インプロ脳の作り方(秋山桃花)

2015年01月13日

月刊インプロ12月号より〜「インプロ脳の作り方〜あした、違うことをしよう」〜 秋山桃里

最近、遊んでいますか?
最近、何か変わったことをしましたか?
忙しい毎日だと、なかなか難しいですよね。
ついつい毎日が繰り返しになってしまいがちです。

しかし、レゴの社長兼CEOのヨアン・ヴィー・クヌッドストープ氏は、
「5歳児の創造性の95%は30年で失われてしまうという。人はなぜ年をとる
のか。それは遊ぶことをやめたからだ。放っておけば人の脳は無意識に
ルーティンで情報を処理しようとしてしまう。裏を返せば、創造性は考えること
ではなく、行動することから生まれる。実際に、子供たちは自然にそうしている」
と述べています。まさにその通りだと思います。身につまされますね。

インプロにも「Break the Routine(ルーティンを打ち破る)」という言葉が
あります。
ルーティンで動くと、楽です。
だから人はついついルーティンにはまってしまい、予想外のことが起きると
抵抗したりしてしまいます。

そうではなく予想外のことが起きたらそれを楽しみ「イエスアンド」する。
「ルーティンをこなす」のではなく「自ら変化を生み出して行く」
そうすることで人も組織も活性化することができるのです。

まずは昨日と違うことをひとつしてみましょう。
そこから生まれる変化を受け入れ、楽しんでみてください!
そうはいってもなかなか新しいことは見つからないというひとは、
是非ワークショップに来てみてください。
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2014年11月10日

月刊インプロ11月号より〜「インプロ脳の作り方〜インプロでVUCAを乗り越える!」〜 秋山桃里

VUCAという言葉があります。もともとは軍事用語らしいのですが、
Volatility 不安定
Uncertainty 不確実
Complexity 複雑
Ambiguity あいまい
の頭文字をとったもので、現在の私たちを取り巻く状況を表す造語です。
このような状況を乗り切ることができるリーダーや人材の育成について、多くの
人が語っています。

しかし、読者の皆さんならもうおわかりですね。
VUCAはまさにインプロのワークショップと同じ状況ですね。
何も決まっていない不安定で不確実、そしてあいまいな状況の中で、チームメン
バーと複雑な関係や物語を作り上げて行く。
インプロのワークショップでは現実世界のVUCAを体験しながら、VUCAを乗り越え
る、それどころかチャンスに変えて行く力を身につけて行くのです。

お手軽にVUCA体験をぜひ!
次回のコミュニケーションコース・入門クラスは、
11/24(月祝)10:30〜13:30 です。
http://www.improjapan.co.jp/company/class_c1.html#c_1day
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2014年08月09日

月刊インプロ8月号より〜「インプロ脳の作り方〜インプロでTOEICスコアが200点アップ!」秋山桃里

10年以上前にフロリダでインプロのショーに出演し、音楽を担当したときのこと。
観客が「We are the worldみたいな歌を!」とリクエストしましたが、
なぜかわたしには「weird(不気味)な歌を!」と聞こえ、不気味な音楽を演奏。
「ちゃうちゃう!」と突っ込まれました。
こんな話を書くまでもなく、台本のないインプロのショーに音楽をつける仕事を頼まれた時、言語がわからなかったらお手上げです。

フロリダから戻った私は、東京にある、在日外国人が集まって英語でインプロのショーを行うグループのショーで、即興演奏を担当するようになりました。
最初の頃はそれこそ20%ぐらいしか理解できないでやっていました。
毎回、理解しようと死にものぐるいです。
本番のショーは1時間もありませんから時間的には大して長くないのです。
しかし、そうやって毎月のようにものすごい集中力で、舞台上の会話を聞いているうちに、ヒアリングの力が劇的に高まって来ました。数年経った頃にはショーの内容がほぼわかるようになり、結果、特別な勉強をせずに受けたTOEICの点数も200点アップしていました。

先月の東京インプロフェスティバルには、アメリカとスペインからふたつのインプロチームが出演しました。
さすがにスペイン語はだめだろうと思っていたのですが、例によって死にものぐるいで理解しようとしていたら、だんだんわかるようになってきた!(笑)
インプロでは、瞬間が永遠の長さを持ちます。なので、日常ではありえないくらい、たくさ
んのものを感じ取ることができるのです。「知らない言語が普段より理解できる」というのは十分あり得ることなのです。

スペイン人が国に帰ってしまった今は、どうやってせっかく育ちかけたスペイン語を理解する耳を維持するか?考え中です。

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2014年06月13日

月刊インプロ6月号より〜「止まらない」ルールでものづくり〜 秋山桃里〜

先日のインプロのショーで「お客様から頂いた指示書に基づき、ピアノで即興演
奏をする」というのをやりました。頂いた曲のタイトルは「ハッピーお葬式」。
第一楽章が「真夏の入道雲」、第二楽章「食事の風景」、第三楽章「四次元の迷
宮」という5分ぐらいの作品でした。要は、その場で作曲をしながら演奏をする
ということです。まっしろな五線譜を前にして、次のメロディやハーモニーをど
うしようと考え込む時間はありません。まさにゼロコンマ何秒の間に、次の展開
を生み出して行くのです。

「考え込む時間がない」というのは一見難しいことのように見えます。しかし、
「止まらない」「考え込まない」というルールを持つことで、頭や体が一気に動
き出し、ふだんでは発揮できないような力やアイデアが湧いてくるのです。手を
止めてじっくり考えると良いアイデアが出てくるような場合もあるでしょうが、
即興的なアプローチをしているときには、少しでも止まった瞬間に、体の反応
も、考えるスピードも一気にペースダウンしてしまいます。手や体を動かし続け
ることで頭も動き続けることができているのだと思います。

会議などで、「アイデアが出ない」と考え込んで沈黙になってしまった場合も
「とにかくしゃべり続ける」。自分ひとりでアイデア出しをする時も、行き詰
まったら、とにかくどんなアイデアでもとまらず書き続ける。そんな「止まらな
い」ルールを作ってみると、新しい展開が生まれるかもしれませんよ。

ちなみに、冒頭の即興曲がお聞きになりたい方は下記からどうぞ。
http://akiyamamomoka.up.seesaa.net/image/130514ImproBox.mp3
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2014年05月01日

インプロ脳の作り方「瞬時に選び取る力を身につける」

「ビュリダンのロバ」というのをご存知でしょうか?

おなかを空かせたロバが、左右2方向に道が分かれた辻に立っており、双方の道の先には、完全に同じ距離、同じ量の干草が置かれていた場合に、ロバはどちらの道も進まずに餓死してしまう、という、心理学の分野で意思決定について論ずる場合に使われる話だそうです。

日常をふりかえって、思い当たる節のある方はいませんか?

もうひとつ、仏教にこんな話もあります。「毒を厚く塗った矢で射られた人が「『わたしを射た者が誰かわからないうちは、わたしはこの矢を抜かない』と言ったら、その者はそれを知らないうちに死んでしまうであろう(中略)同様にして『世界は永遠である』とか、『世界は永遠でない』とか、世尊がわたしに説かないうちは、わたしは清らかな行ないを実践しない、という人がおれば、その人は、世尊によって説かれないままに、死んでしまうであろう」

こちらも、「考えている間に時が過ぎ、最終的に何事も達成できない」という部分で「ピュリダンのロバ」との共通点があります。


インプロ(即興劇)や即興演奏の舞台では、迷ったり考え込む時間がありません。考え込んだ瞬間、ストーリーや音楽が止まってしまうからです。だから俳優や演奏者の思考も体も、楽器を奏でる指も常に動き続けています。


では、なぜ常に動き続け、アイデアを出し続けることができるのでしょうか?

ひとつは、私たちが「選び取ることを恐れない」ということがあります。次にどの音を奏でるか、どんな言葉を発するか。そこには正解はありません。しかし、瞬間に生まれた音楽やセリフを自分自身や共演者が必ず受け入れ前に進めてくれることを知っているから、自信を持って選びとることができるのです。

あるいは、舞台の上という特別な場所にいることで生まれる集中力もあります。止まったら、作品として不完全なものになってしまう。その思いがアーティストたちを良い意味で追い込み、その繰り返しで私たちは「生み出し続ける集中力」を身につけて行きます。

インプロのワークショップは、そんな役者や音楽家たちと同様の状況にあなた自身を起き、あなたの「選び取る力」「決断する力」を高めてくれるのです。

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2014年04月02日

インプロ脳の作り方「イメージは探すもの?来るもの?」

「秋山さんは、イメージキタ!とよく言いますよね」
と、ある方に言われました。
確かに、私は自分からイメージを探しに行くのではなく、イメージの方からやって来てくれるような気がします。
ニュートンが、りんごを落ちるのをみて万有引力の法則を発見した話がありますが、あることについて考え続けていると、ある日、急にアイデアやイメージが降ってくるのだと思います。
ではこの「ある日」というのはいつなのでしょうか?
今週締め切りの仕事なのに、1ヶ月後にアイデアが降ってくるのでは困ります。
いま即興劇の舞台の上演中なのに、終演後にアイデアが降ってくるのも困ります。
「なるべくはやく」できれば「今」「いつでも必要なときに」降ってきたら良いですよね。
ではそのためにはどうしたらよいでしょうか?
発想法のツールはKJ法とか、オズボーンのチェックリストとか、いろいろありますよね。でもこれらは自分からイメージを探しに行く感じです。
私が効果的だと思うのは、「イメージが降ってきやすくする状態に自分をおく」こと。体を動かす、散歩する、集中できる時間を作る、考え抜いた上で十分な睡眠を取るなど、その人それぞれの方法があるように思います。ヨガなどをやって自分の体や意識の状態を客観的に把握してコントロールできるようになるのもひとつの方法でしょう。繰り返すうちに、「今」「いつでも必要なときに」イメージやアイデアが降ってくるようになるように思います。
即興演奏やインプロのトレーニングでは、この繰り返しを人為的に行っているような感じがします。そういえば、インプロを始めてからは、ふだん作曲をするときもメロディが出てこなくて困るということがなくなりました。あとからあとからイメージが勝手にわき出してくる、降ってくるという感じです。
これを読んでインプロやってみようかな!と思った方、そろそろまたやらなくちゃ!と思った方、インプロジャパンのワークショップに参加してみませんか?

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2014年03月01日

インプロ脳の作り方「瞬時にしてイメージをうごかし、手を動かすヘアアーティストの秘密」:秋山桃里

ベテランのヘア&メイクアーティストの方にヘアメイクして頂く機会がありました。
たった数分でまさにアートなデザインをなさったので(ブログの方に写真を載せる)いろいろお話をお伺いしたら、まさに「インスピレーション」で作られているとのこと。
「その人を見た瞬間に、こうしよう!というイメジーが湧くの」
「インスピレーションや創造力の無い人は、時間ばかりかかって良いものもできない」
との言葉にうなずきながら
「そういう人はどうしたら?」
と聞くと、
「場数がなくてもできちゃう人はいるけど、できない人はとにかく場数かしらね。」
とのお答えでした。
これは、物作り、アートにかぎったことではありません。
仕事の場でも、なにか解決したい課題があったら「最終的にどうなっているようにしたいのか?(=どういうヘアスタイルにしたいか)」をなるべく短時間でイメージし、「そのために何をすればいいのか?(どのようにヘアメイクをしていくか)」もその場で考え、とにかく手を動かす。これを繰り返し行うことで、「インプロ脳」が形成されていくのです。
そして、「仕事の場でスピード感を出し、ひらめきたい!」という皆さん、ぜひ場数を。
そしてその場数を踏める場がインプロのワークショップなのです。
考え込むより、やってみましょう!
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2013年12月07日

「インプロ脳の作り方: すっとんきょうであれ!」

あるイラストレーターの方とお話する機会があり「物作りに関わる人たちの役割
のひとつは、人が思いもつかないようなアイデアを出したり、作り上げたりする
ことだ」と盛り上がりました。
ではそのためにどうしたらいいか?
ふたりで出し合ったのは、

No 常識!
目指せ晴天の霹靂!
成り行きで何が悪い!
No 準備!
No かせ!
No 根拠!
直感を信じろ!
No ルール!
昨日の常識は今日の非常識!
ひらけ!ひらけ!もっとひらけ!

そのイラストレーターの方は、インプロのことはご存知ではないのですが、イン
プロシンキングといくつもの共通点があることが非常に興味深いと思いました。
そして「自由に発想しようと心がけていないと、感覚や発想が閉じて行ってしま
うよね」という話から、「そうならないために、ふたりでチームを作ろう」とい
うことに。チーム名は「すっとんきょう」。常にすっとんきょうであろう、すっ
とんきょうであることを恐れるな。
私たちの日常生活では、枠から外れないこと、妙なことを言い出さないことが良
いとされがちです。
しかし、イノベーションは「すっとんきょう」から生まれるのではないでしょうか?
あなたもぜひチームすっとんきょうに入りましょう!!

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2013年11月01日

小泉元首相も口にした「ピンチをチャンスに変える」方法は?

小泉元首相が「原発をなくすべき」と意見表明をして世論をわかせていますが、わたしは小泉さんの「いまはピンチではなくチャンスなんだ」の言葉が印象に残りました。

「ピンチをチャンスに変えよう」これはインプロ・シンキングでもよく言われることです。
起こったことに目をつぶるのではなく、「今ある状況」に集中して、それを生かして前に進む方法を考える。

インプロシンキングのワークショップでは、この力を「チャンスゲーム」というアクティビティで高めて行きます。
たとえば、先日シンガポール人対象のワークショップでは、こんな風にゲームがすすんで行きました。

受講者は、社長役と部下役にわかれ、部下役の受講生は社長に次々と何台を持ちかけます。この日の社長はテーマパークの社長という設定。
部下役:「社長たいへんです!子供たちが全員泣いてます」

このピンチを即興的にチャンスに変えるには、あなたが社長だったらどう答えますか?
「ミッキーに全員を泣き止ませてもらおう」というのは、ただ問題を解決しているだけだけ。

このとき受講生の人から出たのは
「それはちょうどいい!その涙でプールを作って新しいアトラクションにしよう!」という信じられないアイデア。

「社長たいへんです、レストランの食材が全部ぬすまれてしまいました!」
というピンチに対しては
「それはちょうどいい!畑をつくって、そこで野菜を栽培しよう!」
というアイデアが即座に。

これらはあくまでもフィクションで荒唐無稽なアイデアですが、こういう思考をくりかえしているうちに、変化を瞬間的に受け入れて新しいものを作り出していことが日常的にできるようになっていくのです。
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2013年10月01日

<インプロ脳の作り方>「今」に集中することで可能性が無限に

インプロシンキングの中核を為す、「今に集中する」。
「今目の前に起きていることに集中することで、可能性は無限に広がって行く」というのが私の考え方です。
今日は、たまたま出会った、同じような「今、ここ」という言葉を紹介したいと思います。

ひとつめは、ヨガのインストラクターの西川眞知子さんから。

「昔はこんなことぐらい簡単にできた」など、年をとるほど出てくる言葉は、過去回顧。「今、ここ」で勝負しませんか?今までの体験や経験がある「今、ここ」は素晴らしい力を秘めています。今に過去を引きずる「今、過去」人間からも、今にいて先のことに心をとらわれている「今、未来」人間からも離れて、「今、ここ」に100%をかけて生きましょう(『自分と向き合うためのスーパーヨガ』より)

もうひとつは、日経ビジネスの「奇跡を起こすすごい組織100」にも取り上げられた首都圏反原発連合を率いるミサオ・レッドウルフさんのツイートから。

「答えを求める」なんてのは「自分探し」と同じくらいに無限ループで虚しいもんなんだよね。「今ここ」からどう築いていくか、これに集中しているうちに、答えは言葉ではないところで降りてくる。
http://goo.gl/uT5182

インプロジャパンは本日創立12周年を迎えました。
しかし、過去の経験やこれまで積み上げてきた者に捕われることなく、自分の思い描く未来だけを実現しようとするのではなく、「今ここ」に集中しながら、皆さんととともにこれからの未来を創り上げて行ければと思います。

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