2016年08月12日

月刊インプロ8月号より〜 「二見にしばられない」〜 池上奈生美

先日のインプロシンキング研修で、
「自分はプレゼン能力がないと思っていたが、そうではなく、
自分にはプレゼン能力がないと自分に言い聞かせていただけだと気付きました」
という振り返りがありました。

仏教では「二見」という、分別による相対的な見方がありますが、
私たちはいかに、この二見にしばられ、物事を決めつけてしまっているかと、
感じることがあります。

外からの変化に対して、私たちは、まず
「これは良いに違いない」
「これは悪いに違いない」
と、無意識に判断し、そこに足を踏み入れる前から、
自分の頭の中で、善悪を決めつけてしまっていることがあります。
それはいわば、結果を自分で作ってしまっていることではないでしょうか。

この、参加者の方も、今までは、
「プレゼン能力がある人」
「プレゼン能力がない人」
という、二見で自分を判断していたのでしょう。

一度判断してしまうと、そのように自分に言い聞かせ、
結果、"そのような人"になってしまう。

これは、とても残念なことです。
しかし、誰もが陥っていることではないでしょうか。
挑戦する前に、自分で自分を「向いていない人」「できない人」と判断してしまう。
それは、個性とは別のものであり、
自分の可能性を自分で閉じ込めてしまうことになります。

インプロでは二見にとらわれる暇がありません。
まず、飛び込んでみる、まずやってみるという経験から始まります。
そのことで、
「自分が思っていた自分」とは違う「自分」を知ることができます。

そして、またその場所に、「できる」「できない」という二見ではなく、
挑戦している姿、そのままの自分を称賛してくれる仲間がいることも大きいで しょう。

「自分の可能性と出会える」
そんな場をこれからも創っていきたいと思います。

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2016年06月17日

月刊インプロ6月号〜「安心・安全な場所が創れていますか?」〜 秋山桃里

突然ですが、リーダーの一番大切な仕事は何だと思いますか?
世界の人材開発の潮流を占うと言われている米国のイベントATDの基調講演で、
サイモン・シネック氏は、「リーダーの仕事はメンバー全員が安心、
安全だと思える環境を創ること」だと述べました。

具体例として挙げられた
・フォーシンズホテルのマネージャーは、スタッフに常に関心を向けながら日々
声をかけてくれる。
・同じく大手Sホテルのマネージャーは、スタッフがミスを犯したときだけ言い
にくる。
という例も印象的です。

インプロシンキングのワークショップが「安心できる場づくり」を
大切にしているのも、安全で安心な環境こそが、
ポジティブに、主体的に、発想力豊かな行動につながると考えるからです。

即興で飛び込んでみて、もし「お前何やってるんだよ!」などと
否定される恐れがあれば、誰もそんなリスクを取ろうとはしないでしょう。
そうなれば、発想も、主体性も失われ、保守的になる一方です。

「人は安全だとわかると協力し合うようになる」
というシニック氏の言葉も印象的でした。

そんな場づくりから生まれる数々のシーンを見るチャンスが
もうすぐやってきます。

「Tokyo Impro Festival 2016」http://www.tokyoimpro.jp/

月刊インプロ6月号より〜 〜 「相手の言葉を深く理解する」 〜 池上奈生美

2003年から、不定期に開催されていたフェスティバルですが、
2007年からは、実行委員会が設立し、今年で8回目を迎えます。

実行委員会は、国内で活動している5団体のリーダーたちによって
結成されており、毎回、彼らによってフェスティバルの構成等を決めています。

当然、全員、インプロのプロフェッショナル。
ですので、ミーティングも、イエスアンドされ、目的と言うフォーカスもぶれ
ず、短い時間で充実した成果を上げることができます。

インプロシンキングの研修でも、時々「イエスアンド会議」というアクティビ
ティをすることがあります。

順番に、他の人が言った提案をイエスアンドして、新しい提案を重ねていきます。
この時、難しいのは、他の人の提案を「相手の立場になって理解する」というこ
とです。
相手の言葉を聞いているつもりでも、その話をイメージせずに、
言葉だけを自分本位の理解してしまうと、積み上がってきている提案内容の
フォーカスはずれていき、最終的にその人の意見は反映されなくなってしまいま
す。

もちろん、多くの人が、相手の提案を無視したいと思っているわけではありませ
ん。
しかし、話し合いや会議の場において、「相手の言葉を深く理解する」というエ
ネルギーより、「何を提案しよう」というエネルギーの方が強いと言えるのでは
ないでしょうか。受信することより発信に意識がいきがちということです。

その結果、折角出てきた提案も活かされずに、消えてしまい無駄になってしまう
アイデアが出てきてしまうことがあるでしょう。

アイデアを無駄にしない為には、瞬間瞬間、浮かんでしまう自分の考えを
ちょっと横に置いて、
まず、
・他念を捨て、目の前の人の意見に集中して聞く。
・その言葉の奥にある真意を読み取ろうとする。
・この場の目的を共有する。
ことが大切です。

これは、もちろんインプロのシーンの中でも大切です。
人間は想像する、思考する生き物です。
ほんの一瞬で、時間も場所も超えて、様々な想像が浮かんでいきます。
でも、それをちょっと横に置いて、
「目の前に起きている現実」
「伝えようとしているエネルギー」を受け取り、
そこから新たに生み出していきます。
ですから、どんな瞬間でも新鮮であり、お互いに繋がっているのです。

インプロは、お互いに生かし合い、進んでいくエンタ―ティメントです。
今年も、5日間の祭典が始まります。
ステージ上で、生かし合い、提案し合っている姿をお楽しみください。

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2016年05月12日

月刊インプロ5月号より〜「インプロで変化を作り出せ!」〜 秋山桃里

マハトマ・ガンジーの
「あなたがこの世で見たいと願う変化に、あなた自身がなりなさい」は
ご存知でしょうか?

「なにか問題や課題があったら、文句をいうのではなく、自分自身が動き、
それを解決しなさい」という言葉だと私は理解しています。
しかし、自分自身が変化をする、もしくは変化を起こすのは腰が重くなってしま
うもの。
しかし、ご存知のように「変化」の重要性は、さまざまなリーダーや偉人達が
口にしています。

「目指す方向が見つかれば、一日でも早く決断し、変化すべきだ。」
シャンタヌ・ナラヤン氏(アドビシステムズ社長兼CEO)

「求められているのは、「競争」よりも「変化」である。同じ土俵で競うのでは
なく、次々に変化し土俵を変えていくことが評価されるのである」
鈴木敏文氏(セブン&アイ・ホールディングス代表取締役会長)

「絶えず変化を求める気持ちと不満こそが、進歩するために最初に必要となるも
のである」
トーマス・エジソン

インプロシンキングのキーワードのひとつでもある「変化」。
さまざまなインプロのアクティビティを通じて
・変化を感じ取る
・変化を受け入れる
・変化をつくり出す
どれも、今の時代に書かせないことです。

インプロのワークショップはまさに皆で変化を作り出していきます。

次のワークショップは、5月29日(日)14:00〜19:00です。
http://www.improjapan.co.jp/company/class_c1.html#c_1day

ご参加をお待ちしております!

月刊インプロ5月号より〜「想像を生み出すコミュニケーション」 〜 池上奈生美

先月はありがたいことに、中高生700名以上とインプロをすることが
できました。
ほとんどが1年生で、これから3年間ともに過ごす仲間と少しでも早く
仲良くなれるために、授業の一環として開催されました。
すでに、仲良しグループがいくつか出来上がっていて、
楽しげに話している生徒の皆さんが私たちを待っていてくれていました。

最初に、私たちインプロジャパンの役者による、
インプロのパフォーマンスです。
もちろん、お題は生徒さんからもらいますし、芝居の途中にも
色々なアイデアをいただきました。
物語が決まっている台本がある演劇とは違い、その場で役者たちが発想し、
それを伝えあう即興コミュニケーションには何が必要なのか、
その場で観てもらいました。
生徒の皆さんは、「大きな声や演技で、相手にわかりやすく伝えようとしてい
た。」という積極的な表現力、「相手が言ったことから次の展開につなげてい
た。」という受容しあうイエスアンド力が、コミュニケーションに大切であるこ
とを感じ取ってくれていました。
そして、何より演じている私たちが楽しそうであったことが印象的だったようです。

授業が進み、いざ自分たちがやる番になり、最初は「楽しい」ことの意味は、
仲間とわいわい笑えることでした。
しかし、時間がたつれて、その楽しさが積み上がっていく時と、
消えていく時があることに気付いていきました。
楽しさが積み上がっていく時、それは、何かが創造されている時です。
お互いにアイデアが生かされ合い、今この瞬間が共有されている時。
消えていく時は、誰かのアイデアだけが目立ち、
創造はギャグに消されていきあとに何も残らない時です。
その違いに自ら気付いた生徒たちは、仲間が言うことをよく聞くようになり、
自然と生かしていくようになっていきました。

普段は、テレビのバラエティ番組などから「受信するだけの楽しさ」に
慣れていたようでしたが、インプロを通じて、「発信していく楽しさ」
「自分たちで創り上げる楽しさ」を感じてもらいました。

そして、友達とは、ワイワイ笑いあうだけの相手ではなく、
共に創造していくかけがえのない仲間になっていきました。

最初は、グループごとに分かれていた生徒さんたちが、
混ざり合って、誰とでも打ち解けあえていく姿を観れることほど、
嬉しいことはありません。

この3年間での友達作りは、この先の人生を支えていくものです。
インプロを通じて、よりよい関係の一歩を踏み出してくれることを
心より祈っております。

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http://twitter.com/naomiikegami

2016年04月18日

月刊インプロ4月号より〜「チャレンジするかどうか迷ったらやってみる!」〜 秋山桃里

「ズバ抜けた結果」を出す人の行動週刊(坂本幸蔵著・日本実業出版社)
という本に書かれていた「迷う時間をゼロにする『マイルール』のつくり方」と
いう章がおもしろかったので、今回はこれをご紹介しようと思います。

・迷っていると行動が遅れてしまう
・発送から行動への時間を短縮するために「マイルール」を作ることを勧める
例)本は、迷ったら買う/洋服は、迷ったら買わない/時間がないときに食べる
か食べないかで迷ったら、食べない/上司に何か言われたら、すべてイエスと答える
・不都合が多ければ見直す
・これにより、迷ったままで終わらせない習慣ができる

直感を最大限に生かすためには、ルールに頼らないことが必要ですが、
決断のスピードを速めるためのひとつのステップとしては、有効な方法かもしれ
ません。
このルール作りは、自分自身の価値観や判断基準を明確にしていくプロセスでも
ありますから、決断スピードを速めることには役立つ場面もありそうです。

おすすめしたいルールのひとつは、
「チャレンジするかどうか迷ったらやってみる!」

ということで、皆さんも「インプロ・シンキング」が身に着く
「1日集中クラス」を、ぜひチャレンジしてみませんか?

*日程:4月29日(金祝)13:00〜18:00
http://www.improjapan.co.jp/company/class_c1.html#c_1day

月刊インプロ4月号より〜助け合い生かし合う関わり 〜 池上奈生美

インプロシンキングではLeaderとReaderがあります。
Leaderは、チームを引っ張っていくリーダー
Readerは、周りがやりたいことを読んでサポートしていくリーダー
です。
同じ環境にいると、自然とどちらかのリーダーで固まってしまうことがあります。
でも、どちらもできた方がいいですよね。

以前、とても皆と楽しくインプロをし、
いつも場を引っ張っていってくれるメンバーがいました。
彼は、インプロジャパンに入った当時は、Leaderが得意で、
責任感が強く、その分、時にコントロールしてしまうこともありました。
瞬時に「こうあらねばならない」という志向になり、
他の人のオファーをちゃんと聞く前に、場を仕切っていまうのです。

そんな彼が、何回かクラスを経験する中で、自分の場を支配してしまう関わりを
変えたいと思うようになり、少しずつ、周りをよく見るようになってきました。

そのことで、仲間のアイデアの本当の意図や意思が見えてくるようになりました。
それまでは、仲間のオファーは自分にとって、どう調理すればいいかのネタでし
かなかったのが、オファーの中には「思い」があることを知ったのです。
無意識のうちに「自分のアイデアが一番」と思っていたことにも気づきました。

そして、しばらくの期間、
「まず、聞こう」
「まず、観よう」
ということに挑戦しました。

そのことで、今まで以上に仲間のことを深く理解し、
本当に信じられるようになりました。

「あ〜、今まで気にしていなかったが、こんな風に助けようとしてくれていたのか」
「こんな風に、自分を生かそうとしてくれていたのか」
ということに気づいていきました。

そして、そんな期間を経て、いつしか自分からも発信したいという思いが自然と
沸き上がり、思い切ってアイデアを出してみました。

それは、とてもはっきりとした強い提案でしたが、以前のように場をコントロー
ルするようなものとは全く違っていました。
一度、仲間のアイデアを徹底的に聞く、観る、受信するという時期を経た彼から
の発信は、どんな瞬間にも、
「仲間にとっていま必要なことは何だろうか」
という意識の上で生まれており、今までの「自分のための」自分だけの責任感か
ら、仲間への責任感に変わっていったのです。

LeaderもReaderも、助け合い生かし合う相手の存在があるからこその役割であ
り、相手が何を望んでいるか、その場に何が必要なのか、を相手の立場になって
考えることが大切なんですね。

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2016年03月15日

月刊インプロ3月号「なぜディズニーランドにはマニュアルがないのか?」〜 秋山桃里

世界のディズニーリゾートには、共通の行動基準「SCSE」
(「Safety(安全)」、「Courtesy(礼儀正しさ)」、「Show(ショー)」、
「Efficiency(効率)」)があり、
「すべてのキャストは入社時にディズニーフィロソフィー(哲学)を学ぶと共
に、配属先でもトレーニングの一環として「SCSE」を学びます」
と、ウェブサイトにも書かれています。

ここ何回か、「マニュアル」について書きましたが、
ディズニーリゾートはマニュアルの存在しない企業です。
スタッフは、「SCSE」の行動基準そしてその優先順位に基づいて、
自分たちで考えて行動を決めていきます。

マニュアルがあることは悪いことでありません。
しかし、「マニュアル通りにやればいい」と、考えることをやめてしまえば、
千差万別のお客様の気持ちやニーズに対応することができなくなってしまいます。

インプロシンキングの企業研修では、インプロによる顧客対応力の強化を目指し
て、依頼を頂くことも少なくありません。
というのも、この研修には、マニュアルはありません。
過去の経験や教本から答えを出すのではなく、共感力、知識、経験、言語力な
ど、様々なスキルがより求めらる中で、「目の前のお客様の感情や要望に集中
し、ベストの提案を出していく」ということを、その場その瞬間に自ら考えるイ
ンプロワークを通じて、身につけていきます。

そしてその際、常に心に留めるべき規範が「イエスアンド」。

相手の感情やアイデアを受け入れ、自分なりのアイデアや提案を「アンド」して
コミュニケーションを伝えていく。

この「イエスアンド」は、いわばディスニーランドにおける「SCSE」であるとも
言えるでしょう。

始まりの春、イエスアンドのマインドをもう一度思い出してみませんか?

■クラスのご案内
≪インプロ・シンキング≫
・1日集中クラス:3月21日(月祝)13:00〜18:00
http://www.improjapan.co.jp/company/class_c1.html#c_1day
・レギュラークラス(全5回):隔週水曜日19:00〜22:00(3/30〜5/25)
http://www.improjapan.co.jp/company/class_c1.html#reg

月刊インプロ3月号〜「主語は一人称?二人称?」 〜 池上奈生美

突然ですが皆さんは、会話をする時の主語は、一人称が多いですか?
それとも、二人称?三人称?でしょうか?

インプロでは、その場でお芝居を演じるので、自然と主役や脇役という役割が生
まれます。
主役になるか、脇役になるかは、もちろんお話の流れや、共演者とのバランスも
ありますし、自分でそれを選択できない時もたくさんあります。
しかし、なんとなく主役をやることが多い人、脇役をやることが多い人っている
んですよね。
その分かりやすい傾向の一つとして、
主役をやりやすい人は、主語が一人称であることが多い。
脇役をやりやすい人は、主語が二人称もしくは三人称であることが多いのです。
主語が一人称の人は、「自分の目的」があり、自分が物語をすすめていきたい傾
向があります。
主語が、二人称、もしくは三人称の人は、誰かを立てて、その人の目的をサポー
トしていきたい傾向があります。

この傾向は、インプロに限りません。

例えば、部内で旅行に行こうという話し合いがあったとき、
「私がお勧めする温泉はどうですか」
と言う人
「山田さんがお勧めしてくれている温泉はどうですか」
と言う人の違いです。

何かを選択すると時に、自分の意思から発信する人、
他者の意思を思い図って発信する人、がいます。
どちらがいいとか悪いとかではありません。
しっかり意思を持った自分発信の人がいると、周りは安心できるでしょう。
自然と、それをサポートしたいともう人も集まってくるかもしれません。
しかし、常に自分発信ばかりでは、行き過ぎれば「自己顕示欲」が強い人と見ら
れてしまうかもしれません。
また、その逆に他者の意見をよく聞いて、それを生かそうとしてくれる人がいる
と、場が和みますし、周りの人は安心して意見を言うことができます。
しかし、どんな時も他者発信ばかりでは、他者依存につながってしまうかもしれ
ません。

会社の中で、上司部下にもとめられる場合
現場の中で、顧客にもとめられる場合
家庭の中で、家族に求められる場合
相手によっても違いますし、状況によっても違うと思いますが、
ちょっとご自身が使う言葉を意識して、反対の言葉を使ってみてはいかがですか?
自分発信、他者発信をその場において使い分けられると、柔軟な発想力も身につ
いていきますし、いろんな視点で物事を見ることができるようになります。
日本語は英語のように主語がはっきりしていませんが、どこの視点で伝えようと
してるのかは、とても大事なことですよね。

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2016年02月17日

インプロゲームの紹介(58)〜「主役リプレイ」〜

インプロのゲームを1つずつご紹介するコーナーです。
*ゲームの名前や解釈は団体によって異なる場合があります。
同じ内容でもその都市によって、ゲーム名が変わることもあります。
あくまでインプロジャパンで上演しているスタイルのご紹介でありますことを、
ご了承ください。

同じシーンを、主役を変えてご覧いただけるゲームです。

最初に、30秒〜1分程度の短いシーンを即興で演じます。
次に、同じシーンを演じますが、最初に主役だった人がわき役の立場で
わき役だった人が主役の立場になり、同じシーンを演じていきます。
ただの通行人、エキストラだった役が、主役になることで、
違った視点でその出来事を楽しめるゲームです。

このゲームは、一見主役を演じるプレイヤーが難しそうに見えますが、
実は、主役を引きたたせる脇役たちの方が難しいのです。

どんな場面においてもいろんな人に支えられていることを再確認させてくれる
ゲームでもあります。

月刊インプロ2月号より〜「時にはマニュアルや譜面に戻ってみよう」〜 秋山桃里

昨年は、即興演奏以外にも、クラシックから歌謡曲、
ミュージカルなど様々な舞台で演奏させて頂きました。
「即興もできるし、クラシックもできるなんてすごいね!」
と時々言われますが、
「クラシックができるから、即興もできるのだ」
と思っています。

基礎なくして応用はできません。
基本的な約束事を理解せずに演奏してもめちゃくちゃになるだけです。
「マニュアルにたよるのやよくない!」という声もありますが、
マニュアルがなくてもやれる人は、マニュアルに従ってもきっとやれるはずで
す。(クラシックがマニュアルだと言っているわけではありません、念のため!)

私自身も、譜面に書かれていることを時間をかけて突き詰めていく演奏と、
その場の感覚での即興的な演奏とが、それぞれの演奏を高めていると
感じています。
マニュアルに従うことと、自分の自由な発想も、良いバランスで
自分の中に取り入れていくことで、また新しい発見があるのではないでしょうか?

月刊インプロ2月号より〜「想像を楽しむ」 〜 池上奈生美

毎月11日に開催しているImpro workshop for smileでは、
ワークショップの最後に、インプロを通して感じた
「今、なにができるのか」「今、何が大切なのか」
を振り返る時間があります。
先日のImpro workshop for smileでは、
・共鳴感に浸る。
・その世界に浸る。
という言葉が飛び出しました。

インプロは、その場で新しいお話や芝居を創っていくものですので、
当たり前ではあるのですが、
・相手と共鳴する、
・自分がいる世界を感じる、
そこには相手の世界を、自分の世界をイメージする力が必要で、
改めて「皆、高度なコミュニケーションを楽しんでいるなぁ」と、
思いました。

想像の世界を他者と共有し、その中で一緒に遊ぶことって、
子どものころは自然としていたことですが、大人になると難しいですよね。
大人になると、想像の世界よりも、現実の世界を共有することが
第一優先になりますから。

インプロシンキング研修では、その逆で「想像を楽しめる」ことが、
一つのステップとなるのですが、
いつも仕事の会話だけをしている上司と一緒に、
「ジャングルの中に入って魔法の石を見つけてきてください。」とか
たまに飲みに行くだけの部下と一緒に
「竜宮城に行って玉手箱を拾ってきてください。」
なんて課題を、研修の中で言われたら困りますよね(笑)

でも、この想像の世界を真剣に遊ぶことが、
・自分の中の固定概念を外す。
・自由な発想力を膨らます。
・自分の思い込みを超え、相手の思考に寄り添う。
ための最高のトレーニングなんです。

一見おままごとみたいなお遊びに思われる「想像を楽しむ」ことが、
実は、高度なコミュニケーション力を必要としています。

というのも、答えはお互いの心の中にしかない。
言葉の意味だけを追っていては、相手の心に寄り添うことはできません。
想像力を使って、自分の心を開き相手の心に飛び込み、
共鳴し合い、同じ世界に浸れた時、
なににも代えがたい”人と人とが関わり合う”感動があるのです。

目に見える情報を共有することは簡単です。
でも、それは思考だけのコミュニケーションです。
インプロシンキングで、心のコミュニケーションを楽しんでみませんか?

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2016年01月19日

月刊インプロ新年号より〜「新年のご挨拶」〜池上奈生美

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

2016年はどのような年になるでしょうか?
・リオ・デ・ジャネイロのオリンピック・パラリンピック
・伊勢志摩サミット
・北海道新幹線開業
・18歳からの選挙
・アメリカ合衆国第45代大統領選挙
など、すでに世の中が大きく変わりそうな予感であふれています。

では、私(たち)は、どうしていきたいのか?
どのような1年にしたいのか?
年初には、多くの方が考えることだと思います。
私は、年初に目標を立てることが大好きです。
なぜなら、まだ真っ白の道だからです。
時が過ぎ、2016年度というドラマが動き出すと、
必然的に、状況を見極めて行動していかなければいけません。
でも、真っ白な道に、まず第一歩を踏み出す時、
それは、自由に自分がやりたいことを優先に考えてもいいのではないかと
思うのです。
拙著「インプロであなたも本番に強い人になれる」で、
こう書かせていただきました。
ーーーーーーーーーーーーーー
状況や周りの人に流されない軸足をもつためにも、つねに目的を明確にし、
意思を持って行動していきましょう。
意思を持って行動していく「今」の積み重ねが、あなただけがたどり着ける
最高のゴールへ導くだのです。
ーーーーーーーーーーーーーー
上司部下にもとめられる自分
顧客にもとめられる自分
家族に求められる自分
社会に求められる自分
私たちは、その状況において自分を柔軟に変化させ、世の中を動かしています。
でも、今この時、自分が人生の主役であることを再確認し、
自由に、多くの希望をもって、2016年を描いてみたいものです。

今年は、より多くの方々と深い絆を結びたいと思っております。
そのために、フットワークを軽くして、
日本全国、世界各国、飛び回っていきたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。

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2015年12月11日

月刊インプロ12月号より〜「マニュアルにたよらない力を。」〜 秋山桃里

突然ですが、皆さんはお米をたく時に計量カップできちんと測りますか?
私は、雑穀をたくさん入れるからというのもあって結局よくわからないから、
ということで、いつも目分量でやっています。
しかし、毎日目分量でやっているうちに、カンが養われ、
うまく炊けるようになってきます。
最近は電子ジャーではなく、土鍋で焚いていますが、焚く時間も、
カンでわかるようになってきました。

計量カップは、マニュアルに例えることもできます。
マニュアルに頼れば上手にできることもありますが、
そのことによって退化してしまう人間の機能もありますよね。
お米と水の量を工夫し、試行錯誤しながらごはんを作るのも
人間の想像力、創造力を鍛えるための一つの方法なのではないでしょうか。

これは一例に過ぎませんが、今の社会にはこの「試行錯誤」を良しとする
風潮がもう少しあってもいいのではないかと思わされます。

インプロのワークショップは、試行錯誤が許される場所です。
アイデアを出し合う。うまく進んでいく物語もある。
なんだかな?という結末になる物語もある。
しかし、その中から私たちはたくさんものを学んでいくのだと思います。

あなたもインプロのワークショップで試行錯誤してみませんか?

≪次回のインプロ・シンキング・ワークショップ≫
■レギュラークラス(全6回):隔週日曜17:00〜20:00(1/10〜3/20)
http://www.improjapan.co.jp/company/class_c1.html#reg

月刊インプロ12月号より〜「ともに喜ぶ」「ともに幸せになる」 〜 池上奈生美

先月、「Impro Mini Festival vol.15」を開催いたしました。
観に来てくださった皆様、応援してくださった皆様、
本当にありがとうございます。
2002年から始まったインプロジャパンの受講生たちの公演
「Impro Mini Festival」ですが、
少しずつでも、出演者の成長を感じていただけましたでしょうか?

実は、この公演にはいくつかのこだわりがあります。
その1つは、必ず「シアタースポーツ」という演目を入れること。
そして、初めて出演するメンバーは、必ずシアタースポーツに
出演するということです。
なぜなら、シアタースポーツはチーム戦であり、
チームワークを築く、素晴らしい機会だからです。
チームを作ることによって、自分のためではなく、
仲間のためにやることが必要になります。

「仲間のため」というのは、決して自分を抑える、自分を我慢する、
自分に言い訳することではありません。
「ともに喜ぶ」「ともに幸せになる」ためです。
同じ時間を過ごし、一緒に笑ったり泣いたり、
いっぱい向き合っていくうちに、
自分と仲間の境目がなくなっていくのです。
そして、自然と仲間の中に、自分の長所や課題を見つけることができます。
だから、心から信頼し、仲間が必ず助けてくれる、
この思いでステージの上で挑戦できます。

今年で15回を迎え、今までに多くのチームが誕生しました。
そのチームになっていく過程とそれによって変化、
成長していくメンバー達の姿は、どれも忘れられません。
どのチームも伝説です。

またそれを経験をしたメンバー達の中には、
最初は演出側が決めたチームでありながら、
チームを作る楽しさ、喜びの醍醐味が忘れられず、
同じチームで何回もミニフェスに出演するメンバーたちや、
ミニフェスに出るなら「シアスポ」がいいというメンバーもいます。

ここ数年、ビジネスでも、スポーツでも「チームワーク」という言葉を
よく聞きます。特に日本は、結束力の強さが他国にも称賛されています。
「和」の本来の意味は、ふたつ以上の違ったものが、仲良く調和し、
程良い状態になることを云うのだそうです。
チームの結束があるから、個が引き立っていく。
「仲間のため」が、すなわち「自分のため」につながっていきます。

「ともに喜ぶ」「ともに幸せになる」
そこに価値を見出すのは、インプロの舞台上に限らず、
「社会」にも通じることなのではないかと思います。

皆さんも、誰かのためにすることで、いつも以上の力が出ることは
何度か経験していらっしゃると思います。
私も何かをするときに、これは何のためなんだろうと考えることがあります。
その時に、笑顔になっている誰か(お客様、社員、受講生、家族、、、)の
姿が思い浮かんだら、自然と勇気とやる気がわいてきます。

2015年、どれだけ、誰かのために行動できたかわかりません。
むしろ、誰かに助けてもらった方がずっと多いと思います。
その感謝を胸に、一人でも多くの誰かのために行動できる新年を
迎えたいと思い ます。

少し早いですが、今年もたくさんのご指導、ご助力ありがとうございました。
来年も、どうぞ、よろしくお願いいたします。

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