インプロジャパンの春は、
新入生や新入社員の皆さまと、希望に満ちた時間を共有させていただく胸高鳴る季節であり、
今年も4月半ばを迎え、すでに多くのフレッシャーズの皆さまとインプロを通じて出会いました。
ここ数年、特にこの時期に感じること。
それは、学校や企業の実施側も、ご受講される側も、以前に増して、コミュニケーションを大切に考えている方が増えたということです。
それは、「コロナ禍」により、当たり前のようにあった人との交流を制限されてしまったことが大きく影響しているのかもしれません。
そして何より、どの現場でも、若者たちの未知に向かうエネルギーを感じます。
これほど、変化が激しく、予測不能で、未来への確固たる保証がない時代にも関わらず、
斜に構えて逃げたりせずに、「今」を見ている。
その姿勢は、期待感に満ちたパワーで溢れています。
「インプロ」は、「今」を創造し続け、常に自らをアップデートしていく為、
ワークショップの中で、彼らが「今」に素直に向き合っていることを肌で感じます。
「人生は台本がない即興劇。未来には正解がなく、自分で描ける。」
インプロを始める前にこちらが語るこの言葉が、直球で彼らの元に届いているからかもしれません。
「今」を正面から受け入れ、うまくやろうとか、正解を探さずに、目の前の「今」に飛び込む姿は、
「可能性はこういうところから生まれる」ことを改めて気づかされるほど、真っ直ぐでキラキラしています。
『台本がないインプロ』の実践は、正解のない未来を自ら描く擬似体験。
それを終えた後の彼らは、その輝きがさらに増しています。
それは、振り返りの際の言葉からも顕著で、
これから始まる新生活をどう描くか、そのワクワクが伝わってきます。
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「趣味の合う友だちとだけ話す学生生活だったので、社会人になって不安もあったけど、インプロの体験を通じて、相手を知る楽しさを知った。これからは、単に「合わない」と思うのではなく、自分を拡げるチャンスだと捉えていきたいと思うので、これから色々な人との関わりが楽しみです」
「ゼロから創る楽しさを知り、仕事が楽しみになってきた」
「受け入れることで、創造性が豊かになることを知ったので、実践していきたい」
「今を受け入れると想像が豊かになるし、笑いが絶えなくなる。人は笑顔でいると、周りにも良い影響を与えていくので、そんな社会人でありたい」
「はじめに、講師の方々が即興劇を見せてくれて、「自分たちの人生も即興」と言われた時には、なんとなくでしかなかった理解が、体験を通じて「まさしく!」と思えた。インプロでの気づきを会社だけでなく、これからの人生で実践したい」
「できないと行動する前に諦めるのではなく積極的に自分から行動したり、色んな人の意見を聞き入れることで楽しくなることが分かったので、学生生活、色んなことに挑戦したいです」
「ひとりじゃなくて、みんなで協力することで、楽しく自分の発想力も豊かにしていくことができると思ったので、これからの学校生活が楽しみです」
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インプロで次代を担う若者たちに出会うたび、未来が楽しみになります。
それは、共創を楽しむ力が素晴らしいからです。
変化が激しく、多様な価値観がある時代に育った彼らと、
大人になってからそれを知った私たち世代とは、可能性を拡げる速度が明らかに違い、早いのかもしれません。
また、ゲーム世代でもある彼らにとって、
非現実な世界を想像し、新たな可能性を創造していくことは、
互いが受け入れ合う自由な環境さえ整えば、無限に拡げていくことができるということもあるのでしょう。
『受容と創造』が求められる現代。
「今」を想像する力こそがその助けになることを、若者たちのインプロが教えてくれます。