

この2つのアイデアを、イエスアンドしていたら、
「小さな八百屋が全国展開するサクセスストーリー」や、
「魔法使いが登場する、小学生と人参のかわいらしいラブストーリー」
など、無限の可能性が広がっていきます。

「こうするべき」よりも、ずっと新しい発見に満ちたインプロの世界を楽しめる
のです。

社会でもビジネスでも、何も行動しない、起きない前から、
「その考え方じゃうまくいかないよ。」
「これじゃ、期待できないね。」
と、「NO」の判断を下してることが少なくありません。
これでは、何も生まれないどころか、信頼を失っていくばかりです。

一見、受け入れがたい状況の中には、必ず新しい可能性が含まれています。
良い、悪いの判断をする前に、その人の意志をまず受け入れ、
同志となって、共によりよい方向に進む可能性を見つけていきたいと思います。

そう、目の前の人のアイデアを成功に導くのは、それを聞いた私の使命。
そんなコミュニケーションを続けていきたいと思います。

improjapan at 21:03|この記事のURLTrackBack(0)メルマガ | 池上

2011年09月06日

インプロゲーム「ト書き」

台本には、台詞の他に「ト書き」というものが書かれています。
登場人物の動きや場面の状況、音楽などの指定が書かれているのです。
このゲームでは、このト書きに書かれている登場人物の動きを使って行います。
台本は、どんなものでも使うことができ、
時代劇の場合もあれば、ラブストーリーの場合もあります。

やり方は、出演者の1人が、舞台の端で台本を持ち、
途中でランダムに、台本の「ト書き」部分だけを読みます。
すると、舞台にいる登場人物達は、今までの流れに関係なくても、
その行動をしなければ行けないのです。

例)
父役 「おはよう、今日からまた学校だな。」
息子役「うん、みんなに会えるの楽しみだよ。」
父役 「お父さんと作った自由課題の飛行機ちゃんと持ったか?」
ト書き ”すると、彼は突然泣き出した”
息子役「(泣く)ごめん、お父さん、昨日落として壊しちゃったんだよ。」

このようの、ト書きから提案された動きを即座にし、シーンに組み込んでいく
ゲームです。
身体で行動するので、思考では戸惑うことも、すぐに受け入れることができます。

以前、このゲームをフロリダで観たのですが、
絶妙なタイミングのト書きに、プレイヤー達が時にいきいきし、時に翻弄され、
とても面白かったです。
でも、その最後は、1ページまるまるあるト書きを延々と読み、
そのままプレイヤーがやりきれずに暗転になりました。
それも、1つのエンターティメントであり、劇場中が大笑いしたことをはっきり
覚えています。

2011年08月11日

月刊インプロより「自分の後ろに何を残すか。」


何か問題が起きると、すぐにそこから逃げたくなり、
その場しのぎの対応をしてしまうことがあります。
「問題が起きた時点で、自分にとってはマイナス」
もし、この事実が変えられないのであれば、逃げる前に、
その後に続く人達にとって必要となるギフトを残していきたいものです。

インプロのゲームには、何かの条件によって退場しなければいけないものが
幾つかあります。
「質問をしてはいけない。」
「二人以上してはいけない。」
「外来語を言ってはいけない。」
など、です。

退場と言ってもそれは「罰」ではありません。
演じている役柄として、その場面からいなくなる理由を作ればいいのです。
しかし、経験の少ないプレイヤーは、このことを「間違えた!」と感じ、
ただ自分がいなくなる理由だけを考えます。
「お腹が痛いからトイレに行ってきます。」
「忘れ物をしたから取りに行ってきます。」
確かに、その場面からいなくなる理由にはなっていますが、
「お話を創る」ことには、何も影響されていきませんし、
イエスアンドするもの難しいでしょう。

自分にとっては、「その場面からいなくなる」というネガティブなことを、
他のプレイヤーにとっては必要な、お話の要素にしていくことが大切なのです。

インプロは、みんなで1つの作品(世界)を創っています。
どんな瞬間も、全員がその中の1つのパーツなのです。
より良い影響を周囲に残していくことで、
その作品が、ポジティブで、壮大なものになっていきます。

社会の中でも、私たち大人が目先のネガティブから逃げないことが、
未来の子どもたちへのギフトになること、沢山ありますよね。
今の自分の選択が、未来に影響されていくことを忘れずにいたいと思います。

improjapan at 19:33|この記事のURLTrackBack(0)池上 | メルマガ

2011年08月02日

インプロゲーム「No laugh」

パフォーマーは一切笑ってはいけないゲームがあるんです。
「え?」と、思われる方いらっしゃいますよね。
でも、このゲームでは一切笑ってはいけないんです。
もし、一瞬でも笑ってしまったら、「即退場!」なんです。
演じている役としてその場からいなくならなくてはいけません。
(もちろん、コラムに書いたように、そのこともお話の重要な要素として使って
いきます。)
「ずいぶんつまらないゲームだなぁ」、と思われましたか?

いえいえ、これほど大爆笑のゲームはありません。
「笑ってはいけない」となると、ついつい笑ってしまうのが人間なんです。
年末になるとダウンタウンが「笑ってはいけない」というバラエティ番組をやっ
ているようですが、
ご存じでしょうか?
誰かが、必死で笑いをこらえている姿って、観ているとおかしいんですよね。
「笑ってはいけない」、と思うと、
どんなに些細なことも自分を笑わそうとしていると思えたり、
いつもは気にならないことが、妙に不自然に思えておかしくなったり、、、

実は、私はこのゲームが大の苦手です。
出る前から笑いが止まらないのです。
一言も言わずに、「退場」になることばかりです。

でも、このゲームがやめられないんですよね(笑)

2011年07月26日

ロングフォーム公演「impro x life」

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インプロジャパン主催によるロングフォーム公演「impro x life」の第3回公演が、8月3日・4日の2夜連続で行われます。
初日の3日(水)は、ベテラン女優陣による大人のインプロ、そして4日(木)は、インプロジャパンから誕生したチームI∞DeAのメンバーらによるトークを交えたインプロと趣向の異なるインプロをお届けします。
お食事やお飲物とご一緒に、様々な人々のドラマをお楽しみください。

日時: 8/3(水),8/4(木) 19:30開演(開場18:30)
場所: COREDO THEATER (東京都港区赤坂9-6-41 乃木坂ビルB1)
料金: 1800円 (ワンドリンク付)
出演者: 8/3(水)=夕鶴みき、岡崎ちか子、奥山奈緒美
     8/4(木)I∞DeA(峰松佳代、中島忠昭)、朗、他

お申し込みは、http://www.impro.jp/postmail/postmail.html へどうぞ。
または、ticket@impro.jpまで、メールでお願いします。



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月刊インプロより「信頼を身体で表現しよう。」池上奈生美

インプロジャパンのトライアルクラスやベーシッククラスの初回は、
握手をするゲームから始まります。
他人との握手に緊張する方、意外と少なくないんですよね。
でも、クラスが終わる頃にはみんな自然と手をつないだり、肩を組んだり
あちこちでスキンシップをしています。
「スキンシップ」って、コミュニケーションにとても大切であり、
相手への信頼を表現する最高のアクションですよね。

先日、「インプロミニフェスティバル」が終了しました。
初日は「シアタースポーツ」というチーム対抗戦形式の公演でしたが、
この出演者達の稽古は、インプロのスキルを磨くことよりも、
「お互いの信頼」を深めることが目的でした。
約一ヶ月の稽古の間、チームメンバー達は、毎日のように連絡を取り合い、
顔を合わせ、率直な会話をしていきます。
心から信頼し合い、仲間を助けようと、台本のない世界に飛び込んでいきます。
でも、一番その信頼を実感するのは、本番直前の「握手」です。
最後の最後に、自然と出演者は手をつなぎ、今一緒にいることの感謝の思いを伝
えていきます。
サッカーや野球の選手達が、試合前に円陣を組むのも同じでしょう。
最後に信頼を感じるのは、言葉ではなく身体なのでしょう。
インプロのゲームでは、信頼を高めるゲームが沢山ありますが、
そのほとんどは言葉を交わさず、身体のどこかが触れあっています。

先月、郡山の避難所に行きました。
そこにいる皆さんに、インプロをみせたり、子ども達と遊んできました。
とても楽しく、私にとっても貴重な時間でした。
しかし、私が一番貴重だと感じた時間は、やはり握手をしたり、頭をなでたり、
肩を叩いたりと、たとえ一瞬でも触れあった時でした。
繋がっているナニカが自然と感じられました。

子育てにスキンシップが大切だと言われますが、
それは、子どもに限ったことでないと思います。
大人になっても、誰かと手をつないだり、肩を組んだりすることは、大切です。
頭で「相手を信頼しよう」と決めても、なかなかできない、伝わらないものではあり
ますが、
行動に起こすことでお互いの信頼を引き出すことができると思います。
ちょっと恥ずかしくても、社内で「おはよう」「おつかれさま」の度に、
握手をしてみてはいかがですか?
はじめは、恥ずかしく、規則的であったとしても、
きっとあっという間に、それが楽しく、自然と強いチームになっているかもしれ
ませんよ!

improjapan at 19:48|この記事のURLTrackBack(0)池上 | メルマガ

2011年07月09日

インプロゲーム紹介「カウントダウン」

台詞は全て数字だけ、のゲームです。
つまり、台詞の代わりに、意味や思いを込めて数字を語るのです。
しかも、その名の通りカウントダウンしていきます。
特にスタートの数字は決まっていませんが、最後は必ず「0」で終わります。
1人いくつ数字を言ってもかまいません。
例えば、スタートが25だったら、

A「25,24,23」
B「22」
C「21,20,19,18」
  ・
  ・
  ・
A「3!!」
C「2、、、1、、、」
B「0!!」

と、いった感じです。
この数字を言いながら、いろんな思いや感情を伝えていきます。
自然とプレイヤーは、様々な行動で、状況を伝えていきますし、
感情も大きくなります。
そして、最後に向けて、自然とテンションが高まり、
お互いに言っている意味は具体的には分らなくても、強い共感をしていきます。

なぜか「0」に近づくだけで、ドキドキしていく不思議なゲームです。

improjapan at 18:31|この記事のURLTrackBack(0)ゲーム紹介 

月刊インプロより「なんでもいい!」を受け入れ合う環境〜池上奈生美

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「なんでもいい!」を受け入れ合う環境〜池上奈生美
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インプロのシーンの中で、プレイヤーがアイデアに詰まると、
よく、サイドコーチとして「何でもいいよ!」と言うのですが、
「何でもいい」とは、何でしょう?

「何でもいい」は、
様々な状況、条件を考えず、自由な発想で、ひらめく事です。

とはいえ、
「何でもいい」
頭では分っていても、瞬間的に、
・あれはつまらない
・これは伝わらない
・これじゃ、前と同じだ
など、いろんな条件が一瞬にして頭を駆け巡ります。
そのせいで、浮かんでくる数々のアイデアを消してしまい、
結果、止まっている、思考状態。という事になってしまいます。
それでは、ひらめきなど生まれません。

例えば、新しい商品を開発する会議の場合でも、
同じ事がないでしょうか?
「ブレストで、何でもいいから言ってみよう。」
とはいえ、本当は何でもよくない。
開発できる条件、売れる可能性が、全くなければ、アイデアを口にすることは
難しいでしょう。

でも、それでは、斬新なアイデア、奇抜な発想も生まれません。
つい、条件や制約を考えてしまう。
それは、責任感の現れかもしれません。
でも、インプロシンキングにおける「何でもいい」は無責任とは違います。

それは、インプロシンキングにおけるアイデアの是非は、
「周りの関わりによって決まる」からです。
つまり、そのアイデアの是非をその場で判断し結論づけてしまうのではなく、
周りの人間が、そのアイデアをまず受け入れ、
さらに、向上、進展するように関わっていくのです。

どんなにありふれたアイデア、可能性の少ないアイデアでも、
この周囲の関わりによって、この世に1つとないアイデアに変えていくことがで
きます。
たとえば、新しい車のアイデア出し。
「座り心地の良いシートにしよう」
これは、きっと良く出るアイデアでしょう。
でも、これに対するイエスアンドは、無限にあります。
・座った瞬間にその人の形にフィットする椅子。
・スピードにあった音楽が流れる。
・脈拍にあわせてアロマの香りがする。
など、いくらでもその1つのアイデアを膨らませ、広げることができます。

それが、イエスアンドの魔法です。

「なんでもいい」事が自由に言える環境、
ありふれたきっかけをおもしろがり、プラスに変えていくチーム作りが、
より斬新なアイデアを生み出し続けるのだと思います。

improjapan at 18:30|この記事のURLTrackBack(0)メルマガ | 池上

2011年06月10日

月刊インプロよりインプロゲームの紹介(32)〜「ダイアローグチェンジ」〜

インプロのゲームを1つずつご紹介するコーナーです。
*ゲームの名前や解釈は団体によって異なる場合があります。
同じ内容でもその都市によって、ゲーム名が変わることもあります。
あくまでインプロジャパンで上演しているスタイルのご紹介でありますことを、
ご了承ください。

「ダイアローグチェンジ」とは、
シーンの中で、自分が言った台詞を瞬時を言い換えなければいけないゲームです。
とはいえ、そのタイミングは、自分ではなく、ホスト役や、他のプレイヤーが指
示するため、
単なる「やりなおし」ではありません。

例えば、
母「もうすぐ父の日ね」
父「太郎は、なにかプレゼントくれるかな?」
<チェンジコール>
父「太郎は、田舎に帰ってくるかな?」
母「昨日、電話があったから大丈夫よ」
<チェンジコール>
母「昨日、山田さんが、海辺で見かけたそうよ。」

このように、チェンジコールが入ったら、瞬時に、今言ったセリフを
言い換えます。
言い換える本人もとっさの判断ですが、それを受ける共演者も、
臨機応変に対応しなくてはいけません。
台詞が変わることによって、状況が瞬時に変わっていくのです。

ほんの少しでも、先の事へのプランが頭の中にあると、止まってしまいます。
まさに、今に集中し続けないとできないゲームです。

以前、インプロジャパンの公演で行った時、
海辺のシーンがいつの間にか宇宙の話になり、
役者も観客も、その変化の早さに、かなりの集中力を使った事がありました。
自分の言葉に自分で驚かされ、次々に変化する状況に、
自然に身をゆだねている、という究極の変化対応力強化のゲームかもしれません。